Archive for 2 月 7th, 2010

常連化計画進行中!「鮨いち伍」千歳烏山

つまみから節のネタを楽しむことができ、適度な距離感を残しつつ親密で、静謐でありながら柔らかで居心地の良い空間。そして何よりも気楽に訪れることができる、C/Pの良い店。通い詰めていたお気に入りの鮨屋を失って以降、そんな条件に合致する鮨屋を探し、お気楽夫婦は街を彷徨っていた。そしてようやくこれぞ!と思う店を見つけた。「鮨いち伍」という開店してまだ1年弱の若い店。けれど、その店、と言うよりは店のご主人が手強かった。いろいろとマメに声を掛ける私さえ、なかなか馴染ませてくれない。昨年末、ご近所の友人夫妻と共に2度目の訪問。小さな店でもあり、名前を覚えてもらうことも期待し、事前に予約。予約時に「当日はお子様連れのお客さまとご一緒になってしまいますが、よろしいでしょうか」とのこと。店の空気を柔らかくするために、逆にありがたいかもしれない。

ネギマ4人で並ぶカウンタ。先客の子供たちの声が適度なBGMとなり、前回より柔らかな雰囲気。初回の訪問時はお好みでオーダー。当日は4人での訪問ということもあり、お任せでお願いする。ご近所の友人(夫)のために、1人だけ酒も飲まずに大食漢なので、シャリを5割増しにして欲しいと願いすると、フツーの顔で「分かりました」とご主人。う〜む、これもつかみのネタだったのに。出てくるネタは丁寧な仕事が施され、端正な姿の握りとなる。いずれも絶品。「うわっ、美味しいねぇ」の声にも反応が薄い。ご近所の友人(妻)の実家が世田谷の魚屋だというネタも空振り。ご主人を巻き込んでの会話にならず。とは言え、4人で美味しく、楽しく、満足の鮨をいただき、店を出た4人。「美味しかったけど、なかなか馴染んでもらえないねぇ」と初対面でも大概の人と仲良くなれるご近所の友人(妻)もお手上げ。

さよりこで引き下がらないのがお気楽夫婦。何せ、美味しい店なのだ。店の佇まいも、鮨も、料金も、合格以上の水準なのだ。ある平日の夜、ふと思い立って「鮨いち伍」に出かけた2人。もちろん電話で事前予約。店に入ると他に客はいない。チャンス!まずは接客担当の奥さまを攻める。「先日は騒がしくて申し訳ありませんでした」いえいえ、却って和んで食べられました。奥さまから笑顔をゲット。よし。3度目の来店でそれぞれ食べ方を変えてみようと、おつまみからお願いする。「白子をご用意できます。後はネギマですね」白子は炙って、そしてネギマもお願いする。他に客もいないこともあり、写真を撮っても良いかと伺う。「どうぞ」。初回は黙って写真を撮ってしまったことをお詫び。「いいえ、ところでブログに書いていただきましたか」えぇっ!なぜそれを。「偶然拝見しました。ありがとうございます」びっくり。

ネタケースんなやり取りをきっかけに話が弾む。「初回は、いろいろ食べ慣れた方だと緊張していたんです」とご主人。「そんなこと全然ありませぇ〜ん。お気楽に、ただ美味しいものが好きなだけで♪」と妻。気に入った店だけに実に嬉しそう。積極的に会話を繋ぐ。「前回、騒がしかったので、もう来ていただけないかと心配していたんです」とご主人。聞けば、人一倍緊張してしまい、口数が少なくなり、空気を固くしてしまうとのこと。「そうなんですよぉ」と奥さまも、ここぞとばかりに会話に加わる。「奥さまも今日は良く話されて、ずっと笑ってらして、安心しました」安心したのはこちらも同様。前回までよりもさらに美味しく感じられるネタ。調子に乗ってネタケースまで撮影させていただく。ネギマも絶品。旬のサヨリも実に旨い。「サヨリの旬は年に2度あるんですが…」話し始めればご主人の口も滑らか。美味がいや増す。

日がいちばん美味しかったねぇ♪ふふふ、ご近所の友人(妻)にメールで教えてあげなきゃ」常連客らしい男性が来店したのを潮に店を出た2人。味覚以上に満足の時間を過ごすことができた。ご主人の人柄も分かった。半ば常連化も成功。「またすぐに来るよ!」妻の鼻息も荒い。次もまた平日の夜に!

■「食いしん坊夫婦の御用達」 鮨いち伍の訪問記

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SINCE 1.May 2005