恒例 “鮎尽くしの会” vol.5「用賀 本城」

Ayu1Ayu2魚は独特の臭いがあって苦手でも、鮎だけは別という人が多い。多くの川魚は“臭い”があり、香魚とも呼ばれる鮎には独特の香しい“匂い”がある。その淡白な身と香りと腹の苦味が相まって、鮎好きな人にはたまらないオトナの味だ。お気楽夫婦は大の鮎好き。ある年の夏、店に伺った際に「鮎尽くし料理」の話題になり、「ウチでやりましょか」という本城さんからの申し出に乗り、念願が叶った。以降、2年目からは鮎好きの仲間たちと一緒に毎年開催する恒例の会になった。夏を迎える頃に「今年の鮎はどうしましょう。飽きられんように料理を考えんと…」と本城さんに尋ねられる。どうやら本城さんも我々の会を毎年楽しみにしていただいている様子。嬉しい限りだ。

Ayu3Ayu4ごと食べる背越しは正直少し苦手なのだと伝えると、本城さんは「じゃあ、今年は洗いにしましょ」と即答。いずれも新鮮な活魚でなければできない料理。本城さんは琵琶湖から生きた鮎を取り寄せるとのこと。思えばゼータクな会だ。鮎尽くしの会の会場「用賀 本城」は京料理の名店。「たん熊北店」出身の本城さんが独立して8年前に開店した店だ。お気楽夫婦はたん熊時代から10年以上のお付き合い。友人たちを伴い何度も店を訪れているが、鮎の会のメンバーが最も同伴頻度が高い。「きゃぁ!元気な鮎だぁ」毎年お約束の“活き鮎の顔見せ”に本城さんがタライを持ってテーブルに登場し、役員秘書が歓声を上げる。そんなメンバーの中でも彼女は鮎の会の常連だ。

Ayu5Ayu6の日の鮎尽くし料理は、一夜干しとウルカから。一夜干し鮎の香ばしさ、ウルカの苦味と旨味が絶妙な組み合わせ。この一皿だけで酒がススム。ビールを飲んでいたメンバーもすかさずお猪口を手に取る。この味には何と言ってもキリッと冷えた日本酒だ。続いて砕いた氷の上に嫋やかに横たわる鮎の洗いの登場だ。肝と合わせた醤油でいただく。繊細で上品な味わい。やはり背越しよりもずっと食べやすく美味しい。大正解。さらには王道の塩焼きが続く。頭から尻尾まで齧り付けるジャストな大きさ。骨も邪魔にならず、腹の苦味、さくっとした歯触りを一緒に味わえる。そして、今年もこの一皿を食べることができた幸福も一緒に味わう。しみじみ幸福な味だと、日本酒をぐびり。

Ayu7Ayu8の骨せんべい(唐揚げ)は、ナスやハンダマと共に彩り豊かなサラダとして供される。本城さんの盛り付けはどれも見目麗しく、皿との組み合わせが素晴らしい。さらには新顔の料理、カダイフ(魚料理に使われるフレンチの食材)を巻いた鮎と松茸のフリット。カリカリの歯触り、鮎の甘みさえ感じる新鮮な味覚。これは旨い。さらには骨までほろほろの梅煮、鮒の代わりに鮎の熟れ寿司も。これでもか!と京料理の枠を超え、あらゆる方向から鮎の料理がやって来る。そこまでで7皿の鮎料理。「これで何尾くらい食べたんだろうね」「10尾以上は食べてるね」「年に1度のゼータクだぁ」とテンションが高い仲間たち。そして飽きずに食べさせる本城さんの技の凄さとアイディアを実感。

Ayu9Ayu10飯の後にデザートはどうしますか」笑顔の女将さんの問いに私を除く全員が食べます!と声を揃える。私は既に満腹中枢が悲鳴を上げている。フードファイターたちの胃が欲しい。釜炊きの美味しそうな鮎飯がやってきて、「うわぁ〜!美味しい♫」と感嘆の声を上げる仲間たち。うっ!食べたい!とひと口だけいただき、おにぎりにしていただくことに。「お代わりくださぁい♡」コメ好きの役員秘書が笑顔で鮎飯を頬張る。毎年恒例の風景だ。こうして5年目、第5回の鮎尽くしの会が終了。「また今年もありがとうございました」と挨拶にいらした本城さんと記念撮影。仲間たちも、本城さんも満足の笑み。また来年、こうして美味しい鮎を仲間たちと一緒に味わえますように。

