ミッドタウンで、ご近所で「誰かが誰かのサンタクロース」

ミッドタウンツリーミッドタウンイルミネーションリスマスシーズンと言えば、クリスマスツリーとイルミネーション。イルミネーションの名所と言えば、かつては表参道が代表格だった。しかし、近隣住民の反対、環境問題等で1999年に中止になった。そして今冬、街路樹に優しいLEDの採用により、表参道のイルミネーションが11年ぶりに復活した。消費電力も圧倒的に少ないLEDという錦の御旗を掲げ、汐留、赤坂サカスなど、各地に新たなイルミネーションスポットが出現している。全国的にも札幌「ホワイトイルミネーション」、仙台「光のページェント」、大阪「光のルネサンス」、神戸「ルミナリエ」など大規模なイベントが目白押し。間違いなく日本人はイルミネーション好き民族。

サンタツリーサンタたち事が早く終わりそうだから、イルミネーションを観に行かない♫」妻からメールが届いた。そこで、サクサクと仕事を切り上げ、東京ミッドタウンへ。今年2回目のクリスマスシーズンを迎える東京ミッドタウンでは、70万個のLEDを使ったクリスマス・イルミネーションを中心としたイベントを行っている。桧町公園の芝生広場では「スターライト・ガーデン」と称して青い銀河を星が流れるイベントが、さくら通り沿いには「シャンゼリゼ・イルミネーション」というシャンパングラスを模した演出が行われている。「凄ぉい♪美しいねぇ」LEDの銀河と流星を眺めながら妻が溜息を漏らす。

ベーカーバウンスDEAN&DELUCA年は食事しながら、奇麗だけどなんだか寒そうだねぇって建物の中から眺めたよね」去年のクリスマスはイルミネーションを観ながらSILINで食事。しかし、この幻想的な風景は、青いLEDの銀河の中に入り込んでこそ堪能できるというもの。来て良かったね。「それにしても、今年は残念だねぇ」と妻。友人たちと今年もSILINでクリスマスの食事会を予定しているものの、全員のスケジュールが合ったのは、前日でイルミネーションが終わってしまうという日程。今回の訪問は友人たちのためにイルミネーションの画像を記録し、見てもらうためでもある。ささやかな友人たちへのプレゼント。

烏山ツリー烏山イルミネーションの日は、待ち合わせのDEAN & DELUCAでキッシュとワイン、夕食はベーカーバウンスでハンバーガーとビール。食事よりも友人たちのためのイルミネーション取材優先。2009東京ミッドタウンのクリスマスのテーマは、「誰かが誰かのサンタクロース」。ガレリアのエントランスのツリーシャワーには、サンタクロース・ツリーという企画。遠目には赤く輝くツリー。近くに寄ると小さなサンタたちが、いろいろな表情でツリーを形作っている。「なんだか暖かいツリーだね」眺める妻の眼差しも優しい。「彼らとも一緒に見たかったなぁ」だからこそ、せめてもの撮影。せめてものブログの記事掲載。情報だけでも共有しよう。

れに、ご近所の友人夫妻とは、地元の寿司屋に行った後に、地元商店街のイルミネーションも一緒に楽しめる。小さな街の、小さなイルミネーション。地産地消ならぬ地食地賞。それもまた良し。ということで、1日早いけれど、皆さまにも、Merry Christmas !

ご近所鮨屋常連化計画「鮨いち伍 & 鮨あらい」千歳烏山

いち伍看板タイ気楽夫婦は困っていた。御用達の新宿髙島屋の鮨源山本さんという馴染みの板さんがいなくなり、鮨と言えばこの店、という店がなくなってしまったのだ。それから3年。もちろん鮨を断っていた訳ではない。あちこちの有名店や、評判の店など、ここと思う店には何度か訪れてみた。けれど、お気楽夫婦にフィットする店に出会うことはできなかった。何もゼータクを言っている訳ではない。2人が望む店は、季節毎のネタが豊富で、板さんとの距離は近からず遠からず、他の客と必要以上に絡まずに済み、リラックスして食べることができて、味と価格のバランスが良い店。あ、ゼータクかも。

