これまでも、これからも、ぴあ的生活は続く「ぴあ復活」

エンタメ1学卒業後に入社した流通系企業から、1986年に「ぴあ」に転職した私の学生時代はエンタメ三昧の日々だった。名画座やライブハウスに通った。夏の野外フェス、年末の裕也プレゼンツの年越しライブは季節の恒例行事。そんな学生だった私にとって、ぴあという会社はどストライクな環境だった。周囲には脚本を書き芝居をやったり、バンドを組んでライブをやったり、映画を観まくったり、そんなスタッフばかりだった。

エンタメ2日は横スタでプリンスのライブだから、早退するね♬」「おっ!良いなぁ。俺も前座のシーラ・Eだけでも観たいなぁ」そんな会話がフツーに交わされていた。それから30年余り。私は2005年にぴあを退職し、「ぴあ」も2011年に休刊した。けれども、仕事は変わっても、ずっと映画や演劇などのライブ・エンタテインメントは身近にあり続けた。年間40〜50本ほど、映画や芝居、コンサートを観続けて来た。

エンタメ3あがなくなっても“ぴあ的生活”は続くと「ぴあ最終号」発売時にブログに記した。私にとってのぴあ的生活とは、ライブ・エンタテインメントだけではなく、美味しいモノを食べること、スポーツで汗を流すこと、お気に入りのホテルに泊まること…すなわち興味のあること、面白いことに貪欲な生活。グルメ、ホテル、映画、演劇、読書。当時ぴあジャンルと呼んでいた領域は、私のブログのカテゴリそのものだ。さらに…。

エンタメ4ンタメノート」というファイルを1986年から作成している。その年に行ったライブ・エンタテインメントのタイトルのメモ。評価するわけでもなく、ただ前年の手帳を元に、自分の1年間を振り返りながら淡々と記録している。例えば、1988年は映画が21本、演劇が19本、コンサートが9本など合計57本。この年は、「Yes」「ミック・ジャガー」「ピンク・フロイド」などの懐かしビッグネームが来日。などと遠い目になる。

エンタメ6て今年はと言うと、シニア割引で映画が観られることになった事もあり、既に映画11本、演劇11本、スポーツ観戦、美術展などを合わせ約30本。週に1度以上はエンタメ三昧という日々。還暦を迎えても同じ仕事を続けられる幸福な状況であり、さらに嬉しいことに時間的な余裕はある。スポーツジムに通い、旅行に出かけ、美味しいモノを食す。経済的に、そして体力的に可能な限り、こんな“ぴあ的生活”を続けるのだろう。

エンタメ7、そんなタイミングで「ぴあが復活!」との嬉しいNEWSが飛び込んで来た。もちろん情報誌ではなく、スマホのアプリという形で。現在、8月末の本格スタートに向けて無料サービス部分をテスト版として公開中。「いま、最高の1本に出会える」というキャッチ。検索では出会えない達人たちがオススメする「エンタメ水先案内人」や、自分の「観た」や「見たい」を登録できる「マイノート」などの機能を搭載。むむっ!

エンタメ8れは周囲からの刺激で新しいアーティストや劇団に出逢った、ぴあ時代の私の環境の再現であり、こまめにノートを作っている私にぴったりのアプリではないか!達人たちの中には映画フリークの先輩S口さんや、クラシックソムリエとなった当時の同僚のT中くんがいたりと、これまた楽しみ。情報誌時代の楽しみだった「はみだしYOUとPIA」が復活していたり、遊びゴコロも満載。提灯記事などではなく、本音で嬉しい限り。

あ」アプリのユーザー:エンタメ、文化を楽しんで人生を豊かにしようとする人のことを「ぴあニスト」と呼び、登録できるらしい。むむむっ!ネーミングは好みではないけれど、古巣の新サービスにひとつ乗っかってみるか♬

Happy Wedding♬「ビストロ808/2018夏」

808−1ストロ808に行きたい!」婚約のお祝いに、行きつけのワインビストロで食事をするか、ビストロ808で皆んなでお祝いするか、どちらが良い?と、可愛い娘(のような若い友人)に聞くとそんな嬉しい答えが返ってきた。よし、では幸福な2人のために、初夏の新作料理をつくろうじゃないか!「嬉しい♬早くIGAさんの料理食べたい」などとオヤヂ殺しのセリフを吐かれたら、シェフ(私)頑張ってしまうじゃないかっ!

808−2ストロ808」は、不定期にOPENする小さな店。世田谷の外れにあるその店は、会員制ではないけれど、シェフの友人・知人である必要がある。メニューはシェフにお任せ。自分の飲みたいものを飲みたいだけ持参することがルール。かつて、キャリーケースを引きずってワインとビールを運んできた猛者たちもいた。日程を調整し、メニューを決め、仕込みを行い、作り置きメニューを用意し、ゲストたちの到着を待つ。

808−3婚おめでとう!」新婚の2人をはじめ、次々とゲストが登場する。「初めまして!」「わぁ優しそうな彼だね」ひと通りの挨拶を済ませ、持参していただいたシャンパンで乾杯。その日は昼の営業にも関わらず、あっという間にボトルが空いて行く。なぜかこの店のゲストには飲んべが多い。そしてシェフとしてそこは心得ており、飲んべのためのメニューも多いのが特徴。ほぼ女子会のその日のメニューはサラダが中心。

