京都ふたたび、再び「味味香」

P10_1「うどんの美味しい店ありませんか?」前回の京都出張で、おみやげを買いに立ち寄った<あぶらとり紙>専門店の可愛いお姉さんに尋ねると、にこやかに地図まで書いて教えてくれた。「味味香と書いて(みみこう)言います。美味しい店いうて評判どす。ここから5分ほど歩きますけど」・・・問題なし。行くべし!重いバッグも気にならない。ようやく遅い昼ごはん。地図通りに訪ねると、あった。・・・が、あれ?シャッターが閉まっている。閉店?良く見るとシャッターに貼紙。「営業時間18時~翌5:30」・・・おいおいっ!

その出張の帰り、京都駅のホームで何気なく買った雑誌『straight』の特集「極上カレーお取り寄せ」に、「味味香」が掲載されていた。カレーうどんが評判らしい。これは神の啓示か。次のチャンスにこそ!・・・そして2週間後、リベンジの機会はやって来た。再度の京都出張。今回こそ行くべし!円山公園で枝垂桜を眺め、春とは思えない寒さに身体中を凍えさせながら、温かそうな屋台のおでんを我慢し、「味味香」に向かった。場所は木屋町。周囲は既に夜の顔。呼び込みのお兄さんたちの誘惑にも負けず、一杯も飲んでもいないのに“あがり”の店で食べるカレーうどん。これもまた良き哉。

この店では、麺や辛さを選び、牛肉・豚肉・きつね・甘きつねなどの具を選び、生卵・半熟卵などのトッピングを選ぶ。私が選んだのは「甘きつねカレーの半熟卵入り」。マイルドな色合い、とろとろの出汁、色っぽくカレーに絡み「もうどうにでもして!」状態のうどんと半熟卵、一心同体の九条葱、そして大きな揚げが2枚。うひゃぁ~、挑発的な香り。旨そう。逸る気持を抑えて、まずは記念撮影。そして小さな丼へ少しづつ取り分け、最初の一口。熱々の揚げを齧ると、とろみたっぷりのカレースープが絡みつつ、熱っ、旨っ、うひゃっ!そしてうどんは柔らかで、優しい。これまた旨い。そして何よりもカレーの辛味がそれらの具材に良く合う合う。ほんっとに、こりゃ旨い。・・・う~ん、これは、独りで楽しんではいけない。なにせ妻はカレーうどんが大好物。「持ち帰り用2人前ください!」

そして、週末。お気楽夫婦の食卓に「味味香」のカレーうどんが。「豚肉カレーうどん」「きつねカレーうどん」。揚げ玉と溶いた生卵を熱々の丼に乗せる。「美味しいよねぇ。これ、ほんとに旨かったんだよぉ。どう?」「うん」「ほんっとに旨いよなぁ?」「ん、なかなか美味しい」・・・口数は少なく、表現は控えめだけど、最後の一滴まで飲み干した。満足の表情。ほんとに美味しかったらしい。(・・・それにしても、分かりにくいやつ!)「今度は一緒に食べに行こうね!」そう言うと、妻が微笑み小さく肯いた。


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