店名通り、ここはBoulangerie(パン屋)であり、Patisserie(ケーキ屋)であり、BRASSERIE(気軽な食堂)でもあり、どの顔でも高い水準の店。お気楽夫婦は、朝食をわざわざ食べに行き、芝居の後に食事をし、持帰りのパンを楽しむ。いずれの場合もお目当てはバゲット。かりかりのクラスト(皮)と、大きな穴(気泡)が入ったもっちりとしたクラム(中身)。妻は愛してさえいると言う。日本で一番だと(それ程食べ比べた訳ではないけれど)断言する。この店で朝食を食べるには開店前に並ぶのを覚悟。けれどそれだけの価値はある。たっぷりのバスケットに盛られたパンは、食べきれなければ持帰りもOK。
夜のブラッスリーはパリの雰囲気そのまま。お代わりのできるバゲットを貪るように食べる妻。確かに、この店の料理と一緒に食べるバゲットは抜群に美味しい。ムール貝のソースに浸して食べた日には…ちなみに、持ち帰って食べるサンドイッチ ニソワなども涙が出る程美味しい。早い話、フランスパン好きなら一度は試して欲しい店。味の好みはいろいろだけれど、この店が拘る小麦粉の味がきっちりと表に出る、水準が高いバゲットはやはり一番のおススメだ。
【快楽主義宣言より】
■「パリ、そして上海」2010年3月20日
■「パン好きの妻と」VIRONで朝食を 2009年3月28日