夕陽と波を眺めるホテル「ザ・レギャン・バリ」

The Legian1The Legian2リの旅の後半は、島の南西側に位置するレギャンへ向かう。サーフ・ポイントとして有名なクタビーチの北、延々と続くビーチの一角に「ザ・レギャン・バリ」がある。妻によると、このホテルは“夕陽を眺める”ホテルなのだと言う。確かに、クタからレギャン、スミニャックと続く海岸沿いには数多のホテルが点在するけれど、地図で見る限り、これ程波打ち際に近いホテルは少ない。その上、全室が海に向いているオーシャンビュー。チェックインの後、さっそくプールサイドへ夕陽スポットのチェックに出かける。ホテルの最大のウリは、この三段に連なるインフィニティプール。そうか。ご自慢のプールの水面に映える夕陽を眺めるのがベストポジションと分かった。納得。

The Legian3The Legian4辺に降りてホテルを眺める。凧が飛ぶ青い空に映える赤い屋根、クリーム色の壁面。ふぅむ。嫋やかで見目麗しいホテルだ。広い砂浜に打ち寄せる大きな波、その波が引くと、細かな砂の上に僅かな海水が残り、白い雲や空の色を映す鏡のようになる。その日は遊泳禁止と英語と日本語で書かれた看板が立ち、赤旗がはためく。それでもボディボードを抱えて波と戯れる強者もいる。けれども、どんなリゾートでも海で泳ぐことのないお気楽夫婦には何の問題もなし。せいぜいが裸足になって砂の感触と思いがけず冷たい海水を感じる程度で充分。波頭の白、砂浜のサンドベージュ、空と海の青、椰子の緑、自然のシンプルな色遣い。それだけでも海を感じることができる爽快な風景だ。

The Legian5The Legian6暮れ時、浜辺で犬を散歩させている地元の人々が挨拶を交わし(何と犬はリードも付けず自由に走り回っている!)、観光客が馬に乗せられ(笑)波打ち際をゆったりと歩く。黄昏時、夕陽とライティングされたプールを眺めながら、メインダイニングで夕食を楽しもうというゲストたちがテーブルに付き始める。お気楽夫婦も遅れて(予約なしで)席に付こうとすると、満席!ではとシャンパンバーで軽めの夕食に変更。残念ながら、その日は水平線に雲が掛かり、夕“焼け”と言う程には夕陽が空を赤く染めることはなかった。けれども、波の音を聞きながら、のんびりと暮れ行く空と海を眺め、半ばオープンエアのテーブルで、ワイングラスを傾けるディナーはなかなかステキなものだった。

The Legian8The Legian10日、早朝から前庭の芝生の上で行われているヨガのレッスンを眺めつつ、広いベランダで深呼吸。綺麗に刈り揃えられたグリーンのカーペットが実に気持ち良さそうだ。ついでに自分たちで洗濯して、干したスポーツウェアの乾き具合を確かめる(笑)。2人のリゾートの1日は、そんなスタート。朝食はメインダイニングで。とは言え、全室スイートで67室、他にはヴィラ15棟、そんなスモール&ラグジュアリーホテルだから、ダイニングは1ヶ所だけ。他に軽食をいただけるシャンパンバーとプールバーがあるのは、全体の客室数にしたら多いぐらいのものだ。その朝食が素晴らしい。お気楽妻の好物のエッグベネディクトは、サーモン、ハム、ほうれん草の3種から選べる。ブラボー!

The Legian7The Legian9前中にはジムで走る。どんなリゾートに行こうとも、このルーティンは忘れない。汗を流した後はシャワーを浴び、部屋に戻り、洗濯。洗濯物干しもある広いベランダが嬉しい。これも大切なルーティン。ランチはプールサイドでビールを飲みながら、ローカルフードをいただくのがお約束。このホテルのサテーは、厨房で焼いた後に炭火で温めて供される。香ばしく、熱々でんまいっ!ビールがススム。午後は、全てのゲストにアフタヌーンティのサービスが付き、プールサイドでも、客室でも食べる場所を選ぶことができる。全室スイートのホテルならでは。「このホテル2泊じゃもったいなかったね」と妻が零す。ん?良いホテルだからもっと泊まりたいというロジックは彼女ならでは。ホテルフリークの面目躍如だ。

The Legian11The Legian12室はと言えば、1ベッドルームのデラックススイート、広さは110㎡。冷蔵庫の中のビールを含めたドリンクやスナック類は無料。きちんと翌日には補充された2本のローカルビールは、飲みきれずに持ち帰り。カカオの濃い4本のチョコレートは自分たちへのお土産として持ち帰り。スタッフのサービスは柔らかく、丁寧でありながらフレンドリー。確かに、お気楽妻ならずとも延泊したくなる。身体も気持ちも解れ過ぎるほどに、柔らかくなる。「やっぱりスカッシュ合宿も良いけど、こんなホテルが良いね」どうやらそれが妻の実感らしい。だとしたら、この夏の旅は大正解。前半は体育会系、後半はラグジュアリーな日々を過ごすという、実に良いバランス。「来年はどこに行こうか!」…それにしても、余りに気が早過ぎるお気楽な妻だった。

