会いたい、行きたい、食べたい旅「GW2023①金沢・鯖江」

kanazawa01kanazawa02活ということばは余り好きではないけれど、タイミングを逃さず、会いたい人に会い、行きたい場所を訪ね、食べたいものを食べることを心がけている。今年のGWは、そんな旅をした。北陸新幹線でまずは金沢へ。車窓の風景を眺めるのが電車旅の醍醐味のひとつだけれど、このルートの山々を望む風景は素晴らしい。高崎に近づくに従って赤城山の雄大な姿が望めるし、軽井沢に向かう途中で妙義山、その先に浅間山、善光寺平からの北信五岳が実に美しい。そしてクライマックスは富山平野から眺める立山連峰だ。そしてさらに金沢には旅のもうひとつの楽しみ、美味しい酒と料理が待っている。

kanazawa03kanazawa04沢駅に到着し、ホテルにチェックインする前に向かったのは駅ビル「あんと」の中にある「黒百合」と言う金沢おでんで人気の店。コロナ禍前、前回訪問の際には余りの行列の長さに入店を諦めた店だ。夕食には少し早い時間帯ということもあり、整理券ももらうこともなくスムースに入店。作戦成功。まずは、車中でずっと仕事をしていた妻に遠慮して、飲むのを我慢したビールをぐびり。お預けの時間が長かった分だけ更に旨し。そして待望の金沢おでん。スジ煮込み、ダイコン、タケノコなど、タッチパネルで選んだネタがあっという間に供される。柔らかく優しい出汁をまとった旨うまおでんだ。

kanazawa05kanazawa06の拠点となるホテルは、2度目の滞在「ハイアットセントリック金沢」。もちろん、ハイアット修行の一環だ。前回と同様にポイントでスイートにアップグレード。室内はウォークスルーのレイアウトで実に快適。金沢らしい弁柄の壁紙や館内のあちこちに配されたアートが楽しい。早めの夕飯の後だからとホテル内の「ルーフテラスバー」に向かう。ここはどこだ?というくらい、店内の客はYouばかり。Youがオープンエアのテラス席が好きなのは世界共通。お気楽な2人も、テラスのソファ席でまったりと金沢の暮れなずむ空を楽しむ。そして改めて生ビールをぐびり。良い旅のスタートだ。

kanazawa07kanazawa08日は金沢の街歩き。以前訪れた際に「ひがし茶屋街」「にし茶屋街」を歩き、その風情に惹かれたものの、少し違和感があった。何故だろうと考えてみて分かった。何だか映画のセットを歩いているような気持ちになるのだ。街の人が暮らしている気配はなく、観光客向けの土産物屋や飲食店の街なのだ。ではと、今回は「主計町(かずえまち)茶屋街」に向かう。鏡花通りを歩くと、昔からそのまま住み続けている風情の町家が佇み、良い感じ。「柳宗理記念デザイン研究所」に立ち寄り、彼の足跡を辿る。柳宗理は50年に渡り金沢美術工芸大学で教鞭をとった金沢所縁の人とのこと。ふむふむ。

kanazawa09kanazawa10計町茶屋街は浅野川沿いに昔ながらの料理屋や茶屋が立ち並ぶ風情ある街並み。記念館になっている泉鏡花の生家、鏡花が幼い頃に遊んだという「久保市乙剣宮(くぼいちおとつるぎぐう)」、その横から茶屋街に下る「暗がり坂」など、細い路地を歩いていると、まるで鏡花が生まれた明治の頃にタイムスリップしたような感覚に陥る。他の2つの茶屋街と異なり広くはない街でもあり、団体の観光客も少なく、裏通りの路地はひっそりとして、そぞろ歩くにはぴったり。好きだなぁ、こんな街並みと呟くと、いいね、と妻も呼応する。桜の頃や夜の食事のためだけにでもまた訪れたい街だ。

