エコポイント御三家、真打ち登場「高機能な冷蔵庫」

冷蔵庫ECO NAVI三家と言えば、尾張、紀州、水戸の徳川家。江戸幕府の徳川将軍家に次ぐ地位にあった徳川御三家のことを指す。その後、徳川御三家になぞらえて、特定の分野でも御三家と呼ぶようになった。例えば、芸能界の初代御三家は、橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦。彼らの絶頂期を知っているのは50代以上。新御三家は、野口五郎、西城秀樹、郷ひろみ。この辺だと40代以上が。ちなみに、同時期に花の中三トリオ(後に高一、高二トリオと進級に合わせて上がっていった)の、山口百恵、桜田淳子、森昌子がいる。平成生まれは知らないだろうなぁ。他にも、帝国ホテル、ホテルオークラ、ホテルニューオータニがホテルの御三家などと呼ばれたこともある。外資系ホテルの御三家はパークハイアット東京、ウェスティン東京、フォーシーズンズホテル椿山荘東京。新御三家は…この後も続けたいが先を急ぐ。

して、昨年導入された家電エコポイント御三家は(誰もそう呼んでいないが)エアコン、薄型テレビ、そして冷蔵庫。お気楽夫婦はこの機に乗じて買い替え作戦を敢行した。2人は1995年に現在のマンションに入居。近年、その前後に購入した家電が次々に引退していった。2007年、初代洗濯機没(享年12歳)、2代目掃除機引退(8歳)、初代ウォシュレット没(享年12歳)。2009年、初代エアコン没(享年13歳)、初代ブラウン管テレビ引退(12歳)。そして2010年、最後に残された冷蔵庫が逝った。享年16歳。天寿を全うしたと言っても良い。何しろ、お気楽夫婦にとっては、冷蔵庫はビールとチョコレートを冷やすだけの機械。ある意味大事に使っていたとも言える。無理はさせていなかった。庫内はいつもすっきりしていた。けれど、高齢は隠せず、深夜のキッチンで独り声高に唸っていた。エコポイント実施期間内には…、それがお気楽夫婦の間で交わされた了解だった。

冷蔵庫はすっきり何も入っていないしてついに、梅雨時のある週末、新任の冷蔵庫がやってきた。お気楽夫婦の選択は明確。条件は、サイズ限定:幅62cm、高さ190cm以内。野菜室が一番下、冷蔵室はフレンチドア。以上。となると機種は2種類に絞られた。価格と色、使いやすさで比較した結果「Panasonic NR−F434T−N」に決定。事前の調査を怠らず、現場でブツを確認するだけ。お気楽夫婦の買物は速い。ちなみに、クレジットカードで支払ってもたっぷりポイントが付き、ポイントはシェーバーとドライヤーに変わった。その上、家電エコポイントも付いてしまう。にわかにポイント成金の気分。何を買おうか。購買意欲が急上昇。お気楽夫婦は単純で分かりやすい消費者でもある。

野菜のない野菜室ころで新人くんは、なかなか優秀。前代と比べて外寸は余り変わらないのに、容量は5割増に。きれいな氷を作ってくれるし、あつあつの食品を冷やしたり、急速冷凍もできる。エコナビも付いたエコ家電の真打ちとも言える。16年前に誕生した先代に比べると異次元の能力。家電は進化する。ビールもチョコレートもたっぷり入る。庫内に入っていた食品類を移し替えると、以前に増してすっきりというより、スカスカ。野菜室には一片の野菜もない。入っているのはワインと梅酒、ミネラルウォーターだけ。「よしっ!野菜買うよ!」妻が妙に張り切っている。そう言えば、チョコレートやアイス類の買い置きも増えた。野菜を買ってもいつ料理を作るのか、という疑問は横に置き、嬉しそうな妻を静観する日々。「あなたも前よりビールが良く冷えるって、嬉しそうに飲んでるじゃない」あれ?そうでしたか。

気楽夫婦にとって、ビールとチョコを冷やす機械としての用途は余り変わらず、すっきり庫内は以前と同様にエコ。高機能の冷蔵庫はオーバースペック。その機能はしばらく封印。それでも満足な2人だった。

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