ホテル業界応援の日々「頑張れ!インタコ&ハイアット !」

Hotel01Hotel022020年は誰にとっても記憶に残る1年になる。東京でオリンピックとパラリンピックが開催され、街は海外から来日する観客で賑わう。成功裏に終わったラグビーWCのように、…と思っていた1年前。今年は全く違う意味で、世界中の誰にとっても記憶に残ってしまう年になった。

Hotel03Hotel04テルはどこも満室のはずだった。お気楽妻はオリンピックのせいでホテルが取れない!取れても高い!と嘆いているはずだった。ところが、各地のホテルは春先からずっとコロナ感染拡大防止対策に追われ、客室の稼働率は低く、パーティや披露宴のキャンセル対応に追われた。

Hotel05Hotel06んな状況をホテル好きのお気楽妻は憂いていた。毎月1回はホテルに泊まるよ!ホテルを応援するよ!そう力強く宣言し、実行した。妻はハイアットグループのファンであり、インターコンチネンタルホテルがお気に入り。その2つのホテルに徹底的に宿泊する年間計画を立てた。

Hotel08Hotel07ンターコンチネンタル横浜Pier8、ハイアットリージェンシー東京、ANAインターコンチネンタルホテル東京からスタートし、鎌倉のメトロポリタン、恵比寿のウェスティンをサポート。グランドハイアット東京、パークハイアット東京を夏のヴァカンスとして滞在した。

Hotel09Hotel10規開業ホテルの視察も抜かりなく、ハイアットリージェンシー横浜、ハイアットセントリック金沢と、早々に宿泊。横浜中華街にほど近いハイアット リージェンシー横浜はすっかり気に入って再訪し、横浜在住の友人夫妻と会食。今後もリピートしそうなパターンだ。

Hotel11Hotel12に宿泊したアンダーズ東京は相変わらずスタイリッシュだったし、隣接する虎ノ門横丁探検も楽しかった。そして、掉尾を飾るグランドハイアット福岡では、何とディプロマットスイートという巨大な客室にアップグレードされ、ホテル業界からのご褒美だと納得した。

年末に向け、状況は良くなるどころか悪化の一途。毎年の恒例になっていた妻の実家で過ごす年末年始も10数年ぶりに諦めた。けれど、「よしっ!来年は更に上を目指すぞ!」とハイアットホテルズの会員グレードを上げようと目論むお気楽妻の意気は盛んだ。経済を回すことと感染防止のバランスは難しいけれど、運命共同体のお気楽夫婦が感染防止を徹底して2人でホテルに宿泊することは善しとしよう。

音楽と観客が溢れる日を…「ぴあアリーナ MM」

PiaArena01PiaArena02あアリーナ MM」が今春竣工、社員・関係者向けの内覧会が開催された。1972年に情報誌「ぴあ」創刊、1984年に「チケットぴあ」スタート、1999年にはチケット販売Webサイト「@チケットぴあ」開設と、ぴあは時代の要請に応じて事業の形を変貌させて成長してきた。

PiaArena03PiaArena09して2020年、着席時に12,000席!!という音楽専用のアリーナを建設した。ぴあはかつて、汐留貨物駅跡に期間限定で「PIT(Pia Intermedia Theater)」というライブ会場を作ったり、東日本大震災の支援に都内と東北各地にPIT(Power Into Tohoku !)というホールを開設してきた。

PiaArena05PiaArena06あアリーナ MM」は、いわばそれらの事業の集大成ともいえる会場だ。自らが必要だった「エンタメ情報」を集めたメディアからスタートし、そのライブに参加するための「チケッティングサービス」を創り上げ、それらをネットに集約し、そしていよいよ会場建設、運営…。

PiaArena04PiaArena10イブエンタテインメントが成立するために必要なものは、コンテンツ、チケッティング、そして会場だ。エンタメという大河の上流である会場運営、そして主催公演も行うとなれば、ぴあが目指す「感動のライフライン」の実現も近い。これはぴあOBとしても実に感慨深いことだ。

PiaArena11PiaArena12覧会の当日、まずは内部の大きさに驚いた。アリーナ着席時で3,980席(ちなみに日本武道館は2,946席)。4階席まであるスタンドを合わせ総キャパ12,000席(武道館は14,471席)。そりゃデカいはずだ。そして縦に長いハコ型構造で、ステージがどの席からも近く感じるのが嬉しい。

PiaArena07PiaArena08布された(社員用マル秘)資料によると、民間企業が単独で1万人規模の会場を建設、運営するのは日本初であり、民間ならではの視点で音楽業界のニーズを汲み取ったという。例えば、演出しやすいように座席は黒、観客の快適さを追求し座面と背面はクッションシート。good!

