酒豪女子はもてなし上手「小料理屋M」

Mina1Mina2越も落ち着いたし、良かったら次回のシングルの会はウチで!」酒豪女子からそんなメッセージが届いた。初めての1人暮らしも3年、更新のタイミングで同じマンション内で引越を決行。引越祝いを兼ねたホームパーティをやろうという企画となった。スカッシュ仲間のシングル女子3人と、お気楽夫婦が定期的に飲み会を開催することになったきっかけは、3年前のクリスマス。なぜかスケジュールが空いていたクリスマスイブに酒豪女子と過ごすことになって以来。その年に1人暮らしを始めた彼女の住まいにも何度かお邪魔することになった。「わぁ、これ美味しい。ますますお料理上手になったよねぇ」役員秘書も関心しきり。彼女の作る料理は、確かに回数を重ねるごとに上達。

Mina3Mina4とり暮らしなのに食器やグラスもキチンと揃えてあるんだよねぇ」アスリート女子も頷く。オードブルのブルスケッタが盛り付けられているのは、黒い溶岩石のような風合いの四角い大皿。握り寿しでも盛り付けたら映えるだろうな、というオシャレな食器。タコとアサリのニンニク蒸しは白い葉型の皿、パクチーのサラダは涼しげなガラスの器、シャキシャキのコールスローサラダは木の丸皿。一人暮らしには過分な、来客があることを前提とした食器のラインナップ。きれいに揃えたランチョンマット、取り皿、人数分の箸置きなど、誰かをもてなす、という視点がなければ必要のないものばかり。「食器好きなんです」と本人は言うが、それだけではこのセッティングは難しい。

Mina6Mina5もてなし上手なんだよね」お気楽妻が畳み掛けるように誉めると、酒豪女子が照れる。と言うことは、彼女は料理上手なだけではなく、注ぎ上手、もてなし上手、自ら飲み上手となれば小料理屋の女将のキャラクター。ちょいと色っぽく如才ない女将に惹かれて、常連のオヤヂたちが毎日のようにやって来る小さな店。私もきっと常連になる。「そのスマホケース良いですよね。へへ、私も真似っこして買っちゃおうかな」お気楽夫婦が購入したケースが評判のようで、役員秘書もアスリート女子もお揃いのようなスマホケースを買っていた。それを見て自分も買いたくなるという、年上から可愛がられる妹キャラであり、他のメンバーとはひと回りほど年下の末っ子キャラでもある。

Mina8Mina7はどれが良いですか」ワインを抱え笑顔満載の女将。注ぎ上手、飲み上手の顔になる。「角部屋になったし、明るくて良い部屋だよね」引越前の彼女の部屋は1階だったから、防犯上も新居は好評。小ざっぱりとしたインテリア、壁に飾るものも最小限にし、大きな鏡を活用し広さを演出している。決して広くはないものの、女将の細やかな気配りもあり、居心地の良さは以前と同様。ついつい長居をしてしまう。「忘れない内に本もお返ししますね」彼女とは読書仲間でもあり、互いの蔵書を貸し合って読んでいる。読書傾向は近いものの、彼女にぴったりかなと思えば外れたり、意外な作品がハマったり。原田マハを貸し、山本幸久を借り、それぞれお気に入りの作家になった。

しかったぁ。ありがとでした」「おもてなしの腕がどんどん上がっていて、見習わなくちゃだなぁ」帰宅後、メンバーからのメッセージが飛び交う。「新居も居心地がいいね。また通っちゃいそうだわ」とお気楽妻。そうだね、ぜひ常連のオヤヂと一緒に「小料理屋M」へ。

街の灯りがとてもきれいね♬「ヨコハマ G インタコ ホテル」

Inter1Inter2直に言えば、希望通りの選択ではなかった。Bestプランは葉山の「スケープス」に連泊すること。横浜であれば、定宿の「横浜ベイホテル東急」のビューバス付き客室が希望だった。ところがどちらも叶わず、お気楽妻の腱鞘炎療養の旅の2日目に選んだホテルは「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」だった。ゼータクだ!と言われようが、以前宿泊した際の印象として、コンサバな内装や調度がセクシーさに欠け、お気楽夫婦好みではなかったのだ。ところが、今回の滞在は少しだけ違った。リニューアルされたクラブフロアの客屋は、船室を意識したインテリアが好感度高し。横浜港やベイブリッジが一望できる広い窓に向かって椅子が2脚。ん、良いじゃないか!

