寅トラ虎?「お節と箱根駅伝」

虎犬年末、毎日がクリスマスの日々の掉尾を飾ったのがスカッシュ仲間の忘年会。会場はお馴染みの「六腑(ろっぷ)」という居酒屋。毎週顔を合わせるメンバーや、年に1回忘年会だけでお会いするメンバーなど20人余りでの大宴会。毎年、体育会系の匂いのする酒宴になってしまうのは、コーチである山ちゃんのおかげ。スカッシュでたっぷりと汗をかき、それ以上たっぷりのアルコールを摂取する。次第に交わす声が大きくなり、会場のあちこちで笑い声が爆発する。そんな中、メンバーの1人にお気楽夫婦はささやかなプレゼントを用意していた。昨年パーソナルチェアを購入した「ACTUS(アクタス)」からいただいたトラ。2010年の干支である寅のグッズだ。

半身虎犬ハッピー半身虎たち側から見ると「犬(ダルメシアン)」で、もう片方から見ると「虎」。その名も「半身タイガーっす!」という企画モノ。案内はがきをいただき、爆笑!もらいに行かねば!とACTUSに向かった。タイガースファンのスカッシュ仲間へのプレゼントだと説明すると「ふぅ〜ん」と妻。案内はがきを何の迷いもなくゴミ箱に捨てていた妻には、この企画が刺さらなかったらしい。ふぅ。結婚を間近に控えたトラキチにプレゼントするには、夫婦円満、安産祈願の「ハッピー」と名付けられた半身ターガーっす!がぴったりのハズ。「ありがとうございます♫」けれど、トラキチの反応も薄い。しょぼん。せめてもの救いは、事前に披露したご近所の友人(妻)とNYC帰りの友人(妻)の爆笑を得られたこと。良しとしよう。

弁いちお節お重は・・・ころで、新年の楽しみはお節料理。妻のご両親が毎年いろいろな店の情報を集めて頼んでくれる。寅年の今年は昨年に続いて「弁いち」の2段重。年末にお店にお邪魔できなかった分、昨年以上に楽しみにしていた。大晦日にお店に伺い受け取った清々しい白木の重箱の中には、丁寧に丹精された伝統料理が美しく並ぶ。おぉっ!今年も私の大好物、手作りのカラスミが。うぅむ、車海老と手鞠麩、橙の色合いが見事だ。元旦の朝、独り手酌できりりと冷えた日本酒を片手に、絶品お節を摘む幸福。どれを食べても旨いっ。「どうぞ、食べて♪」私の好物と知る義父母はカラスミに手を出さない。ううっ。重なる幸せ。ありがたく頂戴します。おぉっ、美味しい♫この身欠きニシンのほっこりとした旨さと言ったら…。

一の重二の重こまでお節が好きな人も珍しいよね」と妻。口数が少ない義父母の分まで、美味しいと繰り返し、喜びを表現することが彼らへのお礼。毎年お節を予約する時に、私のことを思い出してもらうのが、義父母への孝行。お正月の朝から酒を飲み、真っ赤な顔をしながらお節をつつき、喜んでいる男を。これに加え、2日早朝から走り始める学生たちの襷リレーを眺めながら、とろとろと酔う幸福。箱根駅伝の放送時間の長さは、お節をつまみ、(独り)酒を飲み、とろりと微睡むにはぴったり。南向きの明るく暖かいリビングで、無口な家族と一緒に(独りレースの感想を呟きながら)駅伝中継を眺めるのも、幸福な、正しい日本の正月の風景。「酔っぱらっても眠くなるだけだから良い酒だけどね」妻が苦笑する。

味しいものを美味しいと伝え、楽しいことを楽しいと言う。ただシンプルに。ストレートに。蘊蓄も、批判も、推奨もいらない。お気楽夫婦のお気楽な生活が、誰かの“楽しいこと”に繋がれば。「でも、思ったことをそのまま口にしない方が良い場合もあるよ」はい、了解。今年もそんな記事を、気楽に綴り続けます。今年も“快楽主義”宣言をよろしくお願いいたします。

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