スカッシュ2人合宿「グランドハイアットバリ」

Bali1Bali25度目のバリだから観光はしない。というか、お気楽夫婦の“観光”は空港とホテルの間の車窓から街を眺めるだけ。観光スポットを訪ねることは稀だ。特に2017年夏の旅は、スカッシュラケットを抱えた合宿のような旅。スカッシュコートがあるということを評価して選んだのは、ヌサドゥアの「グランドハイアットバリ」。スモール&ラグジュアリーが選択基準のお気楽夫婦が普段なら決して訪れることのない巨大なホテル。屋外プールは7つもあり、ウォータースライダーで某国の家族連れが歓声を上げ、子供たちがプールサイドを走り回る、とても“カジュアルで活気溢れる”(笑)ホテルだ。

Bali3Bali4れど、そんなホテルで快適に過ごす裏技がある。「ベイクラブ」というホテルに併設されたフィットネス&ヘルスセンターが穴場なのだ。リゾートなのにコートコンディションが整ったスカッシュコートが2面、マシンジム、スタジオなどが完備。コート代は有料だけれど、ほぼ貸切状態。早めの朝食を済ませ、午前中はこのエリアを堪能する。撮影NGのスポーツクラブではないから、iPhoneで練習風景の動画を撮ったり、記念撮影をし放題。ジムのスタッフに次々に勝負を挑まれ、悉く粉砕(3戦全勝)して差し上げた。滞在期間中は毎日ジムを訪れ、スタッフとも顔なじみになった。まさに合宿。

Bali5Bali6場である理由のもう一つが、ジムに併設されている屋外プールだ。他のパブリックスペースにあるプールがどんなに混んでいても、この小さなプールにはいつも静寂がある。パラソルはプールサイドに4つほどあるのだけれど、いつも1組いるか、誰もいないかという平和な状態。スカッシュで汗を流し、シャワーを浴びてさっぱりした後に、このプールを独占できるのはかなりのゼータク。プールの底は鮮やかなブルー。周囲の緑と、南国の赤い花と、青い空、赤い瓦屋根がブループールに映えて美しい。聞こえるのは鳥の囀りだけ。これこそがパラダイスかと思える、夢の中にいるような眩しい風景だ。

Bali7Bali8ンチは大勢のゲストで賑わうプールサイドのバーで、フィッシュ&チップスとローカル(ビンタン)ビール。こんなメニューには適度な喧騒が似合う。ランチの後は部屋に戻り、ベランダやリビングルームで読書三昧。滞在中はずっと晴天が続き、程よく暑いけれど湿度は低く、ベランダの読書が快適だった。夏のヴァカンスに向けて貯めてあった本を慈しむように味わう。村上春樹の新作は、ハルキストをくすぐる作品だ。夕方はスパでバリニーズマッサージ。手頃な料金でリラックスできる、これまた至福の時間。スカッシュやジムで走って(アクティブレストで)解れた身体が、ダメ押し的に緩んでいく。

Bali9Bali10メ押しと言えば、グランドクラブのラウンジだ。巨大ホテルの大きなレストランではなく、こぢんまりとしたクラブラウンジにはバランスの取れた賑わいと落ち着きがある。決してメニューは豊富ではないけれど、朝食にはエッグステーションでメニューを選べるし、カクテルタイムにはスパークリングワインやビールが飲み放題。お気楽夫婦は朝夕の食事はラウンジで済ませ、夕食もレストランでの食事はしなかった。カクテルタイムの食事メニューは充実しているという程ではないものの、少食の2人には充分。お腹がやや物足りない分は、読書をしながら部屋でビールやワインを飲めばいい♫

Bali11Bali12テルに隣接したショッピングセンターには、食品や日用雑貨、お土産品が充実。ホテルの案内にも、部屋で飲む分には持ち込んでも構わないとある。そこでチェックイン早々に買い込んだビール、ワイン、おつまみがたっぷり揃い、部屋飲み体制は完璧。まさしく“合宿”だ。香港などと違い、食に大きな期待はなく、街を出歩くこともないから、ジムで汗を流し、プールでのんびり、昼からビール、読書、マッサージ、ラウンジでワンコシャンパン、という循環でホテル内だけで過ごす。夏のヴァカンス前半は、ジムでの時間を最優先する、まさしく2人合宿の楽しい日々だった。果たして後半は?

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