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友人夫妻が2年ほど滞在していた街、オクスフォード。ロンドンに行くならぜひ足を伸ばして訪ねてみたらどうかとアドバイスをもらった。ロンドンからコーチ(長距離バス)に乗りイギリスの田園風景を楽しみながら2時間弱、中世の街を思わせるような佇まい、オクスフォードの街は実に美しい街だった。カレッジの敷地には芝生のグランドや広大な庭が広がり、建物の配置もゆったりとして、空が広く感じられる。中心街の通りには大きなハンギング・フラワーが彩りを添える。カレッジにいた頃、友人も通ったという「The Bear」というパブが今でも当時と(たぶん)同じ顔をして営業していた。…もしかしたら、この街は時間の流れ方が少し緩やかなのかもしれない。
後世に残すべき人類の遺産が世界遺産なら、オクスフォードの街はお気楽夫婦の記憶に残すべき「記憶遺産」と呼べる街になった。
【快楽主義宣言より】
■「英仏の距離は ユーロスター」 2005年9月10日
■「記憶遺産 オクスフォードの風景」 2005年9月4日
■「ナツヤスミ終了!大人の新学期」 2005年8月31日
■「美味しいものは・・・食在英国」 2005年8月30日
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1978年、初めて訪れたパリの空は厚い雲に覆われていた。パリの2月は寒く、街に色彩が乏しく、モーリス・ユトリロの描く風景そのものだった。コートを着て、ポケットに入れた焼き栗を頬張りながらパリの街を歩く。ポケットに突っ込んだ手に焼き栗の温かさが嬉しかった。毎日、美術館を巡り、公園を歩き、街を彷徨った。そして歩き疲れるとカフェへ。そんなただ若さだけを持て余したようなパリの日々。その後、何度かパリを訪ねる機会があったが、いずれも年末。パリの空に青い印象は持てなかった。
そして2005年8月、ようやく待望のパリの青空を眺めることができた。夏のパリは今までの印象と全く違う街だった。コートを着ずに歩くパリ。爽快な気分で歩くチュイルリー庭園、リュクサンブール公園。若き日の憧れの街にもう一度惚れ直した旅だった。
【快楽主義宣言より】
■「英仏の距離は・・・ユーロスター」 2005年9月10日
■「ヴァンドーム広場の隠れ家ホテル」 2005年9月3日
■「洗濯広場のワインバー」 2005年8月28日
■「パリの冬、パリの夏 大人の卒業旅行」 2005年8月19日
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2006年夏、憧れのHideaway、ランカウイ島の隠れ家リゾート「ザ・ダタイ」を訪れた。このホテルへのチェック・インは、夜をお薦めする。お気楽夫婦も、事前に何度も何度も写真を眺めていた。だから、この二頭の木馬も、映像として情報として知ってはいた。それなのに、その風景を目にした瞬間、このホテルと恋に落ちた。
エントランス・ロビーを通り過ぎて、バーに向かう途中に蓮池がある。その池に浮かぶ2頭の姿を前に、心が浮き立たない人がいるだろうか。これからのヴァカンスの日々を期待させる、素晴らしい演出だ。チェック・インの手続きをするバーのソファから、エントランスを振り返る。輝く木馬、照明で作り物のように鮮やかに輝く植物が目に入る。ミントの香りがするウェット・タオルが供される。ふ~っ。昨日までの些事は全て忘れてしまう。さぁ、ヴァカンスの時間のはじまりだ。
【快楽主義宣言より】
■「居心地の良い場所」 2006年9月3日
■「憧憬の隠れ家ホテル」 2006年9月2日