イワシサバんなある日、ご近所に気になる2軒の寿司屋を発見した。美味しい店が増えている通称「八間通り」沿い。これは行かねばと、さっそく2つの店を立て続けに訪れた。まずは今年の4月に開店したばかりという「鮨いち伍」へ。入口横に丸い穴を穿つ独特の風貌、白いのれんが清々しい。店を入ると白木の低めのカウンタ。ガラス扉のネタ箱が2つ。それも客の前に持ち運ぶことができる箱。ほほぉオサレ。空腹の2人、すぐに握ってもらうことに。白身は何がありますか。「鯛ですね。昆布締めと、煮切り、漬けでご用意してます」ほほぉ×2、びびっときた2人。それ、一貫づつ、3種類ください。

イカエビく輝く盛り板の上に、3つの味の鯛の握りがタイミング良く乗せられる。う、旨いっ!「凄いっ!美味しいねぇ♪」昆布締め好きの妻が歓喜にむせぶ。光り物は?「鰯とシメ鯖です」じゃあ、それください。うぅ、旨い。次は赤身、中トロ、大トロください。煮切りで輝くマグロたちが、がつ〜んと旨い。その後もイカは丁寧に包丁が入れられ、車海老の踊りは、その場で茹でられる。良いネタ、良い仕事。「それにしても静かだね」BGMはなし。小さな店のため客の会話も少ない。まだ若いご主人も最小限の会話しか返さない。店の空気がやや重い。「でも幸せに美味しい♫」と妻はご満悦。

あらい看板カラスミ1軒目の店で調子に乗ったお気楽夫婦。翌週末、2軒目の店を訪問。やはり開店したばかりの「鮨あらい」。白木のカウンタ、ネタのケースが目の前にないのは「いち伍」同様。お酒を選びながらカウンタの中のご主人を眺めると何か仕込み中。おぉ、大好物のカラスミだぁ。まずは、カラスミください。ざっくりと切られた黄金色に輝くカラスミ大根をつまみに、きりりと冷えた日本酒をちびり。この店も良い感じのスタートだ。続いて握り。カワハギの握りに肝を添えて。ふんふん、冬の味。旨い。飾り包丁を入れたコハダもなかなか美しい。BGMが柔らかく流れ、適度な込み具合の店内は良い雰囲気。

カワハギあらいのコハダこに独りの客がやって来る。お気楽夫婦同様に初めてらしく、ご主人と盛んにことばを交わしながら食べる。聞かずとも耳に入る会話。「大間のマグロが…」「食楽の最新号の鮨特集で…」という声が聞こえてくる。ふぅ〜ん、天然の生マグロで取材されたんだ。ウチも食べなきゃ。ということで、さっそく中トロをオーダー。うん、確かに美味しい。「いやぁ、この周辺の美味しい鮨屋を探していたんですよ。感激だなぁ。やっと見つけました」と声を挙げる独り客。気持は良く分かる。ここにもお気楽夫婦と同様の計画を持っていた人がいた。けれど、大袈裟なリアクションが微妙だなぁ。

足の夕餉を終え店を出た2人。さっそく次の作戦を検討する。「誰かを誘って食べに行きたいと思うのは、どっちの店かなぁ?」どちらも美味しいけれど、1度だけの訪問では満足できる居心地の良さは得られない。まずはどちらかの店を選び、ご近所の友人夫妻と一緒に訪問するところから始めよう。ご近所鮨屋の常連化計画。お店に通い、自分たちにとって居心地の良い店にする道程は、まだまだ長い。

