Archive for 9 月 6th, 2008

帰国決定!「浦島太郎、NYCから帰る?」

Photo る週末。朝から晴れていたのに、書斎の窓から差し込む日射しがにわかに弱々しくなり、不審に思い窓を開けると、不吉な湿気を帯びた風が吹き込んだ。すると遠くに湧いた黒い雲がみるみる近づいて来る。浦島太郎が玉手箱を開けて沸き立った煙のように、雲の根元からは次々と黒い悪意の塊が供給され続ける。ちょうど妻とご近所の友人(妻)が連れ立ってボクササイズに出かけたばかり。風邪気味の私は予定を変更して整体治療を受けることにしたため、友人に無理を言って妻と一緒にレッスンしてもらうことにした。2人は大丈夫かなぁと思う間もなく、叩き付けるような雨が降って来る。あちゃ〜。しばらくするとずぶ濡れの2人が帰って来た。「だめぇ。傘なんて役に立たない」「着替えて借りて良い?出直すことにするよ」運が悪かったのではなく、一緒だったから我が家に一時避難できたことはラッキーだったと思うぐらいしか慰めようがない。こんな不穏な天気が続く東京。地球的規模で何かが起こっている。

Photo_2 の日は、ご近所の友人夫妻と一緒に、これまたご近所の四川料理の名店「萬来軒」で食事することになっていた。「全く今日はついてなかったね」「あそこまで酷い雨は、あの時間だけだったよね」そんな日は美味しいものを食べるに限る。さっそく手羽先の薫製揚げをオーダー。おぉ、旨い。かりかりしたクリスピーな皮とスモーキーな香りが食欲をそそる。ビールもそそる。「やっぱりこの店は美味しいよねぇ♪」「幸せだぁ♫」ようやくNYCの友人夫妻の帰国が決定したという話題になる。「長かったよねぇ」NYC支社の駐在期間記録を作ったらしい。美味しいものはNYCにもたくさんあるが、萬来軒はない。職人技の料理の切れ味を柔らかく温かく包む、幸せになる一皿は貴重だ。彼らが帰って来たら、この店で仲間を集めて帰国祝いのパーティだ!

Photo_3にやってきたのは川海老の塩炒め。おじちゃんの塩使いはいつもながら絶妙。優しい味付けと巧みな香辛料の組み合せで、素材の味が引き立つ。文句なく旨い。NYCの友人夫妻も私のブログ読者。何気ない表現が彼らの「里心」を刺激して、早く帰りたぁ〜いっ!と何度も思わせたらしい。作戦通り。この店で友人たちとわいわい食べる食事ほど美味しいものはない。「早くNYCの友人夫妻も一緒に食べられると良いね」遠く離れているのに、離れているからこそ、共有したい時間、空間、そして何よりもこのおじちゃんの作る一皿の味。彼らが帰ってくる日が待ち遠しい。

Photo_5日は鶏そばを絶対食べたいんですよ♫」何年付き合っても相変わらず丁寧な言葉遣いが残るご近所の友人(夫)が主張する。彼がオーダーする時には炭水化物モノが多くなる。さっきも海鮮おこげを食べたのに・・・。「えぇ〜っ!私もうお腹いっぱいだよぉ」友人(妻)が遠慮なくこぼす。こんな相変わらずのやり取りが楽しい。早くこの場にNYCの友人夫妻がいて欲しい。ところで、NYCの友人夫妻は5年も彼の地に滞在したこともあり、日本のIT状況に疎いらしい。「日本の携帯はインターネットが使えるのは当たり前なんですってね。ところで携帯電話って、月々どれぐらい使うの?どこと契約すれば良いの?ワンセグって録画もできるの?噂ではいろいろ聞くんだけど・・・」ふぅむ、面白い。日本の技術はガラパゴス。独自の進化を遂げて世界基準になっていない。だからこそ面白いとも言える。世界的なスタンダードにならなくたって良いじゃん!とは言え、NYCから帰って来る彼らが見た日本、不思議な国に違いない。楽しみ、楽しみ!

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