机龍之介くんというスカッシュプレーヤーがいる。2014年に当時17歳3ヶ月という最年少記録で全日本選手権優勝!以降、順天堂大学に進学し3年生になった2018年まで、5連覇を成し遂げた日本男子のTOP選手だ。昨年の全日本では、優勝した小林僚生選手に準決勝で負け、残念ながら6連覇を逃した。その小林選手も2012年に当時最年少で全日本優勝、USAのロチェスター大学に進み、全米学生選手権準優勝という強者だ。
小林選手は大学卒業後、日本で大手外資系企業に就職しながらスカッシュを続けたものの、やり残したことがあったのか会社を辞め、PSA(Professional Squash Association)のツアーに参戦(期間限定とのこと)するプロのスカッシュプレーヤーになった。昨年から龍之介くんのPSA参戦をサポートし、応援していたお気楽夫婦は、プロになった小林選手(ホント強かった!)に全日本で完敗だった彼の進路が気になっていた。
「IGAさん、ご報告があります。卒業後、就職する会社に全面的にスカッシュプレーヤーとしてサポートしてもらって、PSAに参戦することになりました」そんな朗報が届いたのは昨年末のことだった。日本においても、世界を見渡しても、ツアーを周る(=スカッシュで飯を食う)生活ができている選手はほんの一握りに過ぎず、現在世界ランク168位の龍之介くんにとっては、きっと最善の選択だったに違いない。
そこで、彼の卒業と就職をお祝いし、ついでに(笑)一緒にスカッシュをやろう!ということになった。集まったのはお気楽夫婦のスカッシュ仲間。中には選手権参戦クラスもいるけれど、基本はお気楽なエンジョイプレーヤーだ。龍之介くんはそんなメンバーを相手に、レベルに合わせたプレーをしてくれる。PSA参戦選手と一緒にプレーすることができた友人たちはハイテンション。そのままメイン?のスカッ酒に突入した。
集まったメンバーに共通するのは、もちろんスカッシュが大好きなこと。加えて、それ以上に(?)スカッシュの後のお酒(これを業界ではスカッ酒と呼ぶ)が大好きなことだ。お酒を飲まない妻も、お酒の場は好きなので例外はないものとする。コートがある駅近くのピッツェリアで乾杯だ♬まずは生ビールをぐびり。「いやぁ〜、スカッシュの後の1杯は、ホント旨いっすねぇ〜」と、思わず呟く龍之介くんもいける口だ。
「ねぇねぇ、龍之介くんって良い子だね」参加メンバーの奥さまが本人に聞こえないように囁く。子供の頃から大人たちの中でスカッシュして来たからだろうか、周囲への気遣いができ、ことば使いもキチンとしていながらも柔らかで、親しみやすい距離感を保ってくれる。そしてスポーツができて、その上背が高く甘いマスク。こりゃあ若い子たちだけでなく、オバちゃんたちにもモテるわ。つまりスター性があるということだ。
「私も一緒に撮ってぇ〜♬」すっかり龍之介くんのファンになったおばちゃんたち(失礼)から、次々にリクエストが入る。はい順番にと言いながら、私はアイドルタレントのマネージャか!とセルフ突っ込み。そうか、嫌な顔ひとつせず、笑顔で写真に収まることは売出中のアイドル同様、プロスポーツ選手に必要なことなんだ。スカッシュのためにも、自分のためにも、彼は外に閉じずに、自分を開くことが大事なことだと実感。
最後に龍之介くんにプレゼントがあります!と切り出し、用意していたモエのマグナムボトルを渡す。「うわぁ!凄い!ありがとうございます」と驚くワカモノ。初々しく可愛いぞっ。PSAの大会で優勝したらまた贈るよ!とプレッシャーとエールも贈る。「はい。また贈っていただけるように頑張ります♬」という力強いことばに期待しよう。机龍之介、22歳。PSA参戦に向かって、全力発進だ!
