はるよこい♡ 日本の春「さくらSONGS」

SAKURA NakameguroSAKURA Jiyugaoka島県に三春町という美しい名前の町がある。諸説あるものの、梅、桃、桜が一度に咲くことから“三つの春”、三春と呼ばれたという。学生時代、三春町出身の先輩にその話を初めて聞いた時、花が咲き乱れる桃源郷のような町をイメージし、いつか花の咲く季節に訪ねてみたいと憧れた。その三春町には日本三大桜に数えられる「滝桜」という巨木がある。今年も4月15日に開花し、震災の影響もなく来週見頃を迎えるという。同じ福島に花見山公園という花の名所がある。個人の土地を無料で開放した桜、レンギョウ、モクレンなどが同時に見られる公園で、毎年今頃に各TV局が競って中継をしていた。残念ながら今年は出店などは行わなず、積極的な観光客の受入は行わないらしい。

SAKURA KinutaSAKURA Kinutakoen年、桜前線の北上に合わせて旅する人々がいる。多くは仕事を辞められた後のご夫婦だったり、友人同士だったり。花見山公園、三春の滝桜、花巻温泉の桜、城下町角館の桜、GWに満開を迎える弘前公園のさくらまつり、 函館五稜郭の桜まで、東北から北海道にかけ各地の桜の名所を巡る旅。それぞれの地元自慢のサクラの風景を撮り、のんびりと温泉に入り、地元の名物を食べ、ゆっくりと北に向う。花の時期に合わせ、花の名所を旅するゼータクは会社勤めの身ではなかなか実現できず、引退を心待ちにして…という方が多いに違いない。実は私もそのひとり。いつかお気楽妻と一緒に、そんなプランを実現できたらと思っている。

SAKURA Rokakoenには日本人を惹きつける不思議な魅力がある。歌舞伎の「義経千本桜」、小説では(読んだことがなくても皆が知っている)坂口安吾の「桜の森の満開の下」、 西行の「願わくは 花のもとにて 春死なむ その如月の 望月のころ」という歌など多様な領域で題材にされている。音楽の世界でも2000年の福山雅治「桜坂」の大ヒット以降、毎年桜にまつわるヒット曲が生まれた。2003年は森山直太朗「さくら(独唱)」、2004年河口恭吾の「桜」、2005年にはケイツメイシの「さくら」とコブクロの「桜」、2006年いきものがかり「SAKURA」、2007年YUIの「CHE.R.RY」、2009年レミオロメン「Sakura」、そして今年はAKB48の「桜の木になろう」など枚挙に暇がない。サクラの歌といえば?という問いに、人によってそれぞれの記憶に結びついたいろいろな答えが返ってくるだろう。

SAKURA KyotoSAKURA Kamogawa気楽妻のサクラの歌は何かと聞いたところ「桜坂!それに、PVに髪の長いキレーな女の子の出てくるやつ」と即答。彼女はどうやら福山雅治とケツメイシのサクラがお気に入りらしい。サクラの花に結びついた記憶は、人によってただ楽しかったり、ほろ苦かったり、甘酸っぱかったり。そして、海外で日本の歌で知っている曲は?とTV番組などでインタビューすると「さぁくぅらぁ、さぁくぅら〜」とぎこちなく歌いながら答える人が多い。ワシントンに贈られたポトマック河畔の桜が象徴するように、日本という国のイメージに桜が結びついている。日本の、日本の春のイメージは桜。全国各地それぞれ自慢の桜を、心から楽しめる日が来ることを祈りたい。

よこい」という童謡がある。「はるよこい  はやくこい  あるきはじめた  みいちゃんが  …  おんもにでたいと  まっている」日本の春よ来い!早く来い!

〜あっ、春よ来いって……そっちの方ねぇ」ユーミン好きの妻が呟いた。

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