書込みに釣られて「ビストロ トロワ キャール」「広東料理Foo」
2012年 6 月24日(日)
Facebookの日本国内のログインユーザ(月に1回でもログインしたユーザ)は1,000万人を超えたらしい。日本国内で先行したmixiのアクティブユーザが1,500万人と言われるから、その差があっという間に縮まり、逆転されてしまう日も近いのかもしれない。1,000万人を超えるユーザ、それもほとんどが実名で繋がるネットワークは、消費活動に影響し始める。やらせ書込みが問題になったグルメ系サイトの事件をきっかけにネット上を流通する情報の信憑性が話題になった。けれど、消費者はそれほどバカではない。匿名の第三者の発信する情報は参考にしても鵜呑みにはしない。その点、Facebookに限らず実名での書込みは、相手が分かっていれば「どの程度信頼できるか」を読み手が判断することになる。
マスコミの取材による情報発信も受け取り方が変わってくるかもしれない。例えば飲食店であれば、TVで紹介された店ではなく、誰が実際に(プレイベートで)美味しいと言っていた店、という評価軸。取材でタダ飯食べての評価ではなく、自腹で食べて価値のある店なのかどうか。そして、その「誰か」が大切。その誰かの嗜好や価値観が自分と近いかどうかで情報の受け取り方が違ってくる。すると著名人の情報発信と、身近な友人の情報発信の差が無くなって来る。著名人の勧める美味しい(けれどお高い)店と、身近な友人の書き込む(お手頃価格の)店のどちらに行くか、行けるか。実際のプロモーションは憧れだけでは成立しない。人を動かしてナンボのもの。
お気楽夫婦の外食比率は高い。香港や台北の人々のように、大半が外での食事。ショップカードを収集している妻のコレクションは、1,000枚を軽く超える。けれど、お気に入りとしてブログやFacebookで紹介する店は数%程度。ポジティブな発信を原則にしているからこその“快楽主義”宣言。自分たちの嬉しい、美味しいが読む人の「楽しい」に繋がれば良いというスタンス。そして気に入ったら、イタリア人の血が混ざっているのではないかと自分で思う程、誉める。所詮、素人の“お気に入り”の書込み。評価ではなく、好み、嗜好性を丸出しにしたって構わない。好みじゃなければ、書かなければ良いだけ。わざわざネガティブな表現をネットに晒す必要はない。
「スープ ド ポワソン。今までで一番の出来です!」ある日、Facebookに松陰神社前のビストロ「トロワ キャール」の木下シェフの書き込み。行きたい!スープ ド ポワソンには、こんな思い出があります。そう書き込んで即座に予約。お気楽夫婦のフットワークは軽く、それに比例して財布も軽くなる。そしてスカッシュ仲間を誘って訪問。お誘いしたのは、その店を気に入ってもらえるだろうと思う友人。そして予想通りにストライク。彼女が友人たちと月に1回開催する食事会(幹事役を持ち回り=会場を決めるというルールとのこと)の会場としてさっそく予約。それはお誘いした甲斐があるというもの。口福の共有。
「楊貴妃の愛した生ライチ。間もなく完売です!」同じく松陰神社前の中華ビストロ「Foo」のねもきちくんがFacebookに書き込む。「行かねば!」それに反応して妻が書き込む。すると間もなくケータイに着信。「明日のお席と生ライチ取っておきますか?」やるなぁ、ねもきちくん。「行く!」と妻が即答。こうして、またもや書き込みに釣られて外食の日々。どこまでもお気楽な2人なのだった。