寛ぎの空間「ザ・ペニンシュラ東京」水回り編

Photo_2Photoテルに何を求めるかは、人によって異なる。お気楽夫婦が求めるのは“癒し(ヒーリング)”ではなく、“寛ぎ(リラクゼーション)”。いかに滞在中にリラックスした時間を過ごせるか。だから、寛ぎの演出、舞台装置が重要になる。バスルームに入った瞬間、顔がほころんだ。正面の壁にダウンライトに照らされて微妙な濃淡を作るオブジェ。その下に大きなバスタブ。居室同様にスクウェアな空間に、シャワーブース、トイレがガラスのドアで仕切られ、(トイレはもちろん曇りガラス)洗面ボウルは左右に2ヶ所。洗面カウンタの壁面は全て鏡張り。中に大きなデジタル表示の時計と液晶テレビが埋め込まれている。バスタブの横にはテレビや照明の操作パネル。風呂にゆったり浸かりながら、のんびりテレビ。至れり尽くせり。

Photo_3が「うわ~!」と声を上げる。めったなことでは驚かない、いわば“感情体温”が低い妻のアクションとしては非常に珍しい。何?「ちょっと凄いよ、これ」操作パネルのMOOD LIGHTというボタンを押したら、(ちなみに操作パネルはほとんど英語表記)バスルームの照明が落ち、テレビが消え、微かにムーディな音楽が流れてきたらしい。ちょっと余計なお世話というか、何もそこまでと受け取るか、素直に「やられた!」と受け取るかは利用する側の状況によるだろう。ちなみに妻はパウダーコーナーのアメニティをチェックした後、何事もなかったようにドレッシングルームをチェックするために、するっと移動していった。妻が持つ“寛ぎ”の概念では、機能性が重視され、情緒性や華美な装飾は排除される。どうやら妻には“Moody”な演出は必要なかったらしい。

Photo_42人がホテルに求める寛ぎ空間は室内だけに止まらない。ジム、スパ、プールなどの共有スペースが重要になる。ペニンシュラのフィットネスセンターはこぢんまりとしてはいるものの、最新のマシンが揃い清潔で快適。何よりもウェア、シューズ、靴下、水着まで無料でレンタルしてくれるのが素晴らしい。評価高し。数百円のレンタル代を出し惜しみする訳ではなく、ゆったり贅沢な気分を味わうために訪れるホテルで、小銭を払わせるなよ!という心理。ちなみに滞在中は何度利用しても施設利用料もかからない。これもコストパフォーンマンスが高いと評価する理由。少々高い宿泊費でも、ジムやプールでのんびり過ごす時間が長い2人にとっては嬉しい設定。トレッドミルで5kmのランの後、皇居の緑(その日は雪で覆われた白い木々)を臨むベランダ付きのプールへ。

Photo_5ールは水深が140cm。足が付かないところでは怖くて泳げない妻。レンタルした本格的な競泳用水着を着用しながらビート板を持ってぱちゃぱちゃバタ足泳ぎ。私は雪景色を眺めながらプールサイドのジャグージでのんびり。身体が温まったらデッキチェアで読書。2人が望んだ“寛ぎの時間”が流れていく。「お腹空いてきたねぇ」水に入ると空腹感を覚えるのは身体の力が抜けた証拠。ロッカールームも小さいながら空間はゆったり。床暖房が入っているのか、ほんのり足元まで暖かい。プールサイドで履いていた濡れたサンダルをスリッパに履きかえる。濡れた水着を入れる袋もロッカーの中に用意されている。細かな気配りが隅々まで行き届いている。くすぐられるなぁ。思わず微笑んでしまう。小さなことだけど、その小さな笑みが積み重なって<満足感>に繋がっていく。…明日も引き続き、大満足のホテル内をご案内。

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