年に一度のお楽しみ?「京王百貨店の駅弁大会」

chirashiに一度しか行かないけれど、年に一度は必ず向う場所がある。新宿駅西口、京王百貨店。沿線に住む住民としては、日常的に使いたいところ。けれど、この店のターゲットとなる年齢層は圧倒的に高い。2004年の改装の際も、徹底した高齢者対策を行った。アッパーのブランドショップを撤去し、ウォーキングシューズ、帽子など中高年向けの商品を取り揃えた。お気楽夫婦がお世話になるにはまだ早い。そんな2人が年明け早々に楽しみにしているイベントが、「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」数えて46回と言う京王百貨店が誇る大人気の催事だ。何しろ毎年初日にはTVの中継が入る。バイヤーの仕入エピソード、人気駅弁同士の売上競争、初日の売上など、各局の番組がいろいろなエピソードを取り上げる。他の季節はほとんど話題にならないこの地味な百貨店が、日本中の耳目を集める“ハレ”の2週間。

Ekiben年2人が選んだのは、九州と東北の2種類。私のチョイスは大好物である鮎をメインに据えた「鮎屋の極薦」1,100円。鮎の甘露煮と、天草大王という地鶏のダブルキャスト弁当。何年か前に食べた九州地区での人気駅弁「鮎屋三代」の姉妹版の新作らしい。毎年話題になるチラシの巻頭を飾る“対決シリーズ”として、東北新幹線と九州新幹線の延伸を記念した新作駅弁対決の熊本代表。鮎屋三代で使っているサイズより小振りの鮎。相変わらず美味しいけれどやや迫力不足。地鶏とのバランスも今ひとつ。「何しろダンドリが悪かったよね」実演で制作していた緊張感のないスタッフを思い出し、妻が憤慨。彼女が最優先するのは効率、ダンドリ。実演の状況そのままに具材の配置も締まらない。それぞれの具材が美味しいだけに残念。

Roastbeafgokusenれに対し、妻が選んだのは彼女が大好きなローストビーフが主役の岩手県一関駅「前沢牛ローストビーフ肉巻にぎり寿司」1,250円。2種類の部位のローストビーフをひとつは海苔を巻き、もうひとつはワサビを乗せたにぎり寿司。どちらもタレを上から掛ける。駅弁の箱のままでも良いけれど、皿に盛り付けると豪華。ひと口ぱくり。うっ!旨いっ!これは絶品。前沢牛の香りと旨味が冷たいご飯とも絶妙に合う不思議。ワサビも味のアクセントとして効果的。対決シリーズと並ぶ“女将さん奮闘記”シリーズとして掲載されている逸品だけのことはある。ということで、お気楽夫婦の弁当対決は妻の勝利。…って、対決してたんだ。

takarajimaに1回でも足を運ばせるイベントがあるってことは、売上増の効果あるよね」と妻。そう言えば、PASMO定期券と系列店でのクレジットカード利用だけで年に千円程度のポイントが貯まっていることもあり、弁当と商品券を片手に京王百貨店でお買物。妻は沖縄物産を扱う「沖縄宝島にらい」というお気に入りのコーナーで、黒糖ピーナッツやら沖縄ソバのカップ麺やらを嬉々として買込んでいた。けれど、沿線住民の囲い込みの手段として系列スーパーや書店などでポイントが貯まる!という作戦は、お気楽夫婦には効果不十分。駅弁大会以外にも百貨店に行きたくなる“きっかけ”を提示してもらえなければ。「あと20年もしたら、京王百貨店に毎日通うようになったりしてね」うぅ〜む。京王百貨店の来店者の70%以上は50代以上の世代が占めるという。毎年1回の駅弁大会通いから、毎日のように京王百貨店に通う…お気楽夫婦にそんな日は来るのか?

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