Archive for 7 月 30th, 2016

薬食同源「用賀 本城」

Honjo1Honjo2だ会社なので、本城さん到着が遅れちゃうし、今日はちょっと体調悪くて。トホホ…」同行予定の役員秘書から連絡が入った。「用賀 本城」は2009年春に開店して以来、年に数回通い続けている大切な店。店主の本城さんとの出会いは、彼が「たん熊北店二子玉川店」の店長だった2006年だから、数えてみれば10年を超えるお付き合い。そして、この店に最も多くご一緒しているのは、おそらく役員秘書だと思われる。妻の誕生日を他のスカッシュ仲間とお祝いしたり、開店早々に3人で訪問しお祝いの胡蝶蘭を分けていただいたこともあった。そんな彼女に慌てずにおいでと返信する。

Honjo3Honjo4ゃー!素敵。流れ星☆彡?七夕?」先付けの皿に盛られた料理を見て、遅れて到着した役員秘書のテンションが上がる。続いて涼しげな鱧の湯引き。深めの器に氷を敷き、その上に鱧とポン酢ジュレ、梅肉ソース、花付き幼果キュウリが添えられる。「関西の夏だねぇ」妻もうっとり。ごりっごりっと本城さんが他の客の鱧の骨切りをする音が心地よいBGMだ。煮アワビは豆豉入り。和食に豆豉とは珍しいけれど、本城さんの食材の組合せは大胆で絶妙。続いて、お気楽妻には生牡蠣の生海苔ジュレ乗せ。生牡蠣が食べられない役員秘書と私には、蟹味噌付きの茹で毛ガニ。くぅーっ!んまい。

Honjo5Honjo6牡蠣美味しい〜っ!生海苔のジュレがいい香り♬」お気楽妻が自慢げに微笑む。大好きな生牡蠣だけど、どんなに新鮮でも、何度食べても当たってしまう。そして何度当たっても食べてしまい、その度に後悔する。仕事を辞めるときに、オイスターバーで心ゆくまで食べてやる!と決めている。「舶来の松茸です」本城さんが笑顔で椀物の説明をしてくれる。鱧の脂と出汁が沁みた冬瓜が旨い。「やっぱりどれも美味しいね。何だか元気になってきたぁ〜」役員秘書がしみじみと呟く。笑顔が柔らかくなり、目の輝きがいつも通りになってきた。本城さんの料理は薬膳ではないけれども、良く効く。

Honjo7Honjo8身の皿には車海老の握り。少食の3人には絶妙な量。ひとり飲み続ける身には、焼き物の盆に乗ったサザエ、ノドグロ、小鮎の一夜干しとうるかが感涙もの。ついついもう1本と酒を追加。開店当初より日本酒の種類も増え、季節限定の酒もメニューに載るようになった。飲んべとしては嬉しい限り。「今年はどちらに行かはるんですか」本城さんに夏休みの予定を尋ねられ、妻が嬉々として答える。「今年はどこにしようかとIGAさんのサイトでホテルを探したんですけどね」女将さんも会話に入る。彼らはIGA-IGA.comの読者でもある。結果、沖縄になったとのことで、おススメの店をご紹介。

Honjo9Honjo10撮りしますよ」いつものように最後の客となり、他の客がいなくなったのを良いことに撮影大会。「今年は鮎はどうされますか」と、恒例の鮎尽くし企画の話題となり、もちろんお願いしますと即答。今年はH部くんにはリベンジをしてもらわねば、などと。その後、女将さんもご一緒に、お二人の出会い、女将さんの某社勤務時代のエピソードなどを伺いながらデザートをいただく。こんなお付き合いも10年以上。ありがたいことだ。「居心地が良いから気持も安定するんだよね」役員秘書からそんなメッセージが届いた。美味しい食事、居心地の良い空間、楽しい時間は何よりの薬だ。

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