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お気楽夫婦の“南の島滞在計画”は、アイランド・リゾートと東南アジアのシティ・リゾートの組合せを常とする。東京での生活からリゾートに向かうプロローグとなる事前滞在。あるいはリゾート滞在で緩み切った身体を、都市滞在で少しだけ戻し東京に戻る。帰路の滞在はリゾートの余韻を残しつつ、仕事に戻るリハビリもする必要がある。だからこそ、どちらもホテル選びは重要。2001年夏、ビンタン島を往復する起点とした都市はシンガポール。事前の調査の結果、リゾート滞在前に宿泊するホテルはリッツ・カールトン ミレニア シンガポールを選んだ。
マリーナ地区に聳える高層ホテル。事前調査でポイントが高かったのが、部屋からの眺望。特に大きな窓の付いたバスルームに惹かれたお気楽夫婦。実際に訪ねて、その期待以上の眺望に感激。カランベイ側のビューを部屋から楽しむだけではなく、マリーナベイ(シティ側)の眺望がエレベータホールから楽しめる。広々としたプールやジャグジーなどの施設も充実。廊下を通る人の声が室内に良く聞こえるのはご愛嬌。ゼータクな眺望を味わうだけでも滞在する価値がある。
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ある夏、美しい海をどうしても一緒に見たくなった。もちろん妻と一緒に。そこで選んだのは、かつて仕事で訪ねた石垣島、川平湾。選んだホテルはClub Med KABIRA、そして二期倶楽部が運営するオーベルジュ川平だった。小さなエントランスを抜けると、窓の向こうに青。世界中どの海を訪ねても、この美しさ、透明度には敵わない。そう思わせる川平湾が目の前。ホテル自体が川平湾に浮かんでいるような風景。案内されたデラックス・ツインルームはその川平湾を望むコーナールーム。川平湾を視界の隅に置きながら本を読む。風景に物語が溶けて行く。決して豪華な施設ではないけれど、手作りの感覚も残る温かい施設。地元の食材をベースにした美味しい料理も忘れられない。そして深夜、建物の屋上で降る星を眺める。さらに早朝、明けて行く空を眺める。近くの高嶺醸造所(泡盛:於茂登の醸造所)、川平公園茶屋と共に長く記憶に残る風景になった。
*2010年都市計画(公園整備)のために退去命令〜閉館 残念!
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公共施設をこんなに豪華に造ること自体、採算性を考えていなかったとも言える。特に、スパ施設に関しては国内でもトップクラスだろう。バーデゾーンと呼ぶ総合スパ施設。室内プール、屋内外に天然温泉水を使った11種類のスパ、ドライサウナ、ミストサウナなどがある。それ以外にも天然温泉大浴場、岩盤浴、エステティックサロン、バドミントンや卓球、バスケットボールまでできる体育館、ボーリング場まである。雇用・能力開発機構(旧:雇用促進事業団)…これがこの施設を建てた厚労省が管轄する独立行政法人の名前。そして、それを世界的に有名な姉妹の一族の傘下ホテルになった。プレオープンのタイミングで訪れたお気楽夫婦。つい批判的な記事を書いてしまった。けれど、経済的に成立するなら、有効活用すべき良い施設であることは間違いない。再度訪れることがあるかどうかは別にして(車を持たない2人とって、アクセスが余りに悪いのだ)再評価したい宿である。実際、バドミントンは楽しかったし、スパ施設は快適だったのだから。
ということで、2012年に再訪。すっかりオペレーションは安定し、部屋の内装も整い、豪華巨大ホテルとして営業していた。ハード面(施設)は元々充実していたのだから、ソフト面(サービス)が改善されれば良いホテルになるはず。さらなるソフト面での充実を期待したい。
■快楽主義宣言へ *ヒルトン小田原リゾート&スパ 滞在記
・「3組の夫婦とワンちゃんと」 2012年6月10日
・「再生の宿」小田原ヒルトン」2005年6月9日