非日常の快感「マンダリンバー」マンダリン第二夜

P1010171マンダリン オリエンタル東京2泊目の夜。前日に続き、今度はお気楽夫婦がかつて通っていたスポーツクラブのスカッシュ仲間をお誘いした。「夕食の前に、夕陽を眺めに来ない?」・・・仲間たちに送った妻からのメール。ホテル好きのSくんとIさんのカップルから「行く!行く!んもうっ!IGAさんたちったら、私のハートを鷲づかみ!」と返信。嬉しいリアクション。スカッシュ最優先のTくんもレッスンを休んで登場。嬉しいね。そんな友人たちが夕暮れ時のマンダリンに集まった。

開業して2ヶ月近く経つというのに、マンダリンのレストランは予約で一杯。高層階は予約できず、この日は2階にあるイタリアン「ヴェンタリオ」で食事をすることになった。その代わりに、せめてマンダリンバーで夕陽と夜景を観ようという趣向だ。「5人なんですが、バーの予約はできますか?」部屋から電話を入れる。「あいにく予約はお受けできませんが、お席が空きましたらお電話を差し上げますがいかがですか?IGAさま」もちろんOK。満足の対応。良い感じ。集まった仲間たちに部屋からの眺望を楽しんでもらいながら、待つこと暫し。バーのスタッフから電話が入る。「IGA様、お席が空きました」いそいそとバーに向かう。

P1010174フロントがある最上階から新宿方面のパノラマに向かって階段を降りる。オレンジに染まるビル群に灯りが点り始めている。ちょっと切ない黄昏時の、身震いするほどの豪華な眺望だ。途中の踊り場から階下のバーを見下ろすと、フロアの中央に広がるバーカウンタとソリッドなソファ。仄暗い照明の中にグラスやボトルが妖しく光る。ひゅ~っ!クールでセクシィ。このアプローチを計算した演出も素晴らしい。良いねぇ!ラグジュアリー系のホテルにはセクシィな空気は必須。

ホテルの雰囲気を作るのは、建物(ハード)やスタッフの接客(ソフト)だけではなく、訪れる客でもある。適度な緊張感を伴うリラクゼーション。矛盾する表現だが、ホテルのパブリックなスペースにはそれが必要。お気楽夫婦がホテルを愛する理由も、そんな空気を楽しみたいから。ドレスコードは必要なくても、そんな場所に自分を置くときの“姿勢”(スタイル)コードは必要。その空間の雰囲気に溶け込み、その場の雰囲気を一緒に作る客になる。(これがなかなか難しい)・・・そして、プライベートな空間(客室)では、非日常の贅沢な空間を楽しみ、ぐにゃぐにゃにリラックス。二人にとってホテルはそんな場所。

「Tちゃん、トイレだったら上の階が良いよ」「え?何でですか?」「行ってみれば分かるよ」帰ってきたTちゃん、開口一番「眺めが凄いっすねぇ」そうなのだ。フロント横にあるトイレは、天空のトイレ。小用の便器が足元から立ち上がる大きなガラス窓に向かって並んでいる。まさしく非日常空間。「でも落ち着かなかったっす」・・・ん、確かにそうだね。

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