スカッシュ仲間は大学生♬「ビストロ・トロワキャール」

TQ1TQ2やか好青年、大学4年生のスカッシュ仲間がいる。本当はスカッシュ“仲間”とお気楽夫婦が言うにはおこがましい。たまにコートサイドで見かけると、一緒に“やろうよ”と声を掛けるけれど、一緒に“お願いします”が正しい。他のスポーツクラブでスカッシュのコーチやヒッティングパートナーをやってさえいる、昨秋のインカレ3位の実力。優勝者と準優勝者はジュニア時代から有名な選手だから、大学から始めたプレーヤーとしては実質トップ。コートの中では、自分のスカッシュに奢らず、下手なプレーヤーも見下さず、丁寧に相手のレベルに合わせてラリーをしてくれる好感度の高いプレーヤー。コートの外では、きちんと挨拶ができて、礼儀をわきまえた、感じの良いワカモノ。

TQ3TQ4勝会、就職祝いを兼ねて肉を食べに行こう!」そんなスカッシュ仲間の肉部メンバーのfacebookへの書き込みに、揃って参加したい!と、お気楽夫婦もすかさず反応。「IGAさん、スポンサー表明ですね♬」と肉部会員。OK!では、牛でも、羊でも、鹿肉でも、いろいろ食べられるトロワキャールはどう?そう畳み掛けると、「トロワキャール食べ放題!すごい企画になってきた!」「興奮してきました」とワカモノも反応し、決定。そして当日、スカッシュで汗を流し、ラケットバッッグを担いで松陰神社前へ。「世田谷線に乗るの初めてです」同じサークルの同期女子のコメントも初々しい。彼女もインカレ本戦出場、就職も決定で一緒にお祝い!やはり好感度の高い女子大生。

TQ5TQ6職おめでとう!」と、まずはビールで乾杯。メンバーの一人が就職祝いにとパーカーのボールペンを2人にプレゼント。さすが社会人先輩の気遣い。「わぁ、このビール美味しい♬白ビールなんですか?初めてです」ヒューガルデンホワイトの生ビールに微笑む女子大生。前評判では、彼女の方が飲めるらしい。「おぉ〜っ!すごい。どれも美味しいです」オードブルの盛合せに感激する好青年。そうか、コート内では堂々としているが、4年生と言えばまだ22歳。自分たちの来し方を振り返れば、確かに20歳そこそこでビストロでオードブルなどという経験はなかったな。何だか無性に2人が可愛いぞ。ワカモノたち。好きなだけ食べなさい!飲みなさい!すっかり親の気分。

TQ7TQ8?親気分?2人との年齢差を改めて計算してみたら、干支でちょうど3回り違う!らくらく親の年代。そんなワカモノたちと一緒にプレーできたり、食事に行ったりなどと気軽にできるのも、同じスポーツをやっているからこそ。それもスカッシュというマイナースポーツなればこそ。嬉しいね。「こちらを焼きます!」シェフの聡ちゃんが嬉しそうに肉の塊を掲げる。「良いですねぇ」満面笑みのワカモノたちと肉部メンバー。牛カイノミと三元豚、鹿肉が美しく焼きあがる。「こんなお肉初めてです」「旨いっすね」肉部見習い部員のお気楽夫婦を除き、お代わり肉までキレーに平らげる。気持ちの良い食欲。ワインもいつの間にか次々と空になっていく。気持ちの良い飲みっぷり。

味しかったね」「ごちそうさまでした」お祝いのケーキも軽々と食べ尽くし、デザートワインまでたっぷり飲んだ。なのにグダグダの酔っ払い感はなく、ワカモノの初々しいエネルギーに刺激を受け、何だか気分爽快。そうか!思えば30年以上前、「杉並バドミントン愛好会」という時代掛かったネーミングのバドミントンのサークルに入っていたワカモノだった私も、社会人の大先輩たちに美味しいモノをご馳走になったっけ。子供のいないお気楽夫婦も、こんな風にワカモノたちに継いでいけば良いんだなぁとシミジミ。写真撮るよぉ!と声を掛けると、ワカモノ以外もノリノリのポーズ。まだまだ気分はワカモノだ♬

