初心者を連れて「博多の夜、博多の味」

GomaSaba洲あたりの女の子のいる店か、本場のモツ鍋か、美味しい魚を食べに行くか、どこが良い?出張先の博多で仕事も無事終了。九州初上陸の同僚にそう尋ねた。すると「じゃあ、美味しい魚で」と予想通りに返された。ちなみに彼は、40代の理系の独身男。服装や身だしなみには気もお金も使わない。酒も飲まない。食べることも嫌いではないが、積極的に何かを食べたいと行動する訳でもない。ところが、システムの話をさせれば話題は尽きず、いきいきと語り続ける。しかし、多くの女性には決して楽しい話題ではないのが辛い。ということで、私の提案の1番目はダミー。彼が選ぶはずはないからこそ、選択肢として真っ先に入れてみた。選ばれてもちょっと困るけれど。

YakiAnago神西通り沿いにあるホテルから向ったのは、こぢゃれた店が点在する大名。以前勤めた会社の九州営業所のメンバーに教わり、気に入って使っていた店に向う。ところが残念ながら休業日。う〜む、どこにしようかと店の前で思案顔のタイミングでお兄ちゃんに声を掛けられる。「ウチの店も旨かですよ」美味しいゴマサバが食べたかったんだよね。「ゴマサバも、今日はゴマワラサもありますけん」ん?ゴマワラサは珍しい。と案内をお願いする。ゴマサバとは、脂の乗った新鮮な鯖の刺身に生姜が利いた醤油ダレとたっぷりのゴマをかけた博多名物。連れて行かれた店のゴマサバ、ゴマワラサとも、ぴかぴかに旨い。穴子の白焼きと穴子の刺身、これまた珍しい。美味しい。ん、この店もなかなかやるぞ。

YakiRamen は博多屋台の王道「小金ちゃん」で焼きラーメンでも食べようか。「へぇ、焼きそばじゃなく、ラーメンですか!」ふふふ。博多の食文化は深いのだよ。普段はリアクションの薄い初心者のコメントにちょっと嬉しくなる。「旨いですね」だろう?次はどこに連れて行こうかと嬉しく悩む。博多は不思議な街だ。博多出身でもないのに、博多を自慢したくなる。それではと、博多の夜の街を歩く。初心者くんは肥満を克服し、毎日10,000歩の散歩をノルマとし、数年間リバウンドもなく理系の体調管理で理想体重を維持している。そのノルマ達成のために協力しよう。那珂川沿いの屋台街を眺め、中州を歩く。客引きとのやり取りを楽しむ。博多の夜の街を楽しむ。

SabaHItsumabushi日、早めに帰る同僚と別れて博多駅周辺を探索。地下街で「焼きサバ櫃まぶし」というメニューを発見。サバ好きで、櫃まぶしが大好物と来たら食べるしかない。焼きサバをほぐし、熱々のごはんの上に、生シラス、高菜、おろしダイコン、ゴマなどと一緒にたっぷり乗せる。食べ方は鰻の櫃まぶしと同様。まずはそのまま頬張る。食材そのままに、ストレートにうまい。薬味を加えてぱくり。全体の味が締まり、これまた当然のように旨い。そしてダシをかけてさらさらといただく。食材と薬味が穏やかに馴染む。これは抜群に旨い。その組合せは絶妙。新たな博多の味を堪能する。これはしばらく初心者に教えずに楽しもう。

鮮な玄界灘の魚を味わうことができるだけで満足することなく、その調理法を工夫し、新たな美味を貪欲に追求する。そんな博多の味を求め、今月も訪問予定!あ、違った。出張予定。待ってろ!博多。

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