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ビッグベンを眺めているとピーターパンやティンカーベルが飛んでいるのが見えそうな気持になるロンドンアイ(テムズ河沿いの大観覧車)景観的にはいかがなものかとロンドン・ブリッジ街並のアールが美しいリージェント・ストリートロンドンで食べた料理で美味しかったものは、チャイナタウンの中華料理とホテルの朝食だけだった。少ない経験で語るのはどうかとは思うが、相変わらずの食文化だ。ローストビーフで有名な店:鎌倉山の方が美味しいオクスフォードのホテル・ランドルフ。アフタヌーン・ティならここで、と友人夫妻に薦められた。そのアフタヌーンティ。この習慣自体がお気楽夫婦には無理な設定。昼食の後にこんなに食べられるはずもなく、昼食代わりにいただいた。味は、フツーに不味い。こちらよりもフォーシーズンズホテル椿山荘で召し上がることをお薦めする。ランドルフホテルのポップなトイレハンギングフラワーが並ぶオクスフォードの街。落ち着いた街並の佇まいに華やかさを添える。実に見事なハンギングフラワーの下を行くオクスフォードの裏通りそんな通りの一画に友人も通ったというバーがあったオクスフォードは大学の街。広々とした校庭に、この国の豊かさを感じる。案内板もお洒落に渡り廊下ハイドパークでのんびりとハイドパークにてハイドパークにてハロッズフォートナム&メイソンリバティウェストエンドの劇場「We will Rock you」上演中大英博物館にて:マミー(ミイラ)が大好きな妻

友人夫妻が2年ほど滞在していた街、オクスフォード。ロンドンに行くならぜひ足を伸ばして訪ねてみたらどうかとアドバイスをもらった。ロンドンからコーチ(長距離バス)に乗りイギリスの田園風景を楽しみながら2時間弱、中世の街を思わせるような佇まい、オクスフォードの街は実に美しい街だった。カレッジの敷地には芝生のグランドや広大な庭が広がり、建物の配置もゆったりとして、空が広く感じられる。中心街の通りには大きなハンギング・フラワーが彩りを添える。カレッジにいた頃、友人も通ったという「The Bear」というパブが今でも当時と(たぶん)同じ顔をして営業していた。…もしかしたら、この街は時間の流れ方が少し緩やかなのかもしれない。

後世に残すべき人類の遺産が世界遺産なら、オクスフォードの街はお気楽夫婦の記憶に残すべき「記憶遺産」と呼べる街になった。

【快楽主義宣言より】

「英仏の距離は ユーロスター」 2005年9月10日

「記憶遺産 オクスフォードの風景」 2005年9月4日

「ナツヤスミ終了!大人の新学期」 2005年8月31日

「美味しいものは・・・食在英国」 2005年8月30日

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ユーロスターでロンドンからパリへ何を食べても美味しくなかったロンドン、出国手続きを済ませ、ユーロスターに乗車した瞬間からパリだった。ワインを選び、美味しい食事にありつける到着したのは20時を過ぎたというのに青い空、オペラ座の夜ヴァンドーム広場の青空は、ただ眺めているだけで嬉しくなるほど。陰鬱な冬のパリのイメージは吹き飛んだ。工事中のカルティエ。工事現場でもお洒落な看板はお国柄。サクレ・クールは観光客でいっぱいお行儀良く記念撮影の観光客を待ち続ける子供たち生きてる?パフォーマーの前で佇む子供芸術家たちの溜り場だったシャンソニエ「ラパン・アジル」凱旋門を上り、サクレ・クールを望む屋上からの風景。登った甲斐がある瞬間だ。シャンゼリゼ大通りを臨む。パリの都市計画は実に素晴らしいと思わせる眺めだ。何度かパリを訪れても行く機会がないエッフェル塔。とは言え、一度はぜひ。同様に、バトームッシューも一度ぐらいは。ノートルダム大聖堂を臨む。ヨット遊びをする子供たち。何年も変わらない風景。30年前、初めてパリを訪れた際にも全く同じ風景に出会った。ラジコン式のヨットに変わっていないことが、実にフランスらしい。30年程前、この広場の近くに住んだ。毎日パンと惣菜を買ってホテルの部屋で食事を済ませ、パリの街をただひたすら歩いた。浅田次郎の『王妃の館』で有名になったヴォージュ広場まさしくここが王妃の館パリの街角は、こんな路上駐車の風景でさえ絵になってしまうイケメンのお兄さんに接客してもらい土産を買う妻の笑みショコラに囲まれて一生ここに住んでいたいと夢想している妻の笑みカフェ・ロトンドでパリは街に専門店がまだまだ残っている。総菜屋、八百屋、肉屋、パン屋、買物の楽しみも、店先をのぞく楽しみもたっぷりとある。パリ、最終日の夜。名残の夜

