名物に旨いものあり「椒房庵」
2006年 3 月26日(日)
また博多に出かけた。もちろん出張で。前職の同僚女性たちを、宿泊当日の夜、飲みに誘った。撃沈。「IGAさん、前にも言ったと思いますけど、事前に連絡してください(怒)!」・・・はい、ごもっとも。懲りない男です。そこで現職の同僚と二人で夜の街へ。一軒目はやはり玄界灘の魚。今回の目玉はオコゼの活け造り、こりこり美味しい白身をポン酢で食す。自らの美身の隣、グロテスクな容貌でぴくぴく動くオコゼ。ありがと。君の死は無駄にしないよ。刺身を食べ終わった後は、骨ごと空揚げにしてくれる。「旨いっす♪」同僚が喜ぶ。
二軒目は、ラーメン好きの同僚の要望で「一蘭」へ。ここはかつて日本初の会員制ラーメン屋(どんなんだ?)だった店を復活させた有名店。最近各地に出店中。一人づつ仕切られたカウンタブースで、ひっそり食べる。スタッフ側からも暖簾で隠れて見えない仕組み。集中して味わって欲しいという趣向。怪しい秘密クラブのような様相。麺の固さ、スープの濃度、葱の種類などをアンケートのように用紙に記入して注文する。味は王道を行く博多の豚骨系。シンプルな細麺。「旨かったですねぇ」同僚が感激の声を上げる。
ふふふ、これからだぜ。内心ほくそ笑みながら那珂川方面、そう、かの有名な中洲へ向かう。何しろ彼は九州初上陸。関門海峡を初めて渡ったのだ。博多の夜をじっくり体験してもらおう。まずは、有名な「一竜」を筆頭にずらっと建ち並ぶ屋台の風景。ウィンドーショッピングのように眺めて歩く。寿司、天ぷら、ふぐ、博多の屋台はメニューも豊富。「凄いですねぇ」同僚がつぶやく。そして、デンジャラスゾーンへ突入。黒服、ロングドレス、着物姿、客引き、そぞろ歩く酔客、あぶないお兄さんたち、ネオンの洪水。「すっ、凄いですねぇ」・・・でも、下手な店には入れない。ただ眺めて歩く二人の男。あれっ?同僚はこっそり客引から名刺をGET。(何に使うか、私は知らない)
それにしても、博多は旨いものが多い。水炊き「長野」、モツ鍋「楽天地」、まぐろ料理「紀文」。おみやげにロイヤルの「スィートポテト」、明月堂「博多通りもん」などなど。そして名物の辛子明太子は「椒房庵(しょぼうあん)」。鮮度を求め、国内産に拘った明太子。粒が細かく、繊細な味付け。これは絶品。七味をまぶした新作は、焼酎のつまみに合う。買ってあげた友人から「すぐに全部食べるのはもったいなくて半分を冷凍して取ってある」とのコメント。最近マスコミにも取り上げられることが多い。生産も少なく、販売場所も限定。この味を保って欲しい。名物に旨いものあり!の博多、ほんとに良か街。