東京の手羽先だがやぁ「鳥良/吉祥寺」

dsc最近元気な名古屋の名物に「手羽先唐揚」がある。ちょっと前までは、東京と大阪に挟まれた中途半端な街で、保守的で頑固で堅実で・・・と、決して肯定的な形容をされなかったのに、掌返しで「名古屋ブーム」。うーん、どうなんだろう。・・・村上春樹をはじめとした「東京するめクラブ」の一行は、「地球のはぐれ方」という本で、「魔都、名古屋に挑む」と、ブーム前に名古屋を訪れている。(この本での名古屋の捉え方は正しい!)

最近のマスコミでは手羽先をはじめ、櫃まぶし、味噌煮込みうどん、味噌カツ、おぐらトースト・・・など、かつては好奇の目で見られた名古屋独自の食文化も肯定的に扱われている。・・・でも、あんかけスパゲティは、ちょっとどうかなぁ。

名古屋の手羽先の2大チェーンに「世界の山ちゃん」「風来坊」がある。「風来坊」は、何年か前に新宿三丁目に進出。しかし、間もなく閉店。「山ちゃん」は新大久保近辺を中心に何店か出店しているけれど、名古屋ほどの勢いはない。

「鳥良」は吉祥寺で人気の行列の店だった。まだ2店舗しかなかった十数年前、初めて本店を訪問。名古屋出張が多く「山ちゃん」ファンだった私は「お手並み拝見」と食べたところ、これが美味しい。かりっと揚げた小ぶりな手羽先にスパイシーな味付けは名古屋のモノと比べても遜色ない。「うみゃぁ!」思わず名古屋弁で唸った。「こりゃぁ名古屋まで行かんでもえぇがやぁ」・・・中途半端な名古屋弁で会話は弾む。その後、指をなめなめ無言でかぶりつく手羽先を食べたくて吉祥寺に通った。

そして今や首都圏に多店舗展開する一大チェーンになった「鳥良」は、誰もが知る店となり、偏屈な私は食べに行かなくなった。(代わりにデパートの物産展で、なぜか名古屋の手羽先を買ったり)でも本場名古屋の手羽先の進出を阻んでいるのは「鳥良」に違いない。何でかって、そりゃぁどえりゃぁ旨ゃあからよぉ。

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