残るは食欲「水刺齋(スランジェ)」

Han1Han2物の前に、何か軽く食べようか」OK!妻のことばに本能がすぐに反応した。毎週日曜に2人で一緒に受けているスカッシュレッスンは昼過ぎからスタート。直前のランチは必然的に軽めになる。そして1時間動きっ放しのレッスンはハードで、エネルギーを大量に消費する。途中でウェアを着替える程たっぷりの汗をかく。レッスンが終わってシャワーを浴びた後は、腹ペコで喉はカラカラ。一刻も早くビールをぐびぐび飲みたい!何か美味しいモノを食べたい!という飢餓モードに入っている。そんなタイミングで魅惑的な提案に乗らない手はない。というよりは、お腹が空くと不機嫌になり、買物どころではなくなることを、妻は良く知っている故の提案なのだとは思う。

Han3Han4曜の早めの時間とは言え、新宿タカシマヤのレストランフロアは賑わっており、既に人気店には待ち行列ができている。店の選択が遅くなれば、どんどん並ぶ人が増えて行く。こんな時のお気楽夫婦の決断は速い。何度か行ったことのある韓国料理「水刺齋(スランジェ)」という店の待ちが少ないと見るや、すぐに決定。早々に席に着くことができた。「シャキシャキの野菜食べようか!」日本国内に焼肉店は数多いけれど、韓国料理店は意外に少ない。この店はその中でも日本では珍しいフレッシュな韓国野菜を供する、お気楽妻がお気に入りの店だ。スイートキャベツ、レッドマスタード、黒サンチュなどの葉野菜にサムジャンを付け、焼肉などを包んで食べる。これが実に旨いのだ。

Han5Han6っ!韓定食があるよ!」メニューを眺めていた妻の声が弾んだ。韓定食というのは、韓国の伝統的な料理が何種類も出てくるコース料理。お気楽夫婦が以前ソウルを旅した時に食べた韓定食が美味しく、いつか日本でも食べたいと思いながらその機会がなかったのだ。じゃあ、それだ!一瞬も迷わず決定。何しろお腹が空いているのだ。生ビールをぐびりと飲んで、ようやく一息ついたところで、キムチの盛合せと黒ごまのお粥が出てくる。キムチは本格的に辛く、妻に提供。粥は適量で優しく美味しい。食事の最初に出てくるのも胃に優しく理に適っているいるらしい。続いてケジャンや豚足の煮こごりなど、前菜5種盛り。どれも滋味深く美味しく、ビールがすすむ。

Han7Han8ービスの海鮮チジミです」え?メニューを見ると、確かに韓定食をご注文の方にサービスとある。一口齧るとカリカリと香ばしく、思わずマッコリをお願いしてしまう旨さ。「これ全部食べたら最後まで行けないね」と、半分を残し、焼きボッサムの塩辛和えを野菜に巻いてぱくり。ん〜、豚の脂が実に甘く、んまい。「もう食べられないね」妻が次にやって来る予定の参鶏湯を断れないかとスタッフに尋ねると「えぇ〜、もうお腹一杯ですかぁ。ウチの参鶏湯美味しいから食べないと!」と韓国人のイケメンスタッフくんに驚かれる。では、そこまで言うならと食べて帰ることに。待つ間にマッコリをお代わり。そして余りにも美味しかった禁断のチヂミも、なぜか残らず平らげる。

ぁ〜っ!確かに混ぜると美味しいね♬」と妻が唸る。韓国人スタッフが熱々の参鶏湯をほぐし取り分け、「美味しいから、ちょっとでも食べて帰ってください」と小鉢を差し出してくれた。ん、間違いなく旨い。そうだった。これこそが参鶏湯だ。じんわりと高麗人参や松の実の味や香りが浸みてくる。まさしく韓国の味だ。とは言え、全部を食べるのは無理。ごめんなさいと箸を置く。動けないほどの満腹感。ふぅ〜と一息付いて、デザートのざくろゼリーをいただく。「あっ!もう8時だ。買物できないね」仕方ないねと、頷き合う本末転倒のお気楽夫婦。今年も物欲より食欲、残るモノ消費より消えるコト消費。相変わらずの2人だった。

