お調子ものの、妹よ♬「Happy Wedding♡」

ViewBeer2人にぜひダンナ様を紹介させてください」ある日、そんなメールが届いた。前職の(妻は現職の)後輩で、スカッシュ仲間(だった)でもある妹分の女のコ。彼女が結婚かぁとシミジミ。本人にすれば、もうとっくに女の子と呼ばれる年齢を超えました!と言うだろう。大学4年の入社内定時からの付き合いだから、ずっと20代のままのイメージ。けれど、スカッシュの大会会場で初めて会ったのは、もう15年近く前。計算するまでもないか、と再びシミジミ。では、お2人のお祝いをしよう!ということで、お気楽夫婦のお祝いレストランであるパークハイアットの「ニューヨークグリル」を予約。

NiceCoupleSaladeるい時間、ちょっと早めにニュヨークバーで待ち合わせ。ボストンのビール「サミュエル・アダムス」を頼むと、妻はノンアルコールカクテルの「ヤンキース・スタジアム」をオーダー。むむっ、やるな。NYバーで、レッドソックスとヤンキースの対戦。飲みながら2人を待つ。このホテルはお気楽夫婦にとって、何か良いことがある度に訪れる特別の場所。結婚パーティもこのホテルだった。そんな回想をしている内に新婚さんが揃って登場。新郎はやや緊張気味。初対面の挨拶の後、幸せ太りかと新婦に突っ込むと「へへ。そうなんですよぉ」とストレートな返し。実に幸福そうだ。

ScallopDuckは私が結婚しないだろうと諦め始めていたところで…」初めましての乾杯の後、レストランに移動。2方向が見下ろせる良い席だ。改めて2人の結婚を祝って乾杯。出会いから結婚までのエピソードを楽しそうに語る新婚妻。優しそうなダンナはニコニコと頷きながら聞いている。結婚前にちょっとした喧嘩をしたという件も、結婚後の2人の互いの役割とバランスが垣間見えて微笑ましい。所詮それはお惚気と言うのだよ。じんわりと幸福の熱が伝わって来る。ダンナの緊張感も解れ、ペースが掴めて来たようだ。けれど、お調子者の新妻の話を決して遮らない、否定しない、焦って追わず、手綱を握る。

DessertPlatehappy2人はもう長いですよね」そう言われてみれば、今年でちょうど20年。いろいろあったけど、あっという間でもあった。遠い目になる…。おっと、それよりも控えめなダンナの話も伺おう。聞けば、彼は大学院を卒業するまでの7年間、新聞配達を続けたという。それは凄い。1年間だけ販売所に住み込みで働いた経験のある私からすれば、大尊敬に値する。雨の日の配達の辛さ、雪の日に自転車(彼はバイク)が転倒した経験を熱く語り合う。んんっ、良い男やぁ。分かった、娘はくれてやる。…って、妹分なだけであり、娘ではないし、既に彼に嫁としてもらわれている。なのに、すっかり気分は父親。

婦っていうのは、ホントにバランスだね」妻がしみじみと呟く。社交的でお調子者の新妻に、口数少なくパートナーを見守る優しい夫。「IGAさんは、私側ってことですね」そこで線を引くな!と言いながら、ちょっと心当たりはある。

日はありがとうござました。ステキな景色と美味しい料理。すごく満たされて幸福な気分で帰りました。ステキなダンナ様をご紹介できて良かったです♡夫婦共々これからもよろしくお願いします」深夜、メールが届いた。…ダンナを堂々とステキと言い切るか。…やっぱり少し近いかも。頭の回転が速い分だけ余計に気を遣い、先回りして相手に話を合わせる、お調子モノの賢い妹よ、お幸せに。

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