大人になって、負けるということ「スカッシュ団体戦」

Photoカッシュ団体戦横浜北会場、試合当日。チーム「あらっふぉー」は順調に勝ち進む。団体戦は3人1チームで、それぞれが15、30、45ポイントまでを争うリレー戦。1人目はどちらかが15ポイントを取るまで。2人目からは前のメンバーのポイントを引き継ぎ、2人目は30ポイント、3人目は45ポイントを取るまでの争い。誰をどの順番で出すかは、監督(私)の采配次第。チームの勝敗が(多少は)左右される。その日は監督の作戦が見事に的中。Hちゃんと妻がポイントを大きく先行し、アンカーのMちゃんが余裕を持って逃げ切る。このチームの勝利の法則。予選リーグの全試合に勝ち、決勝トーナメント進出。お揃いのショッキングブルーのスコートが頼もしい。「う~っ!優勝したぁいっ!こんなチャンスめったにないし!」普段は穏やかな役員秘書、Hちゃんのテンションも珍しく高い。

Photo_3勝トーナメントも順調に勝ち進み、最終戦の決勝を迎える。相手チームは同じ用賀のレッスン仲間。共に全勝で勝ち上がってきた強豪同士。お互いの手の内を知り尽くしているだけにやり難い。接戦が続くことが予想される。まずは先鋒のHちゃんが先行し、圧倒的なリード。次鋒の妻が追いつかれそうになりながらも、かろうじてリードを保つ。そして3番手、Mちゃん。相手はかつてオープントーナメントに参戦していたK。手強い相手。この組合せが明暗を分けた。慎重になり、自分のペースがつかめないMちゃんに対し、落ち着いた試合運びのK。いつの間にか逆転。あ~っ。負けちゃった。どちらのチームも監督として応援していた私としては、両チームの活躍に満足しながらも、複雑な気分。朝からずっと拍手をし続け、大きな声で声援を送った私の掌は真っ赤で喉は痛い。ふぅ。

Photo_4彰式も終わり、全員にこやかに、それでも勝者たちは満足の、敗者たちは悔しさの表情を、ほんのりと滲ませながらの記念撮影。同じクラブのメンバー同士、優勝チームへの副賞のボールを仲良く皆で分け、記念のポーズ。ふぅ。決勝は見応えがあり、とても良い試合だったけれど、それだけに(正直に言えば)妻のチームに勝たせたかった。決勝に進んだ両チームのコーチ、山ちゃんの手配で祝勝会の会場へ向かう。会場はひとつ隣の駅だとのこと。う~ん、電車に乗るまで我慢できなぁいっ!近くのコンビニでビール買って飲もうぜ!「そうしようっ!」メンバーのノリは抜群。優勝、準優勝おめでとう!缶ビールで乾杯!美味しいっ♪旨めぇ!コンビニの前で歓声が上がる。

して祝勝会もその勢いで大酒飲み。酔って、笑って、泣いてるやつも。「今日は、皆良かったっすよ♪皆はボクの自慢です!」コーチの山ちゃんは実に嬉しそう。「スカッシュは私の永遠の友だから、ずっと続けるんだ」役員秘書Hちゃんの発言にびっくり。情熱を表に出さないタイプに見えるのに、秘めた思いがあったのかぁ。それにしても、大人になって、勝敗がはっきりするスポーツに接することは嬉しく、楽しい。次は勝てるかもしれないという、再チャレンジが可能なのがスポーツ。負けても、その悔しさを次の試合のエネルギーにして頑張れる。負けっ放しにならないように、次は勝てるように。そして私はと言えば・・・。「ねぇ、大丈夫?今、拍手してたけど、何だったの?」隣の妻が私の身体を突く。ん?気がつけば、そこは深夜の電車の中。夢かぁ・・・。ウチのチームの誰かが良いプレーをして、グッショット!って叫んで、拍手していた私。次は優勝だ!

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