お気楽妻の卒業旅行記(6)「Paris Squash 2024」(前編)

ParisSquash01ParisSquash02ParisSquash03気楽妻の卒業旅行、7月の北米編と9月のヨーロッパ編に分けたのにはいくつか理由があった。その最たるものが、パリにスカッシュの大会を観に行く!というもの。「Paris Squash 2024」という大きな大会が9月に開催され、そこに日本女子TOPの渡邊聡美ちゃんが出場する!だったら応援に行こう!というお気楽夫婦にとっては重要なミッション。初戦の会場は偶然にもパリ在住のぴあ時代の後輩が住む街に近いどころか、お子さんが同じ施設のサーフィンスクール(なぜパリで?なぜ室内で?)に通っているということが分かった。さらには休み中に体験スカッシュに参加し、またやってみたいと言っているらしい。これはもう彼らと一緒に行くしかない。そして一緒にスカッシュするしかないだろう。

ParisSquash04ParisSquash05ParisSquash06会初日の午前中、コートを予約し会場へ。すると、試合に備えて練習をしたり調整している出場選手たちが大勢いるではないか!一人打ちをしているのはウェールズのジョエル・メーキン(WR8位)だ!ストレッチをしているのは妻が大ファンのUSAのアマンダ(WR16位)だ!と写真を一緒に撮ってもらい、うぉっ!コートサイドにはエジプトのエラービーちゃん(WR8位)が!やっぱり可愛いぜっ!と2人でテンション上がりっぱなし。後輩の息子くんと一緒にスカッシュを楽しんだ後は、近所のコインランドリーで洗濯し、その後に彼らのご自宅に招かれ、のんびりと夕食。まるでパリに住んでいるような時間の過ごし方。

ParisSquash07ParisSquash08ParisSquash09心の聡美ちゃんの試合の応援は、残念ながらアマンダに1−3で敗れ、メイン会場で行われるRound2には進めず(涙)。試合中は息子くんが応援で大活躍。テニスも習っているとのことで、絶妙なタイミングで「頑張れ!」と声援を送る。子供の声で、それも日本語での(フランスで生まれ育った彼はバイリンガル)声援は聡美ちゃんにも届いたらしく、試合後に写真を撮ってもらった際にもお礼を言われていた。息子くん(ぴあ時代の後輩のブログではプチモンスター:プチモンと呼ばれている)、やるじゃん!後日開催した「聡美ちゃんお疲れさまの会」でもヤンチャながらクレバーな彼はすっかり人気者。

ParisSquash10ParisSquash11ParisSquash12Paris Squash 2024」のメイン会場は「Cirque D’Hiver(冬のサーカス)Bouglione」という常設のサーカス小屋。この会場がとてもステキ♡なのだ。1852年(170年以上前!!)に建てられたという歴史ある建物の中央に4面ガラスのコートが建てられており、会場に入った途端ワクワク感が炸裂。座席の赤と、コート周辺の青系の照明のコントラストが幻想的で、司会が団長のコスチュームを纏っていたり、バックステージから延びる階段を降りて選手が登場したり、サーカスの演出を取り入れたエンタテインメント感が満載。素晴らしい!

これがパリオリンピックの公開競技(2028年のLAオリンピックで初めて正式競技となる予定)にでもなって、この会場を使ってくれていたら、どんなに世界中にアピールできたことか(涙)。そしてこの会場で聡美ちゃんの試合が観たかった(号泣)。残念。

*そして後編に続く。

お気楽妻の卒業旅行記(5)「スイートシティ♡ブリュッセル」

Bruxelles01Bruxelles02気楽妻の卒業旅行 Part2 ヨーロッパ編 2番目に訪問した街はブリュッセル。空港ではベルギーが誇るアーティスト「ルネ・マグリット」のショップに迎えられ、気分高揚。45年ほど前、パリに短期留学した際に「ポンピドゥセンター」で開催していた「マグリット展」で「大家族(La Grande Famille)」という作品を観て、若きハート(20歳だった)が揺さぶられて以来、大好きな画家になった。ブリュッセルにはマグリット美術館もあり、訪問を楽しみにしていた。幸先の良いスタートだ。宿泊先の「ブリュッセル・マリオットホテル」のロケーションも抜群。街歩きにはぴったり。

Bruxelles03Bruxelles04テルは街の中心にある「ブルス広場」に面し、神殿風の巨大な建物「ブリュッセル証券取引所」が間近に見える場所。現在は取引は行われておらず、ビール博物館などが入っていて見かけと違ってOPENな施設。そして近くには世界で最も美しい広場と呼ばれる「グランプラス(Grand Place)」がある。ほとんど予備知識を持たずに訪れて、久しぶりに肌が粟立つくらいに驚愕した2人。チョコレートショップが立ち並ぶ路地を抜けて現れたのは、市庁舎を始めとした歴史的建築物群。それらの美術品的な建物がが広場に覆い被さるように建っている。狭くはない広場に比べても、建物が高すぎて、スケール感覚が狂いそうになる。初見のインパクトは怖いぐらいの感覚だった。

