上海蟹の季節がやって来た!「萬来軒」千歳烏山

Oyster年9月に入るとお気楽妻がそわそわし出す。そんな妻に促され、いつもの仲間たちに招集をかける。集まるのはいつもの中華料理店、千歳烏山の萬来軒。わざわざ大勢で秋に集まる目的は、妻の大好物のひとつ、上海ガニ。中国では大閘蟹(ダージャーシエ)と呼ばれるモクズガニの一種。その上海ガニの旬は秋。九円十尖と言われ、9月には腹が丸いメスガニが美味しく、10月には腹の尖ったオスが美味しいという意味。ちなみに旧暦でのことだから、内子の詰まったメスガニの旬は10月頃、蟹ミソが美味しいオスガニは11月ということになる。

Chiken来軒はお気楽夫婦の馴染みの四川料理店。店の外観はご近所の中華定食屋の風情。けれど侮ってはいけない。この店のおじちゃんは、日本における四川料理の第一人者であった陳建民に師事。烏山で店を始めて30年以上になる隠れた名店だ。テーブルは4つ半。20人入れば立錐の余地なしの小さな店。圧倒的に顔馴染みの客が多く、週末は予約で一杯のこともある。ここに通い始めて四半世紀。店のテーブルでお絵描きをしていた息子さんは、大学を卒業して就職。跡は継がない。そんな一代限りの名店に、今年も仲間と一緒に集まった。

ShanghaiHairyCrabしぶりぃ〜っ♬」「元気そうだねぇ♡」集まったのは、残念ながら急遽欠席となってしまったご近所に住む友人夫婦を除き、いつものメンバー3組6人。メインの上海ガニの前に牡蛎と銀杏の甘辛炒め、鶏の唐辛子炒めなどの四川料理とビールでテンションを上げる。ん、んまぁ〜いっ!余りの辛さに汗をかきつつビールをぐびり。これまた旨い。そして、この店ご自慢の瓶出し紹興酒をロックで飲む頃に真打ち登場。今年はゼータクして1人1パイ。一皿づつ盛られた蒸しガニ。「うっわぁ〜!」という歓声と同時に、一斉に写メを撮る仲間たち。

BakedDumpling特の黄金色に輝く内子の脂が眩しい。各自持参のキッチンばさみ、カニフォーク(上海ガニ用に小さいサイズ)、そしてオシボリ(店が出してくれるものでは足りない)をテーブルに乗せ、上海ガニに挑む。カニで静かになる…メンバーではなく、わいわいと語り、紹興酒を酌み交わしながらカニの身を丁寧にほじり出す。そして身の上に内子を乗せ、生姜醤油を付け、ぱくり♬くぅ〜っ!今年もこうして季節の味を楽しめる幸せ。シメには、大ぶりなのにジュ〜シ〜&カリカリの焼餃子、海鮮おこげ、お店の看板メニューの担々麺などを平らげる。

ばちゃん、これ皆から♬飲んで!」帰り際にお渡ししたのは、浦霞のひやおろし。接客担当のおばちゃんが大好きな日本酒をプレゼント。「あぁら、浦霞美味しいよね!」「ありがとうございます。じゃあちょっと飲んでみてくださいよ」いつの間にか調理場から出てきたおじちゃんから献杯。おぉ〜っ!爽やかな飲口!なんて美味しいんだっ!お隣に座った見知らぬ常連さんにもおススメし乾杯。「来週また来て、ご馳走してくださいよ」と返される。うはは、楽しい。

日も楽しかったねぇ」「やっぱり上海がに旨いねぇ」そぞろ歩きながら2軒目は、秘密のBAR808に向う。秋の夜長。人恋しく、美味多く、酒旨し。良い季節だぁ!「酔っぱらってるでしょう?」と妻。はい、しっかりと。でも、楽し〜いっ♬そんな人生、実りの秋。

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