Archive for 10 月 16th, 2010

おもてなしの街で「自由が丘女神まつり2010」

megami-matsuri年、10月の連休にその“祭り”は行われる。「自由が丘女神まつり実行委員会」が主催する一大イベント。自由が丘商店街振興組合が中心となり、10月の連休に数十万人の来街者を集める。商店街のイベントと言えば、ガラガラポンの抽選や割引セール、せいぜいが広場でのパフォーマンス大会と出店…というのが相場。けれど、自由が丘のイベントはそんな概念を吹っ飛ばす。自由が丘商店街は、12支部、加盟店1,200店以上の日本最大規模の商店街。その街が2日間に渡って、街を挙げてイベントを行うのだ。自由が丘駅前ロータリーのメインステージでは、分刻みでイベントを実施。各支部の拠点では、ジャズライブあり、フラダンスのパフォーマンスあり、子供向けのジャンボ滑り台あり。自由が丘駅を中心に半径200mほどの決して広くはないエリアに、びっしり“おもちゃ”が詰まっている。

ryokudoの小さな路地にはレッドカーペットが敷かれ、お買い得品満載のワゴンが並び、緑道沿いの飲食ブースにはワインやチーズ、焼き鳥、串揚げ…。街の至る所に人が溢れる。そして、スタッフにも街を訪れた人にも笑顔が零れる。“売らんかな”というイベントなら、これほど人は集まらない。商店街がやっているイベントでしょ?とナショナル・チェーンの店がそっぽを向くのではなく、一緒に参加しようと便乗?しているのも、このイベントの特長。どの通りの、どんな店でも祭りを盛り上げる企画がある。迎える街の人たちが楽しみ、訪れる人たちが楽しめる。“おもてなしの心”に溢れたイベントだからこその動員数。晴れて良かったねと、今年イベント事業部長に就任したバーのマスターに声を掛ける。「良かったです。心配で眠れなかったです。最終ステージが終わったら、俺、もう泣きそうです…」そんなことばが返って来る。

Coca-Cola Projectんな街に「自由が丘森林化計画」という大袈裟な名前のプロジェクトがある。街に緑を増やそう、で止まらず、Google Earthで上空から自由が丘の街を眺めたら、森に見えるぐらいに!というネーミング。加えて、商店街でミツバチを飼い、集めた蜂蜜で自由が丘オリジナルのスイーツにする。緑が増えればミツバチの集める蜜も増えるというプロジェクトの象徴だ。さらに、ペットボトルの資源回収という日常的なエコ活動でエコポイントを発行し、集めたポイントを緑化に寄付してもらおうというシステムも導入。そして、今年は新たに東京コカコーラ・ボトリングと連携して、屋上緑化自動販売機を導入した。オフィシャル・サポーター企業として、自由が丘オリジナルデザインの自動販売機を導入。販売機の上は人工芝と苔で緑化。そして売上の一部を緑化基金に寄付、商店街は自販機の設置に協力、というビジネスモデルだ。

jiyuugaoka shinrinka年からこのプロジェクトをサポートし、今年のコカコーラとのコラボ企画提案も私の仕業。とは言え、主人公は商店街。契約直前で商店街の若手メンバーに引き継いだ。「面白いですねぇ!女神まつりでイベントできませんかね?」「コカコーラさんと一緒に広報発表をやって…」「オリジナルの曲を作って、女神まつりで発表を…」そんなアイディアが、彼らのフットワークの軽さと溢れる情熱で、全て実現した。イベント仕立てにした広報発表には多くの報道関係者が集まり、TVや新聞に取り上げられた。ファイナルファンタジーなどのゲーム音楽を手がける植松伸夫さんの『僕の街が森になるまで』という楽曲が完成した。こいつら、凄いね。自分たちも楽しみ、街を“楽しみ”で溢れさせ、街を訪れる人たちに楽しんでもらいたい。そんなエネルギーと、街を愛する気持と、“おもてなし”の心がこの街の魅力。

っぱり自由が丘は良いなぁ♬」スカッシュ仲間の秘書嬢と待ち合わせて、女神まつりで人が溢れる自由が丘の街を歩く。そんな彼女の呟きが嬉しい。声に出さずにお礼を言う。この街の魅力に惹かれ、この街を愛する人たちに惚れ、この街に関わってきた私にとって、冥利に尽きる瞬間だ。

002148640

SINCE 1.May 2005