Bruxelles05Bruxelles06奮を腹の底に沈めて、待望の「マグリット美術館」へ向かう。美術館の入口で山高帽を被ったマグリットの写真に迎えられる。わくわくが抑えきれない。3フロアに分かれた展示室では年代順に作品が並べられ、ルネ・マグリットの生涯を画風の変遷と共に辿ることができる。ふむふむ。ところが、あれ?あれ?と思っている間に出口。事前に調べていなかったのが悪かったのだが、意外に代表作品がない。考えてみれば、世界各国の美術館に数多のマグリット作品が展示されており、この美術館に彼の作品が網羅されているだろうというのは勝手な思い込み。消化不良のまま鑑賞終了。世界三大がっかりの「小便小僧」は期待通りにガッカリしたから、こちらもこれで良しとしよう(汗)。

Bruxelles07Bruxelles08わ〜っ♡朝からチョコレート三昧だ〜っ♬」と、お気楽妻の卒業旅行の裏テーマ、スイーツを巡る旅は順調。ホテルの朝食ビュフェのメニューには、自分で焼くことができるワッフル、チョコレートファウンテンが。朝からテンション爆上がり。街に出ればチョコレートショップが乱立しており、それも本当に商売が成り立つのかと心配するぐらいの店舗数。そしてショーケースの中のショコラたちはどれも見目麗しく、どの店もディスプレーがシュッとしており、フランス語文化圏のオシャレさ加減を実感。

Bruxelles09Bruxelles10ルギースイーツのもうひとつの雄、ワッフルも負けてはいない。店頭にはこれでもか!というバリエーションのトッピングでワッフルが並ぶ。そのプレゼンテーションの見事さ。目の前で焼いてもらえ、その場でささっとデコレーション。素晴らしい。朝食に自分で焼いたワッフルを満足げに頬張り、さらにテイクアウトのワッフルをホテルに持ち帰って食べただけでは飽き足らず、ベルギー最終日にワッフル専門店でもしっかりと平らげた。普段の少食が信じられないお気楽妻の食べっぷりに感嘆。天晴れだ。

Bruxelles11Bruxelles12れてはいけないベルギー名物、ムール&フリッツももちろん頂いた。散策の途中でチェックしてあったホテルから数分の老舗(1886年創業)カフェレストラン「ル・シリオ」へ。さっそく大きな鍋?でムール貝のワイン蒸しが登場。大量のフリッツも寄り添って。日本でもお馴染みのヒューガルデン・ホワイトをぐびり、ムール貝をぱくり、フリッツをカリカリ。無限のループ。旨し。他のメニューを追加するという選択肢もなく、満腹。それではと、証券取引所の屋上にあるビアホールで腹ごなし。さすがにビールの飲み比べもできず、ただ屋上からブリュッセルの街の風景を眺めるだけ。

Bruxelles13Bruxelles14リュッセル最終日、街中に貼ってあったポスターで知った「Le Plus Bruxelles des festival」というイベントに出かけてみる。街のあちこちに大道芸人が出没。シャボン玉製造ワゴン?を牽く陽気な2人が通りかかると、お気楽夫婦は子供のような満面の笑み。手を振ると大きく振り返してくれる。その様子にさらにご機嫌な妻。シャンソンを歌う若い女性、ジャグリングの3人組などを眺めていると、巡回中のポリスに遭遇。あっという間に逮捕される妻。その後、どうにか疑惑(何の?)も晴れ、釈放された後も街を巡る。

「いろんな意味で甘い街だったね」妻が意味深なことを言う。ベルギーはフランス語圏の文化で、センスの良さ、ユーモア、エスプリなどが街の空気と混じり合う。スイーツのショップが多かっただけではなく、街の中にはスイーツの香りが甘く漂い、ホテルのクラブラウンジはフリーパス(管理してない?)、ホテルや店のスタッフには英語が通じるし、笑顔も甘く優しい。さて、卒業旅行Part2 最後の目的地、19年ぶり5度目(妻は3度目)のパリは、ベルギー同様に甘いのか?それとも…。