Inter3Inter4待していなかっただけに、すっかりご機嫌になった2人。さっそくホテルのフィットネスクラブで汗を流す。ウエア、ソックス、シューズ、バスローブ、タオル、水着など無料レンタル付きとは言え、宿泊者の利用料は5,400円と割高。開業の際には豪華な高級クラブだった面影はあるものの、施設は老朽化が進み、メンテナンスも残念ながら充分ではない。けれど、ジムエリアからの眺めは良く、スタッフの対応も柔らかくフレンドリーで、ゲスト利用なのにリラックスできる雰囲気。トレッドミルなどの有酸素系のマシンで汗を流して、ジャクージに浸かり、サウナでさらに汗を絞り出し、シャワーを浴びてさっぱり。気分爽快。結果オーライでお気に入り。良いじゃないか!単純な2人。

Inter5Inter6を流してさっぱりした後は、もちろんキリッと冷えたビールだ。さっそくクラブラウンジに向かう。17時からのカクテルタイムはオードブルが出され、ワインなどのフリードリンク。料理のレベルによって、ラウンジで完結するか、軽く食べて飲んで中華街へ出かけるかを判断しようという作戦。結果は、ラウンジで夕食ということになった。ホテル内の各レストランから、中華系飲茶、洋風オードブルなどが供され、品数は多くはないものの、少食の2人には充分な内容。合格。腰を落ち着けてビールを飲み、シャンパンをいただく。スタッフの対応は丁寧ながら柔らかさが足りず、各テーブルの間が狭く、寛ぐまでにはいかない雰囲気が残念。でも酔ってしまえば、リラックス♬

Inter7Inter8闇が迫る頃、客室のベンチソファでのんびりと本を読む。窓からの風景が実に見事だ。街の灯りがとてもキレーね、ヨコハマ♬などと(年代的にどうしても)口ずさんでしまう。左手下にはみなとみらい「パシフィコ横浜」の大屋根が鈍く輝き、臨港パークの濃い緑、奥には東京のスカイスクレーパー群、横浜港を縁取るように横浜ベイブリッジが大黒ふ頭と本牧ふ頭を結び、手前には山下ふ頭、大桟橋と続き、赤レンガ倉庫の広場では何やらライブイベントが行われている。ホントにキレーだ。…と、港と街の灯りを眺めながら、前日に買い込んだビールとワインを飲み干し、眠りにつく。そして、翌朝、ビュフェスタイルの朝食でサラダ中心の食事。健康な1日のスタートだ。

Inter10IMG_0816歩に行こうよ!」と、トレーニングモード全開の妻。私はと言えば、相変わらず横浜の街を眺めて飽かず。濃度の高い夜の景色とはまた違う、軽やかで爽やかな朝の風景もまた良しと。涼しくて良いんだけどなぁと思いつつ、せっかくだから外に出て眺めてみようか。…あじじっ。外気に触れただけで、外出したことを後悔するような猛暑。強く吹いている浜風も生温い。それでも吹き出る汗をものともせず、臨海パークをのんびりと歩く。横浜港をジェットスキーの一団が飛沫を上げてやって来る。芝生の上ではハワイアンドレスを着た女性たちがフラの準備をしている。木陰にレジャーマットを敷いてお茶を飲んでいる男女チームは草食系の合コンか?何とも平和な休日の風景だ。

かなか良いホテルだったじゃない」お気楽妻の評価は相変わらずの上から目線。確かに期待していなかっただけ、良いホテルではあった。けれども積極的に選択するかと言ったら微妙ではある。と言うよりは、選ばないだろう。ん〜、何だか反感を買いそうだ。けれど、仕方ないのだ。絶対的な評価は世の中にはない。お気楽夫婦の嗜好には合致しないというよりは、もっと好みのホテルがあるというだけなのだ。「で、秋はいつスケープスに行けるかな」2人の嗜好は明確だ。