1978年、初めて訪れたパリの空は厚い雲に覆われていた。パリの2月は寒く、街に色彩が乏しく、モーリス・ユトリロの描く風景そのものだった。コートを着て、ポケットに入れた焼き栗を頬張りながらパリの街を歩く。ポケットに突っ込んだ手に焼き栗の温かさが嬉しかった。毎日、美術館を巡り、公園を歩き、街を彷徨った。そして歩き疲れるとカフェへ。そんなただ若さだけを持て余したようなパリの日々。その後、何度かパリを訪ねる機会があったが、いずれも年末。パリの空に青い印象は持てなかった。

そして2005年8月、ようやく待望のパリの青空を眺めることができた。夏のパリは今までの印象と全く違う街だった。コートを着ずに歩くパリ。爽快な気分で歩くチュイルリー庭園、リュクサンブール公園。若き日の憧れの街にもう一度惚れ直した旅だった。

【快楽主義宣言より】

「英仏の距離は・・・ユーロスター」 2005年9月10日

「ヴァンドーム広場の隠れ家ホテル」 2005年9月3日

「洗濯広場のワインバー」 2005年8月28日

「パリの冬、パリの夏 大人の卒業旅行」 2005年8月19日

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このホテルへのチェック・インは、夜をお薦めする。我々も、事前に何度も何度も、写真を眺めていた。だから、この二頭の木馬も、映像として、情報として知ってはいた。なのに、改めて恋に落ちた。エントランス・ロビーを通り過ぎて、バーに向かう途中に蓮池がある。その池に浮かぶ2頭の姿を前に、心が浮き立たない人がいるだろうか。これからのヴァカンスの日々を期待させる、素晴らしい演出だ。チェック・インの手続きをするバーのソファから、エントランスを振り返る。輝く木馬、照明で作り物のように鮮やかに輝く植物が目に入る。ミントの香りがするウェット・タオル(おしぼり)が出される。ふ~っ。昨日までの些事は全て忘れてしまう。チェック・インの後、カートに乗ってヴィラへ。小さなエントランスから、ドアを開けるとすぐにベッドルーム&リビングルーム。ダウンライトをふんだんに使った落ち着いた照明の演出が旅心をくすぐる。高い天井。シーリングファンがのんびり回る。リゾート生活の基本は“読書”と“ビール”(シャンパンに置き換えても可)。本を読む居心地が良い場所があることが、良いリゾートの条件となる。このヴィラは第一印象で合格。実際、ダブルベッドほどの大きさがあるこのカウチは、実に読書をする絶好のスペースだった。リビングルームから大きな扉の向こうに続くバスルームを望む。大型の液晶テレビもこぢんまりとした大きさに見える。ともかく、ゆったり。それにしても、このバスルームの広さと言ったら・・・。背中合わせに二つの洗面ボウルが置かれている。背中合わせと言っても、その距離は2m以上。部屋の中央には湯上りに“ひと休み”できる布張りのベンチが置いてある。天井も高く、やはりシーリングファンがのんびり回っている。大きな窓の下に、大きなバスタブ。なのに広いバスルームは、ちょっとしたリビングルームほどの大きさだから、部屋の隅にちょこんと置かれている風情。夜はダウンライトの下のんびりと、朝は日の光の下でさっぱりと、何度もバスタイムを楽しんだ。ホテルのインテリアは、マレーシア風+タイ風のエイジアン・テーストで、まったり落ち着く上に、細部のデザインはきりっと洗練されている。バスタブの水栓も、おしゃれ。だけど、“HOT”“COLD”の表示もなく、左右のひねりもわかりにくく、実に使いにくい。少なくともユニバーサル・デザインではない。チェック・インの際にバーから見下ろした「ダイニングルーム」をプールサイドから眺める。光の演出が実に素晴らしい。