お気楽妻の卒業旅行記(4)「優雅、上品、オシャレなウィーン」

IMG_3470 2IMG_3473 2れ?卒業旅行は終わったはずでは?」その通りです。一度、ハッキリと「旅は終わった」と宣言しました。けれど、これで最後と言いながら、(自分たちに)好評な場合は、映画の続編が制作されるように、お気楽妻の卒業旅行Part2はヨーロッパ編。言い訳をすると、元々の計画はスターアライアンスの「世界一周航空券」を使って、北米とヨーロッパを廻る予定だったのが、諸事情により2回に分けて旅することになったのだ。何はともあれ、長時間のフライトは大変だということで、7月の北米ツアーに続いてビジネスクラス。卒業旅行なので、(退職金で?)大盤振舞い。どうかお許しを(誰に?)。

wieen03wieen04イトフライト故に、ウィーン国際空港に到着したのは朝の6時過ぎ!さすがにチェックインは叶わず、荷物をホテルに預けて街を散策。ネットで地下鉄&トラムの48時間有効チケット購入を試みるも何故か上手くいかず、最寄駅の販売機で何とかゲット。実はこのチケットが実に快適。と言うのも、ウィーンの交通機関は基本的に改札なし。最初の乗車の際にホームの機械で刻印したら、後は抜き打ちの検札に備えて持参していればOK。ストレスなし。地下鉄もトラムも2日間乗り放題。改札(ないけど)で人流が滞ることもない。街の大きさや路線の数にも依るけれど、東京でも導入でき…ないだろうなぁ。

wieen05wieen06ずはトラムで都心へ。荘厳な市庁舎、その前には何と移動式のサーカス小屋。美しい街並みを縫って白馬を駆って馬車が行き交う。あぁ、ヨーロッパ!と言う風景。そして卒業旅行Part2の裏テーマは“スイーツ”と決めていたお気楽妻。ウィーンでのお目当ては、かの有名な「ザッハトルテ」だ。並ぶのが嫌いな2人、行列ができる「ホテルザッハ」や「デメル」を避け、「カフェ・ラントマン」と言う老舗カフェへ。サンルームのような明るい店内でザッハトルテと、リンゴを薄い生地で包みくるくると巻いて焼き上げる「アップル・シュトゥルードル(渦巻という意味らしい)」と言うオーストリア伝統菓子を堪能。アップルパイ好きの私にとってはお気に入りの味だ。順調な滑り出し。

wieen07wieen08宿泊費の高騰により泊まれなかった(涙)「パークハイアットウィーン」の前で記念撮影をしたり、多くの観光客で賑わうグラーベン通りを歩き、「シュテファン大聖堂」や「ホテル・ザッハー」を横目で見ながら街歩き。その後トラムでホテルに戻り、無事にチェックインを済ませ、夕食に出かける。ホテル周辺散策の際にチェックしていた「ザルム・ブラウ」という人気のビアホールへ。醸造所併設の店ということで5種のビールを飲み比べ、お約束の「シュニッツエル」をいただき、どちらもうまうま満足の味。美味しいものがある国は良いなぁと実感する2人。小さな幸福。

wieen09wieen10日はホテルのお隣の「ベルヴェデーレ宮殿」へ。広大な敷地に上宮と下宮が配され、その中間にある美しく整備された庭園が素晴らしい。庭園への入場だけなら無料だし、*日本食研の焼肉のタレ「宮殿」のCMに出てくる宮殿(日本食研の工場)のモデルになったのはここベルヴェデーレ宮殿)華美な装飾のない、上品な佇まいの宮殿を外から眺めるだけでも優雅な気分に浸れる。上宮の内部は美術館になっており、代表作『接吻』を始めグスタフ・クリムトの作品が多く所蔵されている。他にもエゴン・シーレなどの作品が多数。見応えのある展示だった。庭園、宮殿、美術館、三位一体で素晴らしさを実感できた。お薦め。

wieen12wieen11の日のランチは「美術史美術館」のカフェで。このウィーン最大の美術館は、ブリューゲルなどの展示や豪華な内装も素晴らしいが、お気楽な2人が最も心震えたのはその華麗なカフェ。天窓まで吹抜けの空間は開放感があり、壁面の装飾がうっとりするほどの優雅さ。2層の美しい窓から差し込む光との組合せの妙ががなんとも言えない。公共の施設にも関わらず、そんな場所をカフェとして使うウィーンのオシャレ感覚。このカフェの中央にある階下からの吹抜けを囲む鮮やかに赤いシートに座り、美味しいカフェとアップル・シュトゥードルをいただく時間の贅沢。その支払う対価は、お、値段以上♬

wieen13wieen14ィーンにはまた来てみたいね」青空と、優美で華麗な街並みと、オシャレで上品な(キレーな女性も多い‼️)街の人々を眺めながらお気楽妻が呟く。彼女にとってこれは最大の賛辞。トラム、バス、地下鉄を使って街のどこにでも辿り着ける機能的で合理的な交通網。卒業旅行Part1の北米に比べて街にゴミは少なく、浮浪者の姿も少ない。街の香りはアンモニア臭ではなく、香水などのフローラルな上品さ。妻の嗜好はアメリカ寄りだったけれど、ヨーロッパ寄りに傾きつつある模様。ふふふ、元々ヨーロッパ派の私としては望むところだ。さて、次に訪れる街は…。

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