今夜も好評営業中♬「ビストロ808/vol.6」

NIku1Pate3:4メニューあり〼 ビストロ808」などと店頭に貼紙をしたくなるメニュー。何と言ってもお招きするのは2度目の「肉部」部員たちだし、前回は欠席した大食漢のメンバーもいる。これはかなり手強い。お気楽夫婦はメニューを熟考した。まずはオードブル。定番となったトロワキャール仕込みのパテドカンパーニュは堂々の選抜。やはり定番のキャロットラペに加え、紫キャベツのマリネ、キューリのサラダを加え、目に鮮やかなクリュディテ(生野菜)3種盛りとした。何度か試してピンと来なかった紫キャベツ。けれども仕込みの前日、自由が丘のカフェでたまたま食べた紫キャベツのマリネに、胡桃とドライクランベリーが入っており、お!こりゃイケる!とレシピに採用。天啓。

PorkSteakSalade回、肉部来店の際のメイン、スーシェフ渾身のローストビーフは、彼女が休日出勤で時間がなく、残念ながらメニューから外した。代わりに豚の紅茶煮バジルソース添え。これは肉の種類に苦労した。参考にしたレシピはヒレなのだけれど、脂が少ないヒレは肉部向きではなく、試行錯誤しロースで落着いた。サラダもステーキとルッコラのサラダ。徹底して肉攻めなのは前回と同様。そして夏野菜を味わってもらうラタトゥイユは、残っても保存が利くから寸胴でたっぷりと拵えた。そして、箸休め?にサーモンに松の実とオリーブをたっぷり乗せてグリル。さらにはプティトマトのマリネジュレ仕立て、これもメインか?ブッフ・ブルギニヨンという肉三昧。これでどうだっ!

RatatoiyuSalmonぉ〜っ豪華ぁ〜っ!凄ぉ〜いっ!」「きゃぁ〜!今日もステキ♬」オードブルの3皿を並べ、そう言っていただければ半ば成功。酔っぱらう前の、最初の料理や盛付けの印象は、その後のパーティの雰囲気を左右する。「パテうんまい!」今や安心の味。「こんなオシャレなキューリのサラダ初めて食べました!」ん、フェンネルの繊細な緑とレッドペッパーの赤が、視覚的にも味覚にも効果的。紫キャベツも合格の味。「豚も柔らかくて美味しいっすね」バジルソースは時間が足りずに市販のものをアレンジ。まぁ、黙っとこう。冷めても美味しいステーキ肉、薄く削ったパルミジャーノ、ルッコラが良く合う。と、いつの間にかワインが数本空いている。ありゃりゃ。

TomatoNiku6インの料理がダブル、いやトリプル!あぁ〜ん、幸福♬」ラタトゥイユは冷たいままで。サーモンは焼きたてをサーブ。アドリブでジュレ仕立てにしてみた赤と黄のプティトマトのマリネは、予想以上に見た目キレーにできた。次月に開催する予定の、前職の後輩たちが集まる女子会のメニューに決定だな。そして初めて作ったブッフ・ブルギニヨンは、スープが濁ってしまったのは残念ながら、味は問題なし。この辺りまで来るとゲストはすっかり酔っ払い、だいたい何でも美味しいモードになっている。この味ならテンションが上がり切った舌には絶品レベルだろう。空いたワインボトルは6本、ハーフと1/4が各1本。かくして典型的なビフォア・アフター画像も撮れた。

ちそうさまでした♡生まれて来て良かったぁ」おいおい、それは大げさ。それでも、そんな宴の後のメッセージが嬉しい。「気持の良い食べっぷりで、作った甲斐があったよ。また来てね!」と妻が返す。ビストロ808、第6夜。無事終了。すっかりビストロ稼業(会費は無料!参加費は自分の飲物だけ持参が基本)も板に付いた。料理を愉しみ、ご機嫌に食べ、飲み、笑い、楽しい夜を過ごした。7月の営業日は2日間。ゲストの皆さま、さらに腕を磨き、楽しみにお待ちしてます♬

