眺望を味わう「ケシキ」マンダリン 2日めの朝

P1010068前夜、部屋で飲み続け、バスタブで爆睡し、(“爆水死”と変換したこのPCは、私の未来を予言していた)翌朝は夜明け前に目覚めた酔いどれ夫。妻を起こさぬようにこっそりとバスルームに移動。バスタブの横には大きなガラス窓。汐留、お台場方面のパノラマが眼下に拡がる。高層ビルの航空障害灯が、夜の名残のイルミネーションのように街を彩る。壁のTVのスィッチをONに。ヴォリュームを絞り、BGM代わりのCNNにチャンネルを合わせる。温めのお湯をたっぷり張って、持参した本を開く。

夜明けとともに読み始めたのは、浅田次郎『五郎次殿御始末』。日本橋で読むにはぴったり。江戸が東京に変わったばかりの時代を描く短編集。バスピローに頭を乗せ、のんびり読書を開始。掌や額に汗の粒が噴出す。陽が昇ってきた。ガラス越しの朝焼けの街が美しい。ふぅ~、酔いが消えていく。一冊読み終える頃に妻が目覚めた気配。部屋のブラインドを全開。マンダリンコーナールームは、眺望を楽しむ部屋。週末の穏やかな景色が視界一杯に拡がる。房総と三浦の両半島に囲まれて、東京湾が眩しく光る。今度は妻が長風呂。さっぱりしたら、お楽しみの朝食だ。

P1010026「ケシキ」は、名前の通りの絶景が望める、明るい陽射しが注ぎ込むオールデー・ダイニング。新宿の高層ビルが皇居の緑の上に浮かぶ島のように見える。そのさらに奥には丹沢山系を従えた堂々たる富士山の姿が。これも爽やかな朝のご馳走。妻はお約束のエッグベネディクトのトリュフ添え、私はベーコンとマッシュルームのオムレツ。いずれも目にも美しく、舌にも美味しい。小食の二人には程よいボリュームの、そして結構なお値段の朝食を摂る。ホテルのジムでトレーニングしようという二人には少し多いぐらい。

朝食後、ジムに向かう。利用料も、ウェアとシューズレンタルも無料。しかも施設は期待以上に充実。足元から拡がる江戸の中心だった街並。まさに“天空のジム”。バイクに跨りながら、『E.T.』のように空に飛び出してしまいそうな感覚。気持ちよく15km走る。調子に乗った二人はランでも5km走破。すっきり。ジムにはシャワーはなく、部屋で着替え、また外を眺めながらお風呂。2泊するため余裕の行動。「これだったらスパに行かなくても良いねぇ」「そうだよねぇ」「・・・」

・・・正直に言えばスパに行けなかった負け惜しみ。さすがにスパにまで行って、お風呂だけでトリートメントせずに帰るのは淋しい。かと言ってトリートメント・メニューは南の島価格の倍以上。ということで、スパを断念し、部屋のグレードを上げた結果。残念、断念。

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