PiaArena17PiaArena18らには、シャワー付(一部)楽屋、セルフレジの売店、開演前に利用できる有料ラウンジ、VIP用ラウンジ、アーティストにスマートフォンでメッセージが送れる「メッセージウォール」など、ホスピタリティに溢れ、斬新なアイディア満載の見学するだけでもワクワクする会場だ。

PiaArena13PiaArena14場の外にも楽しみが。「All Day Cafe Dining”The Blue Bell」はパンケーキが看板メニュー。ほんと、これは美味しい。他にもペストリアンデッキには、故安西水丸さんのタイル画があったり、コロナ禍の中、大勢の人に来てもらえないのが残念で悔しいくらいの施設だ。

会場を後にし、お気楽妻が呟いた。「一日でも早く音楽とお客様が溢れる日が来るといいなぁ」本当にそうだね。ほんっとにそうだね。

伝統食文化と街並み探訪「加賀百万石の矜恃」

Kanazawa01本全国、どこへ行っても画一化された同じような街並み、食文化になりつつある今、金沢を訪ねると嬉しくなってしまう。例えば金沢の観光名所、茶屋街や武家屋敷跡の通りだけではなく、格子戸が街中に目に付く。それも格子の割付けが細かい「木虫籠(きむすこ)」と呼ばれる独特なもの。それが例えば地元料理の飲食店だけではなく、ホテルやオフィスビルの意匠にも使われ、街をあげて金沢らしさを演出している風情。

Kanazawa02気楽夫婦が金沢で訪れた「すし屋 小桜」にも粋な格子戸が。店内も白木の一枚板のカウンターが磨き上げられ、自ら「粋」と書かれた書の額装もあるから、間違いなく(笑)粋な佇まい。2人が予約したのは遅い時間のランチ。早めに到着した所、相次いで先客が精算を始める。どうやら昼は2部制で、客の全員が入れ替えの模様。カウンタ席の6人が揃うと大将が誰にともなく「お嫌いなものはありませんか」と聞く。ん?

Kanazawa03を掛けたのは、どうやら全員に対して。わずか6席だけだから、誰かにという訳でもなく伝わる。すると若い女性2人連れの1人がサビ抜きでと返す。ちなみに、他の席を見渡すと、私(は酒)以外は全員がお茶。隣の若いカップルも含め、全員が観光客であろうに、お茶。うん、確かに妻のように酒を飲めない体質もあるしね。「では、最初に…」と、6人に順番に同じネタを握っていく。そうなのだ。ランチはお任せコースのみ。

Kanazawa04海老、白海老、ブリと、金沢ならではのネタは、どれも唸る旨さ。パパンっと威勢の良い音で握り、ネタを合わせ、煮切りを塗るパフォーマンスと解説付き。そうか、この店は若い観光客向けの、回らない寿司入門の店だ。食べ終え、最後の客となり大将と話をする。しばらくランチは予約で一杯だという。GoTo効果。この料金はお得ですよねと言うと、「厳しいけど、頑張ってます」と大将。涙。次回はオトナの夜の部に。

Kanazawa08沢は美術館の街でもある。すっかり有名になった「金沢21世紀美術館」だけではなく、「石川県立美術館」「石川四高記念文化交流館」など、幅広いジャンルの美術館や博物館が点在する。中でも、都内から移転したばかりの「国立工芸館」や「鈴木大拙館」「加賀本多博物館」などが隣接する出羽町周辺の景色は素晴らしい。紅く燃える樹々、広々とした芝、洋館造りの建物のコントラストが美しく、雨でも楽しい散策だった。

Kanazawa10沢では海鮮以外に何を食べたらいかと、旅行前に転勤経験者に尋ねると、意外なことに「おでん」と返って来た。なるほど、調べてみると人気の店が多く、専門店もある。その中の1軒を訪ねて人気の理由が分かった。あっさりと上品な出汁が、バイ貝、車麩、赤巻、レンコン団子など、金沢ならではのタネに染みている。気軽でお手頃。この味に慣れ親しんだ地元の人々にも、地元の食材を楽しめる観光客にもぴったりだ。

Kanazawa12して金沢の伝統食文化と言えば、料亭でいただく加賀料理。お気楽夫婦が選んだのは、「杉の井 穂濤(ほなみ)」と言う明治末期の数寄屋と書院造りの邸宅を使った由緒ある店。人数に応じて全6室のお座敷で金沢の食文化を味わえる。打水をしたアプローチを通ると、意外なほどにこぢんまりとした玄関。迎えてくれた楚々とした美人若女将にお気楽夫婦が通された部屋は、手入れが行き届いた庭に面した落ち着いた部屋。

Kanazawa13前酒をちょっとだけ舐めた妻は、目にも美味しそうな前菜盛り合わせを味わうと笑顔が零れた。清浄で静謐な空間。ゼータクな時間が流れる。昼の会席料理でも、ゆったりと食事ができる。但し、その日は早めの新幹線に変更。*東京に戻ってすぐに『アラフェス2020』に参加する予定を入れてしまったのだ。何時までに出たいと告げると、「頑張ります」と若女将。申し訳ない。「タクシーも呼んでおきますね」と細やかな気配り。感謝。

Kanazawa14部煮や「蕪蒸し」ならぬ「レンコン蒸し」などの加賀料理をいただき、最後はこの店ならではの逸品、出来立ての「葛切り」をいただき無事に完食。ズワイ蟹の解禁にはわずかに早く、残念ながらいただけなかったが、次の機会にはぜひ!と店先まで若女将に見送られてTAXIで金沢駅に向かう。また訪れたい街は、心残りを敢えて作る。これぞお気楽夫婦の旅の極意。もちろんこの店も夜にぜひ、ゆっくりと(反省)。

「やっぱりいい街だったね」新幹線のシートでお気楽妻が呟く。御意。何度訪れても味わい深く、人が優しく(TAXIの運転手さんが人懐っこく温かい方が多い)、街そのものの佇まいが魅力的。街歩きが愉しく、京都とはまた違った伝統文化、加賀百万石の矜恃を楽しめる。「某国の観光客がいない間に、また来なきゃね」これも御意。「金沢駅前のマンション、買っちゃう?」それは無理(汗)。

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