IGA “快楽主義”宣言

南の島へのヴァカンスは、行きたいホテルを選ぶところから始まる。どこへ行きたいかではなく、どのホテルに行きたいかが最優先。行きたいホテルを妻と二人でリストアップし、徹底的に比較検討する。そして行先が決まると、夏に向かって“南の島用”の本を買い込み始める。…これが毎回かなり楽しい。アジアンリゾートの多くは、敷地やパブリックスペースはもちろん部屋も広く、クオリティも高い。その割に室料はリーズナブルで選択肢も広い。が、我々の選択の基準となるのは、スパやプールの充実度はもちろん、ジムやスカッシュコートの有無。そして部屋数の多い大規模ホテルは避ける。…選択肢がぐっと狭まる。

南の島の旅支度にはスカッシュラケットとシューズは欠かせない。美味しい食事を決まった時間にたっぷり摂り、日中から毎日ビールを飲み続けるために、毎朝スポーツで汗を流すのだ。汗を流した分、ビールが美味しく飲める。快楽を高めるための快楽。“南の島で何もしない”ことを満喫するためのジム通い。そんなお気楽夫婦の選択肢に合致したホテルのひとつ、ラグーナ地区にあるバニヤンツリー・プーケットは、他のホテルの施設利用も可能。午前中にラグーナビーチ・リゾートホテルでスカッシュ＆ランニング。その後バニヤンツリーに戻りプールサイドでビール＆読書。夕方からは庭にジャグジー付きのヴィラでのんびりし、夕食前にスパに出かける。…そんな毎日。

そう、結局どこに出かけても、ほとんど海には入らない。毎年周囲の風景は変わるが、滞在中のスケジュールは毎年ほぼ一緒。“南の島”は美味しいビールを飲むための場所。気持ち良く読書をするための場所。バニヤンツリー・プーケットは、どちらも満喫できる心地よいホテルだった。…ＧＷを過ぎると、そろそろ南の島の旅支度をはじめる季節。決して長くない滞在を何倍も楽しむために、喧喧諤諤、今年もホテル選びが始まる。

■お気に入りホテルカタログ　「バンヤンツリー・プーケット」

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