1980年、ハイアット グループとして日本初のホテル「センチュリーハイアット(当時)」が開業。1983年にそのホテルを舞台にした『誰かが私を愛している』というTBSのドラマがあった。主演は多岐川裕美、野口五郎。最上階にはガラス張りの天窓があるプール。仕事を終えた主人公がなぜか夜のプールで泳ぐシーンが、あった…ような記憶が。いずれにせよ当時としては最上階にあるプールは珍しく、とても印象的だった。
ある週末、お気楽夫婦はそのプールにいた。今は「ハイアット リージェンシー東京」と名称を変えたそのホテルに宿泊し、無料アップグレードしてもらい、さらには無料ラウンジアクセス権を使うための滞在だ。「ワールドオブハイアット 」という会員制の「エクスプローリスト」という資格を得た2人は、2度と達成できないその上級クラスの特典を最大活用しようと(セコく)計画を立て、敢えて術中にハマったのだった。
「ハイアット リージェンシー東京」に是非とも宿泊したい訳ではなく、せっかくの特典を使いたいだけ。何せ通常は年間に30泊しないと得られない資格。さすがのハイアット好きのお気楽夫婦でも30泊は不可能。2018年にヴーヴ飲み放題というゼータクなパーティを「パークハイアット東京」で開催し、さらにはその際の豪華なスイートルーム連泊で得た、おそらく生涯で最初で最後の権利なのだ。…またパーティやりたい!
お気楽夫婦が大好きなホテル「パークハイアット東京」は、ハイアット リージェンシー東京のジムからも、2人が宿泊した客室からも、その特徴的な外観を眺めることができた。「リージェンシーのプールも、ジムも悪くないし、ラウンジも思ったより良かったけど、やっぱりパークかな」と妻。改装され広くなったラウンジは、料理もお酒も種類が豊富だったけれど、スタッフは旧来からの硬めのサービス。…やっぱりパークだね。
という訳で、リージェンシーをチェックアウトしたその足で(と言ってもタクシーだけど)パークに向かったお気楽な2人。ハイアットからハイアットへ、まるでホテルホッピング♬目指すは「ピークラウンジ」の大人気のアフフタヌーンティ。もちろん単なる思い付きではなく、事前に予約し、友人を誘っての参戦だ。ベルに荷物を預け、相変わらずワクワク度を上げるラグジュアリー感満載のエレベーターで41階へ向かう。
エレベーターを降りるとそこが目指す「ピークラウンジ」。目の前にはこんもりとした植栽、高いガラスの天井や三方の窓から射す自然光で溢れ、ビルの内部とは思えない開放的な空間だ。人気のアフタヌーンティは三段のトレーに乗ったスイーツやサンドウィッチ、スコーン以外に、無限(∞)トレーサービスが付いてくる。これが凄い。何種類ものデザートやフィンガーフードが、スタッフの笑顔と共に何度でもやって来るのだ。
さらに、ちょうどヴァレンタインの時期限定で、ハート型のスコーンなどのスペシャルスイーツが付いて、お値段変わらずドリンク込み、おかわり自由で、何と、5,000円でのご提供です!とTVショッピングもビックリの設定なのだ。これには同行した友人、スイーツ番長の役員秘書も「えぇ〜っ!そうなの?凄いね、ホントにそんな料金で良いの?だからこんな人気なんだね」と感激。確かに採算は合うの?というサービスだ。
そして、最大の魅力はこのホテルのスタッフ。なぜ同じハイアット グループの中でもこんなに違うんだろうという、柔らかでフレンドリーな接客。このラウンジのスタッフもまさしく典型的なパークハイアットのスマートでカジュアルで絶妙な距離感。写真を撮っても良いかと尋ねても、「えぇ、もちろんです♬」と笑顔で応えてくれる。妻にも撮るよ!と言うと、最近お気に入りのミヤさんポーズでハート型のスコーンをかざす。
のんびりとシャンパンを飲みながら、やっぱりパークハイアットがホームだなぁと独りごつ休日の午後だった。
お気楽夫婦のホテル選びにはジンクスがあった。開業まもないホテルには宿泊してはいけない、というのがそれだ。今やお気楽夫婦のお気に入り度No.1の「パークハイアット東京」でさえ、開業当時のバタバタは(すっかり2人の間では笑い話になっているが)凄かった。そのジンクスを破ってまでそのホテルに宿泊しようとしたのは、「IHGリワーズクラブ」というホテルグループの特典を使いたかったからだった。
