“ナマ”を求めて福岡へ!「ギンギラ太陽’s」

Gingira3Gingira1ぬまでに(笑)どうしても一度観ておきたい劇団があった。福岡を中心に活動している「ギンギラ太陽’s」という小劇団。福岡在住の友人に勧められその存在を知り、何年か前に新幹線の“かぶりもの”を使った作品(*『ボーン・トゥ・ラン 夢の超特急』2011年上演)が紹介された際に、観るべき劇団だ!と確信した。ところが、福岡以外の公演はほとんど行わず、“福岡の人にしか分からないモノ語り”を!というコンセプトは揺るぎなく、なかなか観劇のチャンスは訪れず、設立20周年を迎える今年のスケジュールもほぼ福岡のみ。けれども観たい!の想いは募る。だったら福岡に行って観てしまえ!という行動に出るのがお気楽夫婦。幸い秋の公演は3連休に掛かる日程。博多へGOだっ!

Gingira2Gingira4ョウテン⭐︎ガイvs 暗黒流通王〜買い物しようと街まで出かけたら〜」という長い公演名には「サザエさん商店街通り」誕生記念と冠まで付いている。モノ語りの舞台は「西新」という福岡市の中心「天神」から電車で4駅数分の街。ホークスタウン解体現場に「イオンになった天神のショッパーズ」や「滅んだはずの流通王ダイエー」が現れ、ダイエーにのり移られたショッパーズが暗黒流通王になる。西新では5つの商店街が協力して「サザエさん商店街通り」になり、合体するとヒーロー「ショウテン⭐︎ガイ」に変身。破壊と再生の狭間で両者が対決する。他にも西新で再開発されている「プラリバ」や商店街名物の「リヤカー部隊」など擬人化された地元の建物などが登場する。

Gingira5Gingira6岡出張が多かった私は多少の土地勘はあるけれど、福岡の地理や歴史に疎い妻にはおそらく意味不明。けれども冒頭から魅力的な建物のキャラクターや、シニカルだったりストレートに笑えるモノ語りにあっという間に惹き込まれる。「ギンギラ〜」の舞台に人間は登場しない。建物、乗り物、食べ物などの“モノ”だけが、かぶり“モノ”を頭に乗せて舞台を駆け回る“モノ語り”。開演早々から、お気楽夫婦の周囲に座る地元在住のおばちゃまたちが景気良く笑う。つられて豪快に笑う。なのに、エンディングでは完全にモノ語りに感情移入し、ホロリとし、うっかり感動さえしてしまいそうになる。終演後、次回公演のチケットを求める長蛇の列ができるのも頷ける。この劇団すごいぞ!

Gingira7Gingira8ザエさん商店街通りに行ってみようか」会場でサザエさんと記念写真を撮ってご機嫌の妻の提案に大きく頷き、公演会場「ももちパレス」から隣駅の西新に向かう。西新駅ではサザエさんのポスターがお出迎え。作者の長谷川町子さんがかつてこの辺りに住み、「フクニチ新聞」という地元紙にサザエさんを掲載したのがこの街との縁。だから多くのポスターは福岡時代のキャラ。駅を降りてすぐの場所には工事中の「プラリバ」、街を歩けばサザエさんの銅像あり、商店街に向かえば劇中に登場した「ホウラクまんじゅう」の店には行列ができており、何とリヤカー部隊までが!モノ語りの舞台に紛れ込んだようなワクワク感が満載。登場人物ならぬ“登場建モノ”たちを追想する。

Gingira9神に行ってみようかという私の提案に、今度は妻が頷く。もちろん、「ショッパーズ」とその隣にあった“愛の連絡通路”で結ばれた夫婦ビル「マツヤレディース」を観に行くのだ。天神地下街から地上に出ると、北天神の巨大ビルの屋上に燦然と輝いていたダイエーのマークがない。代わりに建物の壁にはユニクロ、無印良品などの“現在の”勝ち組みの看板が誇らしげに並ぶ。まさしく栄枯盛衰の舞台。芝居を観終わった後に、すぐに聖地巡礼(笑)ができる。これは地元で観るからできること。東京で「ギンギラ〜」を観たいと思っていたけれど、来てみて分かった。この劇団は、地元福岡で観ればこその魅力がある。ナマを求めて福岡に来た甲斐があった。「また観に来るよ!」妻に再度同意。ナマギンギラをまた観に来よう!Return to FUKUOKA!

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