1年越しの約束♬「富士屋本店ワインバー」

FujiyaFish&chipsきたかったけど、今回は残念でした。またの機会にお願いします。まだ実行していない、立ち飲みもぜひ!」とある筋から廻ってくる巨人戦の招待チケットはいかが?というお誘いをしたスカッシュ仲間から、そんな返信があった。そうだった!立ち飲みワインバーに行こうとやり取りをしたのは、ちょうど1年程前。何軒か気になる立ち飲みの店があり、一緒に行こうと妻を誘うと、酒も飲まないのに立って飲むのは嫌だ!と、ごもっともな主張。そこに登場したのが「今日は独りで渋谷の立ち飲みワインバー♬」とfacebookでコメントを発した強者女子。ぴぴっ!と反応して、すかさずお誘いし何度かメールのやり取りをしたものの、なかなか日程が合わず、実現できなかった。

HotaruikaJunち飲みの計画だったね!来週は空いている日程はあるかな?と、速攻メール。チャンスは前髪を掴め!チャンスの神様は後頭部が禿げている!と、こんな時の私の反応は速い。本能と言っても良いくらい。すると不思議とカンタンに日程が合い、待望の立ち飲みワインバーで待ち合わせ。店の名前は「富士屋本店ワインバー」。年に何度かウェアなどを買いに行くテニスショップへの道の途中。店の前を通る度に気になっていたのだ。ヱビスの生ビールを飲み、好物のフィッシュ&チップスを食べながら彼女を待つ。短時間でも待望の独り飲み。やってみたいとは思いつつも、ずっと独りは嫌だなと思う、微妙な心理。「遅くなりましたぁ♬」ちょうど良い頃合いに飲みのお相手が登場。

AtamaiTakenokoタルイカが美味しいんですよ。なんだっけな、沖漬けじゃないし(笑)。あとね、鶏レバーのペーストについてるバゲットが…」初めてのさし飲み。意外な程に饒舌。そして、おススメ通りのメニューをお願いすると、期待以上に美味しくリーズナブル。バゲットをホタルイカのマリネ液に浸してパクリ。おぉ〜っ!これはいける!イカがなくなってしまった容器を片付けようとしたスタッフに、まだパンに付けて食べるからと言うと「ありがとうございます」と、にっこり。スタッフも感じ良し。期待通りに良い店だ。そこに妻から連絡があり、合流できるけれど座って飲みたいとのこと。それではと最近行きつけの「神泉 遠藤利三郎商店」に向かう。ワインバーのはしご酒。

VegiEriぁ〜!ステキな店ですねぇ」と、陶芸の先生であり、劇場のスタッフでもあるスカッシュ仲間。ほろ酔い気分でワイン樽のテーブル席に付く。床から天井までのワインラックを眺めながら、飲んでみたいワインも、読みたい本も、こんな感じで目の前にたっぷりあると何だか嬉しいよねなどと呟き、2人でしみじみ。そしておススメされるままに最初の(通算4杯目の)1杯目は、ニュージーランドの「アタマイ・エコビレッジ ピノグリ」。甘い香りでキリッとした後味の辛口の白。好みの味。おススメしてくれたスタッフにそう伝えると、「ありがとうございます。良かったです」と笑顔が返ってくる。相変わらず、この店もまた良い感じ。どちらも居心地の良い空間だ。

菜食べよう!」妻が合流し、バーニャカウダをご注文。ん、いつも通りに料理も美味しい。おススメされた「大名筍」は香ばしく、甘く、柔らかく、絶品。サクサクと歯応えも良し。「美味しいですねぇ」と3人で頷き合う。気のおけない仲間と心地良い空間で心おきなく酔える口福。1年越しの約束も果たせて満足の夜だ。「酔っ払いを連れて帰ってもらえるしね」と、妻。そして、そんなパートナーがいる幸福。と、書いておくことは大切。