「IHG」とは、インターコンチネンタルホテルズグループの略。旗艦ホテルのインターコンチネンタルホテル(以下インタコ)、リージェント、そしてホリデー・インやクラウンプラザ等4,500軒以上のホテルを有する世界的なホテルチェーンだ。つまり、スモール&ラグジュアリーなホテルを好むホテルジャンキーな妻にとっては選択の対象外。これまでも横浜や竹芝のインタコには宿泊したものの、会員になる程ではなかった。
ところが、唯一のお気に入りだった香港のリージェント(今はまだインタコ)が名称を戻し復活すると聞き、2019年の夏に宿泊する計画を立て、リワーズクラブに入会したのだった。結果的にはデモの影響で行先を変更してしまい、宿泊はできなかったのだが、その際に利用しようとした特典が、年に1回だけ1泊の料金で2泊できる、つまり半額で宿泊できるというもの。そこで香港で使えなかった特典を国内で使う作戦に変更した。
宿泊したのは、「インターコンチネンタル横浜Pier8」という2019年10月にOPENしたばかりのホテルだ。みなとみらいのお隣にできた「横浜ハンマーヘッド」という客船ターミナルを核とした複合施設という立地。三方を海に囲まれた埠頭の敷地一杯に建っているから、部屋から海がやたらと近い。航海はしないけれど、豪華客船に乗船した気分。*窓際のグローブ・トロッターのスーツケースの内部はミニバー!航海気分だ♬
窓の外にはみなとみらいの豪華な景色が広がる。姉妹ホテル「ヨコハマ グランドインターコンチネンタル ホテル」や、「横浜ランドマークタワー」などが一望でき、巨大な観覧車「コスモクロック21」が夜景に彩りを添える。「ずっと眺めても飽きないねぇ」黄昏時の僅かな時間でも、空と街の灯りとそれを映す海の色が変わっていく。水上バスが桟橋に着くと、海に映る街の灯りが揺れる。時間がゆったり流れていく。
お気楽夫婦が宿泊した客室のタイプはクラブダブル シティビュー。もちろんお目当てのクラブラウンジのアクセス付きだ。夕刻のカクテルタイムにラウンジを訪ねると、すでに料理やドリンクがセッティングされ、2人を手招きしていた。コールドミールのコーナーは豪華で艶やかで、プレゼンテーションが実に巧み。美しい料理たちを眺めているだけで満足感が溢れ、笑みが溢れる。もちろん食べたけれど。
特筆すべきは、モエ・エ・シャンドンも含めたワインやアルコール類のフリーフロー。実に酒の種類が豊富。ずっとモエを飲み続ける私には余り関係ないけれど。そして、オーダー式のホットミール(4種)セットが供されること。「これは凄いね。インタコちょっと舐めてたね」と実はこのホテルは余り期待していなかったという(ハイアット 好きの)妻も素直に認める。これは香港のグランドハイアット級のラウンジサービスだ。
ラウンジの広さ、インテリアや家具調度のセンス、料理やアルコールの質と量、どれも高得点。「あとはスコットのようなサービスマンがいるかどうかだね」と、香港のグランドハイアットの名物サービスマンの名をあげる妻。確かに、サービスは硬めで慇懃。「モアシャンパン?」とスコットのように注ぎに来る気配はない(笑)。わんこシャンパンも客がスタッフに催促して飲むのでは、その魅力も半減してしまう。惜しい。
ラウンジでいただく朝食のメニューにも驚かされた。ビュフェ形式のメニューも充分豊富で、サラダ野菜のシャキシャキ度(妻は野菜の鮮度に厳しい)も、デニッシュのカリカリ感も合格。ダメ押しがオーダーメニューでステーキが選べること。それも実に美味しいのだ。朝ステーキ初体験。これを午前中のジム三昧で消費せねば。ちなみにジムはコンパクトながら空いていて、使い勝手が良い。2人でほぼ独占状態。合格。
アフタヌーンティーも素晴らしい。本格的なセットが無料。甘いものを余り食べない2人が、結局初日と最終日の2回、完食してしまった(汗)。それができるのも会員特典の16時までのレイトチェックアウト!これも凄い。そして満足の2泊3日を過ごし、来年もまた来なきゃね、と言っていたチェックアウト時にその悲劇は起きた。チェックアウトの時間が異常にかかり、理由も告げられず待たされること20分以上!残念!
…果たして、次回の滞在はありか、なしか?