kanazawa12kanazawa14沢の魅力は食にもある。前回の訪問の際にはゼータクに料亭と回らない寿司屋だったが、今回の旅はお気軽に食べるのがテーマ。妻の卒業後に長期滞在する街候補地の下見も兼ねているから、暮らすように旅する、普段使いのように食するのが基本スタンス。その日のお昼は兼六園横の茶屋で蕎麦と治部煮。散策途中の休憩で一服。近所を散歩したついでに立ち寄りましたという風情を演出。翌日のランチは回る寿司屋の姉妹店。地元の人で大行列の回転鮨屋を諦めて、お隣の系列店でいただいたお手頃ランチでも十分満足。更に寿司の上に金箔をあしらう辺りが金沢っぽく、旅人心をくすぐる。

kanazawa16kanazawa15の訪問先は、鯖江。一般的には「めがねのまち」だけど、お気楽夫婦にとっては大切な友人夫妻の住む街。前回の訪問から3年、お互いに久しぶりの再会前からワクワクだの、どきどきだのと、メッセージをやり取り。可愛いったらありゃしない。改札を出ると2人が迎えに来てくれているから、思いっきりハグ♬コロナ退散(まだ?)万歳!! 前から食べたかった福井名物「ソースカツ丼(絶品!!)」を堪能した後は、彼らオススメの「西山公園」へ。ツツジの名所とのことだけれど、まるでお気楽夫婦の到来に合わせたように満開。こんなツツジ見たことないぞっ!という絶景。街を挙げての歓迎(?)は感動モノ。

「いい時間だったなぁ♬ 途中下車して良かった」妻が珍しくストレートな感想を溢す。会っていないのにお互いにSNSで近況を知り合い、緩やかに繋がっている今だからこそ、会える時に会うことの嬉しさが増す。コロナ禍(終わってないけど)を経て、会えることの有り難さを実感する。だからこそ、きっとまた会おうね♬ 「行きたい、食べたいも、泊まりたい!も、だね」卒業間近の妻の鼻息は荒い。

スカッシュと、人生後半のために「ワークライフバランス」

Squash01事は充実していたけれど、余りにも忙しく仕事に時間を取られ過ぎで、このままだと思うようにスカッシュができないから転職しました!そんなスカッシュ仲間がいる。天晴れ!だ。人生において何を優先するか。「ワークライフバランス」が大切と言われて久しいが、なかなか実現は難しい。こんな見事な理由で転職できること、それは本人の能力もあってのことではあるけれど、実に素晴らしい。ブラボー!だ。

う言えば、改めて周囲を見回してみると、上手にバランスを取りながら仕事と生活を楽しんでいる(スカッシュを通じて知り合った)仲間たちがいる。

IMG_8243外赴任中に趣味で始めた「コントラクトブリッジ」を仕事にした友人がいる。メンバーが集まるセンターに勤務し、ゲームのお相手をしたり、大会に出場したり、ある意味“プロ”として活躍している。これもまた絶妙なワークライフバランス。ちなみにコントラクトブリッジは、eスポーツ、囲碁などと共に「マインドスポーツ」の1つとしてアジア競技大会の競技種目「ボードゲーム」の1種目となっている。そんな時代だ。

Squash04生時代からスカッシュを始め、ぴあに入社した後輩がいる。スカッシュは休止中、ぴあは辞めた今、「ワールドオブハイアット」の仲間でもある。ハイアットグループのホテルをこよなく愛し、日本各地のハイアットに宿泊している。ホテルフリークの妻と彼女の会話はすっかりハイアットマニア。とは言え、ご主人共々ハードワークながら、2人のお子さんを育てつつ、良いバランスで仕事もプライベートも楽しんでいる♬

Squash05近、お気楽夫婦のホテルホッピングにお付き合いいただいているのは、多趣味でかつ多忙な2人。1人はスカッシュとクルマを愛し、建築設計が仕事ながら限りなく趣味と呼べるほどの建築物フリーク。そして、もう1人、年間のゴルフラウンド数がとんでもない友人との共通項は美味しいものを食べること。4人で一緒に食事をする際の会話は広く多方面に飛び、時に刺激的で、心地良い。彼らのWLバランスもGood!

