Archive for 5 月 24th, 2008

重大すぎる発表「サザン活動休止」

Photo1979年8月4日。私は江ノ島ヨットハーバーにいた。前の年にデビューしたあるバンドを観るために。暑い夏の日。缶ビールを飲みながら、特設会場でのんびりとその演奏を聴いた。『JAPN JAM ‘79 at 江ノ島 』という野外フェス。そのバンド以外には、ビーチボーイズ、ハートなど。でかくて邪魔な横須賀の米兵たちが大勢観に来ていた。バンドの名前はサザン・オールスターズ。1978年6月『勝手にシンドバッド』でデビュー。当時はコミックバンドか、一発屋的な扱いも受けた。当時ヒットしていたのは、久保田早紀『異邦人』、クリスタルキング『大都会』、海援隊『贈る言葉』、ジュディ・オング『魅せられて』…そんな時代。あれから30年。

Photo_21988年6月25日。私は四国松山にいた。当時在籍していた前職の企業で、SAS全国ツアーのプロモーションをするために。原由子の出産などでしばらく活動を休止していたSAS。そしてデビュー10周年の6月に復活。「6月25日はSASの日」と銘打って全国各地の公演チケットを一斉発売。『~真夏の夜の夢~サザン・オールスターズプレゼンツ 1988大復活祭』というコンサートツアー。東京と大阪にしか拠点がなかった当時、臨時のコールセンターを松山に設置。地元イベンターやメディアと連携してチケットの販売を行った。当時ヒットしていたのは、光GENJI『パラダイス銀河』、森川由加里『SHOW ME』、工藤静香『MUGO・ん…色っぽい』、そしてSAS復活の『みんなのうた』は小林武志がアレンジとプロデュースに参加…そんな時代。あれから20年。

Photo_31998年6月17日。私は病院の手術室にいた。大腸ポリープが大量に見つかり、そのいくつかを摘出するために。内視鏡で自分の大腸をドクターと一緒に見ながら「あぁ、この先端はどうかなぁ。組織検査をしますが、まぁ98%は癌の心配はないでしょう」おいおいっ!残り2%は?インフォームド・コンセントは正しくね!…2%のリスクが回避され、無事退院。妻と一緒に祝杯を上げ、勢いでふたりカラオケ。妻はYUMINGを歌い、私はSASを歌い続ける。病室でいろいろ考えたことを頭の隅に置きつつ。『お願いDJ』『茅ヶ崎に背を向けて』『栞のテーマ』『Oh!クラウディア』『真夏の果実』…止まらない。当時ヒットしていたのは、SPEED『my graduation』、SMAP『夜空ノムコウ』、Kiroro『長い間』、GLAY『誘惑』…そんな時代。あれから10年。

Photo_430年というのは、こうして振り返ると思ったよりもずっと長い。その間、ずっと(たまに休みながら)走り続けたSAS、というか桑田佳祐。同じ時代を一緒によたよたと走ってきた私としても、淋しいというよりはお疲れ様、という気持。30年間も同じテンションで音楽に向かい合うのは大変なエネルギーが必要。30年仕事続けるって大変だもんなぁ。でも、大丈夫。変らずにSASの楽曲は残る。60歳を超えた団塊世代がビートルズを口ずさむように、きっと私は60歳になっても、70歳になっても、カラオケでサザンを歌っているジジイになっているはず。それにしても、お気楽夫婦のライフスタイルは、どこまで変らずにいられるんだろうね。「何言ってんの。70歳になってもスカッシュやるよ!ホテル泊まり倒すよ!」と妻。はいはい。

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