Happy Wedding♡「史上最高の結婚披露宴」
2013年 11 月16日(土)
緊張した面持ちの新郎が式場に入って来る。と思ったのも束の間、満面の笑みを参列した友人たちに振り撒き、ハイタッチでもし兼ねないテンションで神父の元に向かう。新婦を待つ間も、笑顔のままの新郎。そして花嫁の入場。「かなり頑張ったらしいよ」お気楽妻が耳打ちしてくれた。確かに、その日の主役2人と会って一緒に食事をした数ヶ月前に比べて、ほっそりとした新婦。ウェストをキリキリと絞ったウェディングドレスが良く似合う。衣装合わせの時点で、かなり細めのドレスを選び、この日に照準を合わせての見事なダイエット。宣言通り。やるなぁ♬
会場は銀座の有名なイタリアンレストラン。新郎がこの店でプロポーズをしようとしたもののタイミングを逃し、2軒めのバーで無事に完遂。というエピソードが披露され、和やかにパーティがスタート。挨拶は主賓1人だけ。乾杯の挨拶もリラックスした内容。良いなぁ。来賓の挨拶が長々と続き、お預け!と言われたまま、お腹が空くパーティは辛いもの。レストランウェディングだからビールの注ぎ合いもない。新郎新婦の紹介映像もコンパクトに良くできている。友人たちの挨拶は、短めに10人限定。これもテンポ良く、周囲から笑い声が起き、涙が零れる。明るくリラックスした雰囲気が良い感じ。
お気楽夫婦のテーブルは5人。というか、4.5人。新婦の高校時代の同級生が、偶然新婦の先輩と結婚。もうすぐ2歳の長男と一緒に出席というファミリー。席次表的には、新婦職場元先輩、新婦職場先輩のお気楽夫婦。2人とも顔なじみで、Facebookの画像を通じてお子さんとも面識?がある。両親の愛をたっぷり注がれて育ってます!という雰囲気の息子さんとは初対面とは思えない。とは言えまだ2歳。天使であり、怪獣。会場の空気を気にせず活動する息子の動向をイクメンを自称する父親が気遣い、母親は泰然と見守る。実に良い感じの温かい家族。会話に困ることなく、気も遣わない楽しい席だ。
料理はと言えば、新婦がパンも料理も美味しいので、最初からパンを食べ過ぎないで!と冒頭に挨拶した通り、秀逸。アンティパストからメインまで、いわゆる宴会料理と一線を画す料理が供される。一皿の量も抑えめ。最後まで美味しく食べられ、これまた嬉しい。ところが、最後に待っていたのがドルチェのヴァイキング。披露宴会場と隣接するウェイティングスペースだった部屋が、彩りも鮮やかな小さなケーキとパティシェがずらっと並ぶコーナーに変身。奥には新郎新婦が立ち、一緒に記念撮影もできる趣向。むむっ!と思わず目で欲しくなりご覧の通り。食べ過ぎ、ちょっと後で後悔。
満腹の状態で新郎新婦の見送り挨拶の列に並ぶ。数年前に父親を亡くした新婦。夫の病を知り介護の勉強を始めたという有言実行の行動パターンがそっくりな母親と、その母によって看取られた亡き父への手紙は、愛情と感謝の気持に溢れた心打たれるものだった。エンディングの映像も、新郎の挨拶も、新婦の父代わりの兄の挨拶も、決して型通りのものではなく、それぞれの才気とユーモアが溢れ、それでいて温かく、参列者へのおもてなしの心が伝わるものだった。良い披露宴でしたとご挨拶。「ホントに良い披露宴だったね」と、すっかり同じテーブルの2歳児に気に入られた妻も呟く。ほんとだね。最後まで笑顔の2人からもらった幸福感と、満足感を胸に会場を出た。祈らなくとも心配なさそうだけど、お幸せに♡
…その日の披露宴は、(お気楽夫婦)史上最高の宴のひとつとなった。