ブーム到来!「無水調理鍋」

Staubっかけは真っ赤なココット鍋だった。フランスのアルザス地方で創設されたストウブ社のミニオーバルココット。主力商品の鋳物ではなく、わが家のものはセラミック製で、電子レンジでも気軽に使える優れもの。後輩の披露宴の引き出物(カタログで自分たちが商品を選べる)でいただいた。これが実に便利なのだ。いろいろな野菜をカットして、塩、ブラックペッパー、オリーブオイルで軽く和え、ココット鍋に入れる。野菜の種類にもよるが、蓋をして60秒から90秒、レンジに入れて出来上がり。料理とは言えないぐらいカンタン。見た目も色鮮やかで食欲をそそる。ココット鍋のままで食卓に出し、そのまま食べるも良し。一度ボウルに戻し、ドレッシングを少し加え、冷めたてから食べても良し。最近では、2年近く続いている妻のサラダランチのメインレシピのひとつとなっている。

VitaCraftのカンタン料理の良いところは、無水調理ということでもある。焼いたり炒めたりという調理よりは油の量が圧倒的に少なく済む。すなわちカロリーを抑えることができる。食材の味を最大限に活かした素朴な味付けで、旨味がぐっと凝縮する。特に野菜が美味しくなる。野菜が持つ甘みや旨味を感じることができる。野菜のビタミンCは水に溶け易く熱に弱いけれど、無水料理なら損失が少なく済み、素材の栄養素をまるごと摂ることができる。…などと、良い事尽くめのようだけれど、料理のポイントは美味しく新鮮な野菜にある。この点で、お気楽夫婦は恵まれた環境にある。自宅のすぐ前にファーマーズマーケット(地元JAの直売所)があるのだ。妻は、そこでお買い得価格で新鮮な1週間分の野菜を買込み、「これで来週もランチサラダお願いね♬」と、私に丸投げするのだ。やれやれ。

Carrotは言え、美味しい料理がカンタンにできるとなれば、料理好きの血が騒ぐ。腕や愛情はもちろん、調理は道具だ、盛付けだ!というポリシーで、更なる料理のバリエーションを求めたくなる。めったに自宅で料理をしないお気楽夫婦。なのに道具はしっかり選ぶ。鍋などは10年、20年と長く使うモノだから(ましてやわが家の使用頻度からしたら長く持つ)気に入ったものを選びたい。ということで、2人の間に急速に人気が高まった無水調理の幅を広げる為に、鍋を買いに出かけた。当初想定したのは大きめのサイズのストウブ。ところが、セラミック製は小さなサイズしかなく、鋳物は電子レンジで使えない。そこで方針変更。いつ買ったのか記憶にない、不本意ながら使い続けている(なぜか蓋も付いておらず、とても不便)アルミ製の鍋に引退してもらい、新たに蓋付きの鍋を買うことにした。

Odenみつつ選んだのは、Vita Craft(ビタクラフト)のマルチパン。1939年にアメリカで創業したビタクラフトは、宇宙工学の技術から生まれた多層構造の鍋。ステンレスとアルミニウムを重ねた金属板でできた鍋は、熱効率が良く、名前の由来通りにビタミン(ビタ)を逃がさない手作り(クラフト)の鍋らしい。短時間に素材の油分や水分を利用して無油調理、無水調理ができるという。少々お値段は張るが、野菜好き、油嫌いの妻がNOと言うはずもなく、納得のお買い上げ。後日、さっそく新たな料理にトライ。まずはキャベツと豚バラ肉を順番に敷き、各層毎に塩胡椒をぱらり。何層か繰り返した後に、えのき茸と細く切ったニンジンを乗せ、少なめの水とチキンコンソメを少々。後は数分間弱火に掛け、余熱で火が通るのを待つだけ。鍋料理というよりホットサラダの感覚で、複数のドレッシングで食べ分けいただく。

味しいぃ〜っ♬」残業月間が始まり、遅い時間に帰宅した妻が唸る。「野菜が甘くて味が濃いね。味付けはさっぱりして美味しいし、これは良いね。この鍋は良い仕事するね」…こうして新しい鍋は見事にデビューを飾った。そして数日前に引退の花道にとおでんに使った鍋を廃棄。古いモノを捨てなければ、新しいモノは買えない。収納スペースに限りがあるお気楽夫婦宅の鉄則だ。

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