Squash06卒で一旦就職した後に、スカッシュでやり残したことがあるとプロになった友人の人生も快哉ものだ。大会に参戦し、優勝も経験した後はスッパリと辞め、再就職、結婚、そして今は働きながら子育てと、まるで違う人生を2度味わったようなもの。その選択と潔さは実に羨ましい。好奇心は未だ衰えず、最近はスカッシュとは似て非なるスポーツ「パデル」にハマっている模様。その変わらないライフスタイルに拍手。

IMG_8525事や経理など、専門的な業務に携わる2人の会話はある意味では硬派。スカッシュに対するスタンスは大会参戦派とエンジョイ派の違いはあるが、スカッシュ愛は甲乙つけ難い。見事に転職を果たしたスカッシュ仲間に対し、ワークライフバランスが大きく変わる「引退:定年退職」が近づいているお気楽妻。「毎日ジムでも通うかなぁ」と呟く彼女の選択はどうなるのか。私に対しては仕事の継続を望んでいる模様だが(汗)。

Squash03本スカッシュ界のマドンナ、松井千夏さんが九州へ。首都圏に基盤を置いて活動してきた彼女が、縁あって新設されたスカッシュコートのプロデューサーとして北九州に向かった。千夏ちゃんを学生時代から応援してきたお気楽夫婦にとっては寂しい限りだが、結婚、出産を経て、今も全日本選手権のTOP4まで勝ち進む気力、体力、情熱は凄い。新天地でもスカッシュ愛に満ちた生活になるのだろう。これからも応援するよ♬

IMG_8604日本スカッシュ選手権5連覇を達成した渡邊聡美さんは、大会終了後すぐにイギリスに戻った。5年前から細やかに彼女をサポートしているお気楽夫婦の夢は、日本人選手としては初めて世界のTOP10に入る(現在はキャリアハイの世界21位!!)こと、そして香港OPENのグラスコートで彼女の試合を応援すること。他力本願の夢ではあるが、サポートを始めた頃からの夢が実現できそうな今年は、大会開催が待ち遠しい。

「引退したら聡美ちゃんの海外遠征に付いて応援しに行くよ!」とも宣う妻。どうやら妻の人生後半はスカッシュ中心になる予感。ハードワークを何年も続けた妻だからこそ、またそれも良し♬

バドの島 遙か南の国「ウチナーの日々」

okinawa012022年の秋、お気楽夫婦は南の島で不思議な体験をした。まだ屋外プールやプライベートビーチで十分泳げる時期、まだまだ暑さの残る晩秋のウチナーで、わざわざの室内競技「バドミントン」でたっぷり汗をかいたのだ。高校時代にクラブ活動で経験のある私は数十年ぶりの再会。そしてお気楽妻はほぼ初めての本格的な出会いだった。そもそものきっかけはハイアット修行中の2人が「ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄」のアクティビティメニューにバドミントン教室を発見したこと。初心者向けとあったため、念の為に経験者でも可能かと問い合わせるとOKの返事。何年か前に買ってあったMyバドミントンラケットを持参して南へ飛んだ。

okinawa02相手は数年前まで実業団でプレーヤーとして活躍していたOさん。マリンスポーツのメニューが減る冬場のアクティビティとして、自分の競技経験を活かして彼女が自らアイディアを出したという。会場は地元の公民館の講堂。どうやら地域との連携という意味合いもあるらしい。そしていざ練習を始めると、見事にハマった。私は数十年ぶりの本格的で専門的な練習に、そして妻はバドミントンの楽しさに。そして何よりOさんのレッスンに。2日間のミニ合宿が終わると「またすぐ来ます!」と宣言した2人。そして宣言通りに3ヶ月も空けずに南の島へ!今度は3日間の冬季合宿だ(笑)。

