今年はご近所クリスマス「ホームパーティの夜」
2011年 12 月30日(金)
2011年は波乱の1年だった。忘れられない、忘れてはいけない1年だった。3月11日の大震災で、多くの人の価値観が変った。人生観が変った。人と人とのコミュニケーションのあり方が変った。そして、お気楽夫婦にとっても大きなできごとが起きた。6月に妻がアキレス腱断裂。松葉杖生活が続き、健康でいること、身体がきちんと動くこと、好きなスポーツを続けられるありがたさを再認識した。そして、リアルの関係がFacebookによって増幅され、友人たちとのネットワークが広がり、深まった。これから先、どのように日々を過ごしたいか、どんな生き方をしたいか、大袈裟に言えば、そんなことを考えさせられた1年だった。そんな波乱の年も終わろうとしている。
とは言え、お気楽夫婦は所詮お気楽である。2人で、あるいは仲間と一緒に、美味しいものを食べること、スカッシュやジムで汗を流すこと・・・それが日々の生活の中で大切な時間。年長のスカッシュの仲間に「エンゲル係数が高い」と揶揄される。家計支出の中で生命維持のために削れない飲食費が占める割合を示すエンゲル係数。係数の高さによって生活水準を計るというものだから、用法として間違っているとは思うが、係数が高いのはその通り。例えば、12月を振り返ってみた。12月29日現在、夕食を外で食べた(飲んだ)回数は、なんと29回のうち27回。わが事ながら呆れ返った。なんてこった!それ以外は、ピザとサラダのデリバリで済ました日が1回。残る1回は・・・曲がりなりにも料理を作った12月24日、ご近所に住む友人夫妻と共に過ごしたクリスマス・ホームパーティの夜だった。
企画の発端は、ご近所のフランス伝統菓子の店「ル・プティ・ポワソン」のクリスマスケーキを予約したことだった。若き菓子職人、小林良ちゃんが作るのはブッシュ・ド・ノエル。彼女が生み出すケーキは絶品ながら、ブッシュ1本ごを2人で食べるには多過ぎ。そこで、4人で食べるならちょうど良いのではと、ご近所の友人夫妻をホームパーティにお誘いしたところ快諾。彼らもお気楽妻もお酒は飲めない。4人で外食する際には、ひとり酒の私。そしてご近所の友人(夫)はスイーツ好き。プティ・ポワソンのオトナのチーズケーキ、オトナのシュークリームも大好物。当日のメニューを相談したところ、やはりご近所の「スモークハウス・テラ」でハムを買ってきてくれるという。チキンは毎年クリスマスには大行列の人気店、ご近所の鶏肉専門店で。では、サラダでも作ろうかと検討していたタイミングで朗報。スカッシュ仲間がFacebookでクリスマスリースのサラダのレシピを公開。これだっ!
リースのサラダは、オリジナルレシピをアレンジ。皿に鯛のカルパッチョを敷き、周囲にサラダを盛り付ける。鮮やかなグリーンのワサビ菜やベビーリーフと一緒に和えたのは、ホタテの貝柱、茹でたエビ、プティトマトなど。ワサビ菜のボリュームが立体的に飾れて良い感じ。リースに見えるように、彩りのバランスに注意しながら、最後にフェンネルを飾り完成!なかなかの出来映え。料理は見た目が大事。「うわ~!美味しそうだねぇ!」ご近所の友人が作って持参してくれた牡蠣のスモークもリース風に盛り付ける。今年一年お世話になりました、乾杯!独りスパークリングワインを、残る3人はジンジャーエールでグラスを交わす。それにしても、近所に気の置けない友人夫妻が住んでいることは心強い。妻の入院した際には見舞ってくれた。松葉杖生活の際にもマメに顔を出し、料理などを差し入れてくれた。何度か到来物を互いにお裾分け。そんな2組の夫婦でのんびり料理を味わい、語り、笑った。
「今日の料理はなかなかの出来だったね」と上から目線ながら、妻から珍しくお褒めのことば。料理を作ったのは私だが、料理を指導したのは妻ということらしい。いつもの役割分担。まぁ、それも良し。ご近所の食材で、ご近所の友人夫妻と過ごしたクリスマス。しみじみと楽しく、じんわりと美味しく、じわじわと幸福を感じる時間だった。