アルファリゾート トマム 〈北海道・トマム〉

リゾート(スパ・温泉)

  • ★★ :巨大なスパハウス&快適なスキーリゾート
  • 住所:北海道勇払郡占冠村中トマム
  • TEL:0167-58-1111
  • URL:http://www.snowtomamu.jp/summer/
  • 宿泊:1997年2月

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トマム部屋付きジャグジートマムスパレストランに向う通路

数年前までは典型的なバブルの遺産だった。1980年代に開発が始まり、リゾート法による重点整備地区第1号に指定された巨大リゾート。広大なスキー場とゴルフ場、スパ施設、会員向けコンドミニアム、ホテルなどが次々に建設され、JRとの連携で専用リゾート列車が走った。北海道の山中に高層ビルが何棟もそびえ立つ様は、まさしくバブルの塔だった。そしてバブル崩壊後、会員権販売が不振に陥り、1998年に経営破綻。その後も紆余曲折があり、現在は“ホテル再生の神様”星野佳路率いる星野リゾートにより運営されているアルファリゾート。お気楽夫婦が訪れたのは、1997年の経営不振が周知の事実となった頃。なくなる前に行っておこう!という軽いノリだった。

ところが、行ってみたら驚いた。その雪質の良さ、施設の広大さは想像以上だった。日本には存在しなかったスケールの大きさは、ワクワク感を超え、現実感がなくなってしまう規模。まるで異空間に迷い込んだようだった。宿泊したのはガレリア・スイート。全室スイートルームの高層ホテルという発想自体がバブリー。お気楽夫婦が宿泊した部屋は、ジャグジーとサウナ付きの100㎡以上の専有面積。滞在中に一度も使わないベッドルームもあるゼータク(ムダ?)な間取り。一部施設は既に一時使用中止しており、寂しさはあるものの、スパやレストランなどの施設も充分楽しめた。抜群の雪質、広大なゲレンデ、カービングスキーの機能とで、何倍もスキーが上手くなった(気がした)。また行こう!そう思わせるリゾートだった。

それから10年余り。スキーの熱が冷め、ゴルフをやらないお気楽夫婦。再訪は叶わず。いつか、お気楽夫婦に真の意味でゆとりができ、滞在型のリゾートを楽しめるようになった時に、訪れる日が来ることを楽しみにしている。…星野リゾートさん、それまでよろしくお願いします。

*現在は「星野リゾート トマム」

フォーシーズンズ ホテル上海

SHANGHAI/上海

  •  :ただ泊まっただけでお気に入り評価できず
  • 住所:500 Weihai Road , Shanghai 200041 , China
  • TEL:86-21-6256-8888
  • URL:http://www.fourseasons.com/jp/shanghai/
  • 宿泊:2002年10月

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Four Seasons Hotel ShanghaiMoulin RougeMoulin Rouge2Sightseeing

2010年に上海で万博が開催された。2002年に上海を何度か訪れた際に、一緒に仕事をした上海の方に「ぜひ万博の際にはまた来てください」と言われ、ぜひと答えた。そして、まだまだ先のことだと油断していたら、あっという間に8年が経った。結局万博には行けなかったというよりも、行く気持が余り湧かなかった。8年の間に、中国と日本の関係が変わってしまったように、上海に対するお気楽夫婦の思いも変わってしまった。

2002年の秋、仕事でお世話になった方々へ妻を紹介し、お礼の食事にご招待し、郊外まで観光に連れて行っていただき、『ムーランルージュ』という公演を観て…というハードスケジュール。2ヶ月かけて仕事をした成果である観劇と、毎晩遊び歩いた成果としての上海市内観光を2日間でこなした。つまり、楽しみにしていたフォーシーズンズホテルでのゆったりとした滞在は叶わず、ただ眠っただけ。あぁ、もったいない。けれど、いつでもまた上海に行けると思っていた。また宿泊すればいいや、ぐらいの気持。それから8年余り、再訪は実現していない。

ザ リッツカールトン ボストン(当時)

BOSTON/ボストン

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Boston1Boston2

そのホテルに宿泊したかったのは、そのホテルのバーで「サミュエル・アダムス」というビールが飲みたかったから。ロバート・B・パーカーの書く探偵小説シリーズの主人公である私立探偵スペンサーが、そのホテルのバーで通りを眺めながら飲むビールは、サミュエル・アダムス。そして、そのホテルの名前は、リッツカールトン。夏にはスワンボートが浮かぶボストン パブリックガーデンに面し、アーリントン通り沿いにあるリッツ。1927年に創業したというアメリカで最初のリッツ…でなければいけなかった。お気楽夫婦がそんな思いでボストンを訪ねた1999年の夏、そこにはスペンサーの(そして、パーカーの)愛したバーが、物語の中に登場するままの姿で存在した。チャールズ川に遊ぶヨット、川辺を散策する学生たち。スペンサーの探偵事務所がある場所を訪ね、街に登場人物たちの気配を感じることができた。今思えば、幸運な旅だった。

2002年に始まった大改修を経て、2007年、そのホテルはインドの財閥グループであるタタに買収され、ザ・タージという名前のホテルになった。タタグループにリッツの名前は譲らず、リッツは同じボストンにザ・リッツカールトン・ボストンコモン(2001年オープン)として残った。そして、2010年ロバート・B・パーカーが亡くなり、スペンサーが愛したリッツのバーは、パーカーの描いた物語と、お気楽夫婦をはじめとした多くの読者の記憶の中に残ることになった。

■快楽主義宣言より 「ボストンのビール」2005年5月4日 ボストン滞在記

:あくまで個人の嗜好・お気に入りの度合いです