■食いしん坊夫婦の御用達 鮨いち伍 訪問記

忘年会はパリで!「ノリエット & プティ リュタン」下高井戸

ノリエット看板ノリエット店先田谷にはスイーツの名店が散在する。下高井戸「ノリエット」もそのひとつ。この夏、烏山スイーツ巡りを敢行したスカッシュ仲間の役員秘書の「行ってみたぁい♪」という声に応え、ある週末に下高井戸に向かった。お気楽夫婦と秘書嬢、3人だけの忘年会。ノリエットでスイーツを味わい、ノリエット経営のビストロ「プティ リュタン」で食事という豪華コース。スカッシュのレッスンの後、世田谷線で店に向かう。世田谷線は初めてという秘書嬢のテンションを抑えつつ。下高井戸駅から世田谷線の踏切を渡ってすぐ、2階には「ポサダ デル ソル」があるビルの1階。可愛い看板が迎えてくれる。

ノリエット店内ノリエットオペラぁ〜素敵ぃ♪どれもきれいで美味しそう♫」スイーツ好きの秘書嬢の瞳に星が輝く。フランスそのままの雰囲気の店内。BGMはフランス語のラジオ放送。休日の夕方というのに客足は途切れず、イートインのコーナーは満席。店頭(屋外)のテーブルに座り、いざスイーツ選び。妻と秘書嬢は麗しのプティガトーとコーヒー、アル中の私は発泡ワインとキッシュをオーダー。選ぶ内に店内の席が空き、窓際の席に移動。「うぇ〜ん、美味しぃ♫」それぞれを分け合いご満悦。「お土産もたくさん買っちゃった♪」ショコラやドゥミセックなどの戦利品を嬉しそうに披露する秘書嬢。実に満足げ。

プティラタン看板ハモン土産を抱え下高井戸の街を歩く3人。この街は「おふろ」「蜜月」「まきたや」などの美味しい店が軒を連ねるお気楽夫婦お気に入りの街。「フレンチ食堂 ル プチリュタン」と書かれた小さな看板を目印に本屋の2階に上がる。こぢんまりとした、いかにもパリの裏通りにありそうなビストロの面構え。明るい赤のバックシート、その上に横長の大きな鏡。小さな店を窮屈に感じさせない造り。カウンタの向こうに厨房。落ち着いた良い雰囲気の店だ。まずはワインとビール、発泡水で乾杯。小さな器にアミューズが載ってやってくる。ふんふん、旨い。ハモンセラーノなどの盛り合せでワインをちびり。

パテドカンパーニュあんこうテ ド カンパーニュがあるよ♫ノリエットで売っていたのと同じかなぁ。買おうかと思ったんだ」と秘書嬢。「こちらで作ったものをお店で販売しております」とスタッフ。なるほど、じゃあとすかさずオーダー。実にジューシーで美味しい田舎風パテだ。パンと良く合う合う。「うん、確かに美味しいね」パン好きの妻もご満悦。「このレバーペーストも絶品だね♪」美味しいですねとスタッフに声を掛ける。「ありがとうございます。ペーストの中にフォアグラが入っております」ふぇ、それはゼータク。濃厚で上品な味。思わずパンをお代わり。皮がかりかり、中がしっとりとした妻好みのパン。

プティリュタン鴨のコンフィデザートインはアンコウのグリル、鴨のコンフィ。一皿づつオーダーし、3人でシェア。この店はフレンチなのにシェアするのもOKというのが嬉しい店。なにしろ一皿の料理はボリュームたっぷり。「デザートから始まって順番が逆だったけど、もうお腹いっぱい」満足げな妻と秘書嬢。コーヒーをお願いすると可愛いマカロンが付いてくる。アル中の私はカルヴァドス。すっかり満腹な3人、ゆったりとした気分で一年を振り返る。「いろんなことがあったなぁ」と秘書嬢。「いろんなものを食べたなぁ」と妻。今年も楽しかったね、お世話になりましたと改まる3人。しみじみするにはまだ早いけれど。

ょっと早めの忘年会。美味しいものを食べていたらご機嫌なお気楽仲間。大勢で楽しむ忘年会も良いけれど、こぢんまりと、パリの気分を味わい、じっくり語るプティ忘年会もまた楽し。

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SINCE 1.May 2005