海辺のHIDEAWAY♬「SCAPES THE SUITE 葉山」

Scapes1Scapes2山の「SCAPES THE SUITE(スケープス ザ・スイート)」は、お気楽夫婦にとって一度は泊まりたい憧れのホテルだった。数年前、一度は予約したのに仕事でキャンセル。その後は何度か予約を試みるも、なかなか空室がなく、その度に宿泊を断念した。その海辺のホテルは客室数わずか4室。全てスイート(ジュニアスイート)の客室は海に面しており、週末は予約が取りにくい人気の宿なのだ。妻の腱鞘炎療養のため、仕事を休んでのんびりしようと計画。今度こそ!との思いが通じたか、金曜日の夜に何とか予約ができた。直前にホテルから確認の電話があり、電車で向かうと告げると、到着時間に合わせて最寄の逗子駅まで提携しているタクシーで迎えに来てくれると言う。

Scapes3Scapes4子駅から海岸線を走りホテルに到着。メインストリートから海沿いに路地を入った隠れ家ホテルの風情。ホテルの横から浜に出られるという期待以上のロケーション。さっそくライブラリーに案内され、冷たいおしぼりとウェルカムドリンクをいただく。デザインコンセプトがしっかりしている内装は視覚的にも心地良い空間だ。チェックイン前なのにクロスバイクやウェアまで貸してくれると言う。ランチから戻り案内された部屋は、相模湾に面した大きな窓がある明るい部屋。バスルームからもガラスの壁越しに広いデッキと海を望むことができる。オーディオマニア垂涎のBang&Olugsen製のプレイヤー、シモンズのベッド、実に居心地の良さそうな部屋だ。

Scapes5Scapes6ェルカムシャンパンをご用意しております」案内してくれたスタッフがさり気なく説明してくれる。その上、冷蔵庫に入っているビールやソフトドリンクも無料だと言う。素晴らしい!そして恥ずかしい!というのも、実はご近所で葉山コロッケを買ったついでに、ビールとスパークリングワインを買ってこっそり持ち込んでいたのだ。買って来たビールは封印し、さっそく冷蔵庫に入っていた冷え冷えの葉山ビールをぐびり。コロッケをがぶり。うう〜っ、旨い!そして予約してあった(宿泊者は滞在中に1度無料!)屋上の貸切ジャグージにシャンパンを持ち込む。室内と屋外にあるジャクージに交互に浸かりながらシャンパンをぐびり。海風が心地良い。極楽!極楽♪

Scapes7Scapes8ャクージで汗を流しさっぱりした後は、ホテル内のレストランで食事。このホテルのレストランは宿泊客よりも外部からの客の方が多い。…って、4部屋しかないのだから営業的には当然だけれど。その日も週末ということもあり、オープンキッチンの中では大勢のスタッフが立ち働き、店内は大勢の客で賑わう。活気がある店は居心地が良い。翌朝、早朝に目覚めたジジイは1人で海岸を散歩。朝霧が立ち込めた海岸で、愛犬を連れた地元民の交流や、釣り客の釣果を眺める。朝食はルームサービスで。何せ全4部屋。レストランをOPENするまでもない。メインのエッグベネディクトをはじめ、料理の味はもちろん盛付けや器にも細やかな気配りを感じるメニューに満足。

Scapes9Scapes10食後、ウッドデッキのテラスで、のんびりと海を眺めながら寛ぐ。早朝は釣り船が、その後にはディンギーやウィンドサーフィンのセールが相模湾に現れる。レースをやっているのか、何艘ものディンギーが一斉にタッキングをして方向を変えたり、チン(横転して沈没)したりと、ずっ〜と眺めて飽きない風景。たまたま海開きだったその日、森戸神社の神主や関係者が登場し、儀式を執り行い、花火が上がる。ライフセーバーの屈強な男たちが集まり朝礼を行う。その日に結婚式を挙げる新郎新婦がスケープスのスタッフを伴い、浜辺で記念写真を撮っている。子供連れ、カップルが風に飛ばされないようにテントを押さえる。ビキニ姿のオネーちゃんたちがポーズを取り自撮りをする。

いホテルだよね」13時と遅いチェックアウト時間。ランチにとホテルの近所にある人気ベーカリーで買って来たパンを頬張りながら、お気楽妻が満足そうに微笑む。都内からわずか1時間余り。気軽に旅情を味わえ、近いからこそ時間的にものんびりと寛げる。スタッフのカジュアルながら丁寧なサービスも、対応の柔軟さも心地よい。「また来なきゃね。きっとリピーターになっちゃうね」妻がそう断言する。さて、次回はいつ予約しようか。

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