okinawa05okinawa08okinawa10okinawa06は言え、宿泊先は豪華なリゾートホテル。合宿ではあるけれど、オトナの合宿だから、こんな朝焼けを眺めながら朝食をいただいたり、客室のベランダでオリオンビールを飲みながらランチを頂いたりもする。ホテルから歩いて行ける地元の居酒屋でアグー豚のしゃぶしゃぶなんかを食べたりもする。ホテル内のイタリアンレストランでシャンパンを飲んだりも、もちろんしてしまうのだ。

okinawa04して、肝心の(笑)合宿はと言うと、前回よりもさらに本格的なメニューに進化。経験者である私のレッスンは、基本のショットのひとつであるハイクリアーから始まり、カット、ドライブ、プッシュ、ヘアピン、スマッシュと、遠い記憶が蘇るお約束の練習。さらには複数のショットを組合せたパターン練習。それも身体が覚えていて、すぐに(ほぼ)言われた通りにショットが打てることに感動。あ、やや自画自賛。そして最終日の最後はオールコートでのガチ(Oさんは50%くらいの力で?)試合。僅か数分で息が上がり、Oさんの多彩なショットとスピードに到底ついていけず、ぶっ倒れそうになる。それにしても我ながらここまで動けるかと思う満足の時間でもある。

okinawa03心者の妻のレッスンは徹底的な基本練習。練習用のナイロン素材のシャトル(通常は水鳥の羽根)を使った1,000本ノック!! Oさんが放り投げるシャトルをひたすら打つ、これも私にとっては懐かしい初心者向けの特訓。妻が打ったシャトルを拾い集め、Oさんの元に届けるのは私の役目。これもまた懐かしく楽しい合宿気分。最初はコートの後ろまで飛ばなかった妻の打つシャトルが、綺麗な放物線を描くようになる。成果が現れると、元々体育会系の体質の妻は実に楽しそう。側から見ても進歩が良く分かる。フットワークや打点などを修正されると、理論派でもある妻は「上手く打てる」感覚が徐々につかめて来るらしく、納得して頷き、満足の笑みが溢れる。

okinawa07宿を終え、東京に戻る前の日には「スパはなり」でマッサージがお約束。オーシャンビューの絶景ジャクージに浸かり、2人同時にトリートメントしてもらえるスイートルームで、たっぷり90分間の施術が終わった後の身体はグダグダ。バドミントンをやらなかった日もジムでしっかり走るから、疲れも蓄積しているはず。施術後のお茶をいただいていると、「3日間バドミントンやれらていたんですよね?」と思いもよらずエステティシャンの美女から2人に声が掛かる。どうやらスタッフ内でラケットを抱えて島にやって来る(変わった)夫婦として知られたらしい。何だか恥ずかしいけれど嬉しいぞ。何か好きなことを見つけると徹底するのがお気楽夫婦の持ち味だ。

okinawa11終日、チェックアウトの手続きをしていると、お見送りにとOさん登場。「合宿ありがとうございました。楽しかったですね。またすぐに来てください。催促してるみたいですけど、催促してます!」とOさん。ふふふ、実はチェックアウトしながら、ハイアットのサイトで次の宿泊予約をしていたのさ。「おぉ、すごいっ!」これがお気楽夫婦の真骨頂だ。次回は一緒に食事でもしましょうとお誘いすると「ぜひ!」とOさんから即答。よしっ、またウチナーにやって来るモチベーションがひとつ増えた。2人にとってホテルステイは目的そのもの。お気に入りのホテルに滞在し、暮らすように過ごす。ジムで走り、バドミントンで汗を流し、美味しいウチナー料理をいただく。遙か南の島の別荘(勝手にそう呼んでいる)の楽しい日々だ。2人にとってウチナー(沖縄)はすっかりバドミントンの島になった。Oさん、また初夏の頃に!

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