808−4初の料理は「トマトのムース」だったはずが、順番を間違え、定番のキャロットラペにフレッシュなオレンジを添えた「キャロットラペ&オレンジ」と「紫キャベツのマリネサラダ」をサーブ。まぁ、そこは素人料理人のご愛嬌。「このムース美味しいっ!レシピ教えて」そう言われても、大雑把にはレシピサイトなどを参考にするものの、分量などはオリジナルでアレンジ。とても他人さまに教えることはできない。

808−8のカブのサラダ、キレーだし、爽やかで美味しいね」「サバのリエットはクリーム系?」さすが、常連のゲストだけあって定番料理の味の違いを見破られた。サバのリエットは鯖缶(水煮)を使った簡単料理。レシピ元を教えたらあっという間に友人たちの間に広まった。バターかクリームチーズを使う2種類のレシピがあり、その日はチーズ。「これ美味しいよね」とヴィロンのバケットと共に味わうお気楽妻も満足気。

808−6イのカルパッチョ、アスパラガスのミモザサラダ、季節のカプレーゼと夏らしいメニューが続く。「アスパラ太いのに柔らかくて美味しいけど、丁寧に剥いてあるんだね」「IGA-IGA、お料理教室やってよ!」うはは♬それは光栄だけど、閃きとアドリブで作っているから、教える知識は全くないし、食べに来てもらった方が嬉しい。お気楽な夫婦は、あくまでもお気楽なシェフとスーシェフ(妻)でありたいのだ。

808−9番のパテドカンパーニュ、ローストビーフを使った牛肉のサラダの後は、サプライズのケーキ。新婚2人へのお祝いのメッセージを入れていただいたフルーツタルト。地元の名店「プティ・ポワソン」のマコちゃんの絶品ケーキ。ケーキと一緒に写真を撮ろうと促すと、躊躇いもなく寄り添う2人。これが新婚の力だ。良いなぁ。初々しくも、すでに夫婦間の実権は奥さまが握っていそうな気配も良い。ん?何処も一緒か。

808−10さんキラキラしてるから、紹介するのに緊張してたんですよ」と新婚妻。キラキラして見えるのは、きっと自分が輝いているから、その反射で周囲も光って見えるのだろう。彼女の魅力は周りを明るくし元気にすること。彼女の発した忘れられない(ここに書けない)迷言も飛び出し、新婚オーラに包まれて、その日のビストロ808はいつも以上に楽しい空間だった。美味しい嬉しい時間(7時間!)だった。

このメンバーでの次回の開店は秋の予定。「ビストロ808」は不定期ながら好評営業中。予約応相談。完全禁煙。食べログ掲載不可。写真撮影可。未訪問の方も、いつかのご来店をお待ちしています。どうぞお楽しみに!

そうだ 京都、(和みに) 行こう。「フォーシーズンズホテル京都(2)」

FS1ォーシーズンズホテル 京都」のメインダイニングは、「ブラッスリー」というモダンキュイジーヌのレストランだ。エントランスのあるロビーフロアが3階で、そこから吹き抜けの空間を見下ろす1階。大きなガラス窓越しに、青紅葉が彩る日本庭園の池畔まで続くウッドデッキのテラス席を眺める。スタイリッシュで巧みな空間演出に一目惚れ。陽射しを避ける大きな白いパラソルが並ぶ景色はリゾートホテルそのもの。

FS2FS3食用のレストランでもある「ブラッスリー」のプレゼンテーションは、眺めるだけでも恍惚となり、食欲がそそられるセクシィな演出。蠱惑的な美女に誘惑されて、つい多めに皿に取ってしまうダメ男。それも普段は食べないデニッシュ系ペストリーなんぞをたっぷりと。

FS4FS5上のテラス席も、西洋人が起き出す前の早朝ならまだ空いている。各テーブル毎に真っ赤なポットがスタンバイしているテラス席へ。ゆったりと紅茶を飲み、シャキシャキの野菜と、種類豊富なシャリュキトリーを味わう。すっかりしみじみとリゾート気分。至福の時間だ。

FS7食の後は、腹ごなしにジムへ向かう。これもお気楽夫婦のリゾートでの過ごし方。「このジムは今まで泊まってきたホテル史上最高だね」妻が興奮気味に語るのも無理はない。24時間利用可能な最新のマシンが揃う明るく清潔で広いジム、ストレッチやヨガ用のスタジオ、さらにはサイクルエクササイズ用のスタジオまであるのだ。入念にストレッチをした後、たっぷりと汗を流す。「気持ちイイ〜っ」満足の笑みをこぼす妻。

FS6FS8ャワーを浴びて、室内プールへ。これがまたゼータクな造りなのだ。プールサイドには何種か趣の異なるラウンジデッキ、水中のラウンジチェアがこれまたリゾート感満載。ジャグージに浸かりながらぼーっと、時間を過ごす。更には温浴施設も充実。完璧な和み空間。

FS10FS9光も行っとく?」レイトチェックアウトをお願いし、客室でサンドウィッチをいただきながら作戦会議。建仁寺から、東福寺を経て、泉涌寺と、青紅葉を求めた寺社巡り。そしてホテルに戻る。タクシーの運転手さんに案内していただき、効率的に参拝できた。

それぞれ良いお寺さんだったし、見所もあったけれど、やはり今回の旅はフォーシーズンズに尽きる。「また来なくちゃね。いっそ長期滞在したいなぁ」お気楽妻の最大の賛辞。南の島のヴァカンスの代わりに、京都にヴァカンス?「それはそれ、京都は京都で来るさ!」妻のホテルにかける情熱は半端ない。

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SINCE 1.May 2005