まだ一杯も飲んでいないのに、この風景に、もう酔わされている。一夜明けて、翌日の朝。前夜と同じ風景、なのに全く違うホテルの顔が現れる。夜の演出の種明かしをされた気分。(前夜に初めて出会った美しい女性が、翌朝目覚めたらベッドの隣に“すっぴん”で横たわっていたように・・・あぁ、あくまでも“例え”として、です)なのに、“甘い夢の魔術”は解けない。それどころか、もっと惚れ込んでしまうことに。朝食にシャンパンを飲んで許される場所。それが、ダタイ。 (私の場合は、妻から許されるという意味だが) フレッシュ・オレンジ・ジュースを自分で軽くスクィーズして「ミモザ」を作る。 そんな風に、至福の朝食が始まる。色とりどりのピッチャーの中身は、フレッシュ・ジュース。 決して多くない部屋数だから、朝食のビュフェをメニュー豊富に提供するためには、 このように小さな容量でサーブする必要がある。新鮮で美味しく、美しい。パンの種類も豊富。日替わり。長期滞在にも飽きさせない工夫。 パン好きの妻は、目を輝かせながら毎朝違う種類のパンを選んでいた。南の島の朝食の魅力のひとつは、フルーツの瑞々しさ。 フレッシュな何種類ものフルーツは、目も楽しませる。クラッカーと、ブドウと、スモークサーモン、ブルーチーズと・・・。 もう、これは朝から幸福な幸福な時間。 “アル中”ということばが頭をよぎり、躊躇したことも事実。 美味いものとは、好きなものとは、正面から堂々とぶつかるべし。 それが人生訓。・・・たいした人生じゃないなぁ。妻の好物のひとつ。ワッフルを目の前で焼かれると、立ち止まってしまう性癖を持つ。 そしてワッフルの上に何をかけようかと毎回しばし悩み、 ハニー、メープル・シロップ、アップル・ジャムと数種類をすこしづつ皿に載せる。 大いに食欲はあるが、小さな胃袋しか持たないことを悔やむ時間らしい。エアコンの利いた大きなガラス窓がある明るい室内での食事も良いが、 爽やかな風が流れるプールサイドのテーブルで食事をしたいと思っても、 食べはじめると汗が流れる出す「Mr.新陳代謝」の私にはとても無理。フロントの前にある大きな蓮池。大きなブロンズのカエルが池に飛び込もうとして身構えている。蔦の絡む石垣の横に、こんな絵になる案内プレートが。こちらは本物の、蓮の葉の上で悟りを開こうとしているカエル。タオルスタッフの笑顔と白い歯が眩しい大人のリゾートのホテルにあるのは、眺めるためのプール。ほとんど誰も泳がない。 プールサイドで本を読み、身体を焼き、たまに火照った身体を冷ますためにある。そして、適度な隣との距離が、大人のカップル同士の小さなテリトリーを分け、 二人だけの空間を作る。それぞれに濃密な空気が流れる。プールに映る夕日、ダタイ最終日の夕暮れ

2006年夏、憧れのHideaway、ランカウイ島の隠れ家リゾート「ザ・ダタイ」を訪れた。このホテルへのチェック・インは、夜をお薦めする。お気楽夫婦も、事前に何度も何度も写真を眺めていた。だから、この二頭の木馬も、映像として情報として知ってはいた。それなのに、その風景を目にした瞬間、このホテルと恋に落ちた。

エントランス・ロビーを通り過ぎて、バーに向かう途中に蓮池がある。その池に浮かぶ2頭の姿を前に、心が浮き立たない人がいるだろうか。これからのヴァカンスの日々を期待させる、素晴らしい演出だ。チェック・インの手続きをするバーのソファから、エントランスを振り返る。輝く木馬、照明で作り物のように鮮やかに輝く植物が目に入る。ミントの香りがするウェット・タオルが供される。ふ~っ。昨日までの些事は全て忘れてしまう。さぁ、ヴァカンスの時間のはじまりだ。

【快楽主義宣言より】

「居心地の良い場所」 2006年9月3日

「憧憬の隠れ家ホテル」 2006年9月2日