いつものように♬「年末年始のお約束」

IMG_95922015年の大晦日、お気楽夫婦は義父母の住むマンションの“掃き納め”の大掃除を行う。老いた義父母が普段は掃除し切れない場所を徹底的にキレーにして、きっぱりと新年を迎えようという大事なミッション。妻が今回目を付けたのは、洗濯機の裏側。洗濯機を動かし、10年分の埃が溜まった“暗黒面”を掃除機で吸い取り、雑巾で拭きあげる。トイレ、レンジ周り、キッチン収納など、見違える程すっきり。「これ捨てていい?」妻がこまめに使ってなさそうなモノの廃棄を確認する。第三者的な視点で整理を行うと、断捨離がし易い。ひと仕事終え、近くのスーパー銭湯で“年の湯”に入ってさっぱりした後は、年越し蕎麦と雑煮用の食材の買い出し。妻の実家では台所を任される私(笑)の重要なミッション。今年の年越しは鴨南蛮そば。鴨の表面を炙り、焼いたネギと鴨肉のつくねを一緒に盛付ける。旨し。良い一年の締めくくりだ。

Osechi年最大の楽しみは、「割烹弁いち」さんのお節二段重。facebookで繋がっているご主人がアップするお節料理の画像や料理中の動画を眺めながら、おぉっ!活きの良い海老だ!それをゼータクに煮るか!わっ!鰆の西京焼き旨そうだ!と、年末からずっとテンションは上がりっぱなしだった。その一つ一つ丁寧に作られた料理の集大成が、二段重の中にぎっしり詰まっている。その絶品を味わいながら、朝から堂々と酒を飲む、なんとゼータクな時間であることか。「あ、カラスミ取っちゃった」と義父が慌てて取りかけたカラスミをお重に戻す。私の大好物だと知る義父母は、カラスミは私に独占的に食べてもらうことを良しとしているらしい。良いですよ、食べてくださいと言っても箸をつけようとしない。だったら私がとカラスミを頂き、キリッと冷えた日本酒をぐびり。あぁ、至福の味。いつもの義父母の気遣いに感謝。

Mt.Fuji根駅伝観戦も正月のお約束。往路の中継を眺めながら、2日目のお節を堪能しつつ、朝酒。カズノコをぽりぽりと齧り、ぐびり。うわっ、この鶏団子美味っ!とつぶやき、ぐびり。「アワビと一緒に煮たこの大豆が美味しいんだよねぇ」と言う妻に、だったらアワビはいただき!と煮アワビを横取りし、ぱくり。南に面したリビングルームには温かな陽光が溢れ、トロトロしながらTV画面を気にしつつ、幸福気分で読書の時間。持参した文庫本の3冊めを読了。4冊目の沢木耕太郎『キャパの十字架』を読み始めた頃、妻の母校が圧倒的な強さで往路優勝。明るく悲壮感がなく、走ることを楽しんでいるように見える良いチームだ。我が母校は5年ぶりに出場できなかったが、代わりに妻の母校の優勝で溜飲を下げる。東京からの帰路、新幹線の車窓から雄大な富士を眺めることができ、新年の吉祥を感じる。良い一年のスタートだ。

Shinnenkai華料理が良いかな」新年3日めは、日程だけ決めていた酒豪女子との新年会。あの店が良い、この店はどうかとメールでやり取りした後、新年らしく豪華に「全聚徳」で北京ダック!と決定。目の前でカリカリに焼きあがったダックをさばき、荷葉餅(カオヤーピン)に甜麺醤を塗り、ネギとキューリを一緒に美しく巻いてくれる。カリッとしたダックの皮とジューシーな肉、その間の脂、餅と野菜をひとくちで頬張る。それぞれの美味さが口の中に広がる。美味い。きっと今年も中華三昧の日々なんだろうなぁ。そうありたい。酒豪女子がにっこりと紹興酒を注いでくれる。そして自分のグラスも満たす。カラフェがあっという間になくなる。さすが注ぎ上手。友人と昼飲みしていたから、今日は余り飲めないと言っていたのは幻聴だろう。きっと今年もこの美味しく飲める飲み仲間と何度もグラスを交わすんだろなぁ。そう願いたい。

日も楽しかったなぁ。今年もよろしくね」お気楽妻のメッセージに、「ほんと。今年もlove you guys です!」と酒豪女子から返信。嬉しいね。「来年も新年会やろうねっ!」珍しくテンションが高い妻の、かなり気の早い返信が続く。こうして、いつものように、いつもこうありたいと思うままに、1年の終わりと始まりを穏やかに過ごすことができた。ありがたいことだ。相変わらず、こんなお気楽な夫婦を今年もよろしくお願いします。

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