美味し国再発見「越後の国(新潟)紀行」

KikkawaShiobiki郷はお隣の新潟県と境を接する小さな街だ。街並の連なりが県境を超え、隣接するお隣の家同士が山形県と新潟県に分れるという珍しい街。食文化も両県の影響を受け、独特のものになっている。例えば塩引き鮭。オスの鮭を塩漬けにし、その後塩を抜いた後、逆さに吊るし乾燥させる保存法。子供の頃、お歳暮にいただいた塩引き鮭を軒に吊るし、お正月を迎えるという風景は日常だった。大晦日の日にお膳に塩引き鮭の切身を盛り付け、元旦に焼いていただく。子供の頃、それが一般的だと思っていたら、新潟県村上市という鮭の食文化が発達した街の特産だったと後に知る。父の三回忌法要の後、村上に「味匠 喜っ川」という鮭加工品販売の老舗を訪ねた。

ArakawakyoEbith面川(みおもてがわ)という鮭の遡上する川を抱く城下町、村上藩の藩士が鮭の回帰性に着目し、増殖事業を行い成功したのが江戸時代。以降250年、鮭の頭から尻尾まで一部たりともムダにしない、100種を超える鮭料理が伝わる鮭の街として知られる。店の奥、町家作りの大きな家の梁に大量の塩引き鮭が吊るされている眺めは壮観。塩引き鮭切身、白子煮、酒びたしなどの鮭のおつまみセットを購入。どれも日本酒に合いそうな逸品。続いて訪れたのは荒川峡にある鷹の巣温泉。荒川に架かる吊り橋を渡り、「四季の郷 喜久屋」という山菜料理がウリの温泉宿に向かう。客室は露天風呂付きの離れ。さっそく作務衣に着替え、峡谷を眺めながら露天風呂で一杯。ふぅ〜っ。

DinnerBreakfast事に同行した妻の慰労を兼ねた温泉滞在、…のはずだったのにパソコンを抱えて旅する妻は、温泉宿でも作務衣姿で仕事に集中する。「良い眺めだし、電話はかかってこないし、仕事がはかどるなぁ」と明るく言われれば、それも良しかと嘆息を付き、地ビールをお代わり。夕餉の山菜尽くしの料理には地元の酒をいただく。米どころとして有名であり、酒どころでもある新潟には蔵本も多い。岩船漁港が近いこともあり、日本海の新鮮な魚介類も豊富だ。先付は山菜盛合せ。八寸に盛られた梅の実は村上の酒「〆張鶴」で 煮てあり、お造りは鯛、鰤と牡丹海老、甘酢漬けはアサツキ、ツクシ、イタドリなどの山菜が再登場。滋味深く美味しい。そして朝食がまた素晴らしい。

SakePonshukan元産の食材を使った料理の数々が美しく並ぶ。ふきのとう味噌、温泉卵、手作りハム、自然薯など目にも舌にも美味しい口福な朝食。中でも釜ごと供された炊きたてのコシヒカリのおいしいこと。普段はご飯を食べない妻も「ご飯お代わりしようかなぁ」と言ってしまう。気持は分ると私も何度目かのお代わり。満足。チェックアウト後、新潟駅に向かう。新幹線に乗り換える前に、行きたい場所があった。そこは新潟県内にある92の酒蔵全ての酒を利き酒ができるという。駅に隣接するホテルメッツ内にある「ぽんしゅ館」だ。越後のお酒ミュージアムを謳うその店は、酒だけではなく、何種類もの味噌、塩、地ビール、お土産などが美しく陳列されている。

わぁ〜っ、凄いね」飲まない妻でも興奮するスペース。けれども、せっかく楽しみにしていたのだけれど、朝ご飯を食べ過ぎ、利き酒は断念。代わりにお土産、車内で楽しむ地ビール、弁当を買い込む。それにしても改めて訪ねてつくづく思う。子供の頃に当たり前だと思っていた豊かさはつくづく貴重だったのだと。新潟は食材豊かな国だ。美味し国、故郷のご近所新潟を再発見する旅となった。

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SINCE 1.May 2005