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香港では諦めていたものがここにはある。それは、レストランでの心地良いサービス。香港のホテルのレベルは高い。設備もサービスも満足できるホテルが揃っている。なのに、ホテルのレストランであっても満足できる料理の味ほどにはサービスを心地良く感じたことはなかった。それが、この店にはある。日本でフツーに受けていたサービスかもしれない。けれど、それが香港で受けられると何倍も感激することになる。もちろん料理の味も抜群ではあるが、このサービスを受けたがために、私たちの舌が加点してしまったのかもしれない。
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■「この店で味わうために」2011年9月10日
■「香港で☆☆☆のサービス」2009年9月5日
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初めてその店を訪れた1995年のクリスマス、香港人の食に対するエネルギーに圧倒された。巨大な体育館のような飲茶レストラン。ウェイティングリストに名前を書いてもらい、順番待ちの番号を渡され、しかし広東語でしか呼ばれず、はらはらしながら自分たちの番号を何度も確かめた。そしてようやく店の中に入った瞬間にタジロイだ。大きな円卓を囲む人、人、人。大声で話をしながら、がしがしと食べ、お茶を飲む。(不思議とビールを飲んでいる人は少なかった)ワゴンを押すオバちゃんたちには無論英語は全く通じない。蒸篭の蓋を開けてもらい、美味しそうだ!と思ったら頷く。すると伝票に赤い判を押し、テーブルの上に料理をどかっと乗せてくれる。それが実に旨いのだ。見事に安いのだ。友人たちと訪れた際には必ず連れて行った。大勢であればある程楽しい店だった。この店で初めて食べて好きになった腸粉(チョンファン)はどこに行っても頼むメニューになった。現在は香港最大の外食チェーン美心(マキシム)グループに入って、値段が高くなり、料理の味が落ちたという評判だけれど、お気楽夫婦は未だに大好きな店である。
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■過食的香港(食い倒れ編)2007年1月7日
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電話番号は記載した。けれど中国語が堪能な方しか意味をなさない。店でも同様。日本語はもちろん、英語は通じない。何分か待つ覚悟が必要な人気店。店内に入ったら雰囲気で状況を理解し、なんとなく座れたら、メニューを受け取った後は指差しでお願いするしかない。けれど、その甲斐はある。旨い。実に美味い。食すべきは、お店の名前にもなっている牛腩麺。店の雰囲気に似合わぬ上品なスープが癖になる。
【IGA“快楽主義”宣言】*九記牛腩訪問記
■「香港の見三ツ星はB級グルメにあり」2009年9月6日